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地方財政ダッシュボード

熊本県玉東町の財政状況(2021年度)

🏠玉東町

地方公営企業の一覧

簡易水道事業


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

単年度で見た場合は0.28。需要額は上昇する流れがあるが、今後はコロナ禍もあり、税収が増える要素はない。引き続き、行政の効率化、財政の健全化に努める。

経常収支比率の分析欄

前年度と比べて経常収支比率が上昇した要因として、①人件費の増②子育て世代包括支援センターに係る物件費の経常化③新型コロナウイルス感染症の影響により低下していた病院受診率の回復に伴う医療費の増があげられるが、地方交付税の増額もあり、増加率は0.5に抑えている。義務的経費の削減に努め、現在の水準を維持する。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口減少もあり前年度に比べ15千円増加。職員基本給、退職手当組合負担金、会計年度任用職員報酬等の増加、サーバ更改による電算事務委託料の増加が主な要因となっている。

ラスパイレス指数の分析欄

昨年度同様、類似団体平均と同等。比較対象となるモデルに比べ、昇給幅が小さかったケースがあった。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

類似団体等と比べ5人程度少ない状況となっている。今後も定員適正化計画に基づく管理により、現行水準の維持に努める。

実質公債費比率の分析欄

歳入けっかん等債元金償還開始により、前年度と比べて0.3ポイントほど増加しているが、類似団体平均8.9%を下回る4.7%となっている。

将来負担比率の分析欄

当分は発生しないものと考える。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

令和2年度に退職者はなく令和3年度新規に3名採用しており、職員基本給が増加。また、令和3年度退職者2名分の退職手当組合負担金の増加や、会計年度任用職員報酬等の増加により、前年度に比べて0.4ポイント増加した。

物件費の分析欄

前年度と比べ0.5ポイント増加。サーバ更改に伴う電算事務委託料の増加が影響している。引き続き経常的な物件費については支出の抑制に努める。

扶助費の分析欄

前年度から0.2ポイント増加。介護給付費・訓練等給付費の増加や、新型コロナウイルス感染症の影響による受診減少に伴い減少していた子ども医療費の増加が要因。高校生までの医療費無料化など独自の取組を行っていることから、類似団体と比べ依然として高い水準である。

その他の分析欄

前年度と比べると1.4ポイント改善しているが、類似団体の平均値と比べると0.6ポイント上回っている。この内訳のほとんどが、医療等3会計(国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療)と簡易水道への繰出金である。医療等3会計については給付の適正化と抑制を図り、簡易水道においては法適化を進めており、独立採算性が取れるように適正化を図り、一般会計の負担を減らすように努める。

補助費等の分析欄

依然として類似団体平均値を上回る高い数値で推移している。相当な量の事業を直営ではなく、一部事務組合により実施しており、その負担金が最大の要因であるが、社会福祉協議会補助ほか、福祉関係で子育て支援の充実を図るための様々な単独補助を行っている点も影響している。単独補助事業については、評価、検証を行いながら支出の抑制に努める。

公債費の分析欄

ほぼ前年度と同様、本町はハード整備よりもソフト事業を優先させ、類似団体の平均値と比べ、低い水準で推移している。

公債費以外の分析欄

類似団体平均値を大きく上回る高い数値で推移している。本町はハード整備よりもソフト事業を優先させ、地方債の借入額が小さいことから、公債費のウエイトが低く、比較して人件費、補助費が大きいことが主な要因となっている。補助費のうち、清掃施設の設置負担金分については交付税算定算定された金額を同額支出しているため、当町の実質的な負担とならない部分もあるが、人件費については、財政の硬直化を招かないよう会計年度職員を含め定員管理の適正化を図りながら、経常経費の削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

前頁までに記述した内容と同様。総務費が高い水準にあるのは、人口に比べふるさと納税事業規模が大きい本町の特殊事情である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

全体的な傾向は前頁までで記述した通りであるが、近年、物件費が高い水準にあるのはふるさと納税寄附額の増加に伴う業務委託料の増による。全体的に人口一人当たりのコストは低く抑えられていると考える。教育と福祉を重視した施策を採用した結果、扶助費が高い水準にあり、下水道、図書館は未整備、文化施設、保健福祉施設、スポーツ施設も少ないが、定住自立圏や都市圏の連携において補っている。区域も小さく、大規模な橋梁や長大な道路も必要としないことから、ハード整備からソフト事業へ傾斜配分した施策をとってきた。しかし、令和4年度~5年度にかけて行われる役場新庁舎建設、木葉駅構内エレベーター設置事業により普通建設事業が大幅に増加する見込みである。今後の投資にあたっては、受益者負担等の方針を適正に設定し、今後のコストについて、明確なビジョンのある公共施設管理計画の策定が必須である。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

実質単年度収支が前年度と比べて大きくマイナスとなった要因として、財政調整基金の取崩し40,000千円があげられるが、財源調整によるもので次年度に歳計余剰金として基金に積戻す。令和3年度は、宅地分譲整備のための特別会計繰出金等も発生しているが、次年度以降、分譲地販売による繰入金が見込まれる。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

〇一般会計・・・コロナ禍による事業中止や地方交付税の増により黒字額が大幅増となった令和2年度と比べて黒字額は減少している。〇宅地開発特別会計・・・H29年度から販売開始した造成地の販売がほぼ完了し収入額が減少したことから、黒字額は減少。〇国民健康保険特別会計・・・保険給付費等の著しい増加もなく、安定的に運営することができた。引き続き保健事業に注力し、保健給付費等の適正支出を図る。〇介護保険特別会計・・・R3年度も保険料の不足に伴う借入はせず運営できているが、当面後期高齢者人口の伸びが継続することから、介護予防の推進及び生活支援の充実等に向けて地域支援事業に力を注いでいく。〇簡易水道特別会計・・・一般会計からの繰出は公債費に対する基準内繰出に抑え、R5年度までに企業会計移行に向け作業を行っており、将来の計画性を高め経営の健全化に努めていく。〇後期高齢者医療特別会計・・・その性格上、収支は均衡。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

〇元利償還金・・・前年度と比較し13百万円の増であった。R3に防災無線事業や公営住宅事業等に係る高額借入をしているため、借入額と償還額を注視していく必要がある。〇公営企業債の元利償還金に対する繰入金・・・簡易水道特別会計への負担分となるが、借入を上回り償還が進んでいるが、公営企業会計化への移行資金として、借入をしているため、注視していく必要がある。〇組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担等・・・有明広域行政事務組合及び病院組合に対する負担金である。広域事業であるごみ焼却場の改修等に係る償還が本格化し、負担金が増加した。〇実質公債費比率の分子・・・前年度と比較し元利償還金は22百万円の増額であった、前述の一組負担金が増加したことや一般会計での高額借入が発生しているため分子は増加している。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

〇一般会計等に係る地方債の現在高・・・R3年度に地優賃事業で176百円、防災無線事業で198百円起債したことから増加。〇債務負担行為に基づく支出予定額・・・主に地域活性化住宅事業や地優賃事業係る使用料である。〇公営企業債等繰入見込額・・・簡易水道特別であり、減少傾向にあったが、水道整備事業や企業会計への移行に伴う借入を開始したことから今後は増加見込みである。〇組合負担等見込額・・・有明広域行政事務組合対する負担金のみとなる。施設老朽化に伴う改修等に伴い増加している。〇退職手当負担見込額・・・集中改革プランに沿った定員管理の適正化により、低い水準に推移している。〇充当可能基金・・・ふるさと納税基金の積立増や将来的に庁舎建設を予定していることから、積立を行い基金が増加している。R4年度からR5年度にかけて庁舎建設を実施するため、大幅に減少することが見込まれる。〇充当可能特定歳入・・・町営住宅使用料と有明広域受託事業負担金であるが、受託事業に対する起債残高の減少により年々減少傾向にある。R3年度は無かった。〇基準財政需要額算入見込額・・・広域行政事務組合が運営する清掃施設の大規模改修事業の元金償還開始に伴い近年増加している。〇将来負担比率の分子・・・充当可能基金の増加に伴い、マイナスの値で推移しているが、今後は庁舎建設費に係る充当可能基金の取り崩しを控えているため、注視していく必要がある。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

(増減理由)R3年度は、町有施設整備基金2億円、ふるさと納税寄附金基金4.4億円、ふるさと創生基金1.8億円の基金積立を行ったことなどから、増加した(今後の方針)町有施設整備基金については、R4年度~R5年度に予定している新庁舎建設へ活用する見込みである。

財政調整基金

(増減理由)R2年度の歳計剰余金により大幅に増加した。(今後の方針)R4年度~R5年度にかけて新庁舎建設及び木葉駅構内エレベーター設置事業等の大型事業を実施するため、多額の取崩しが予想される。

減債基金

(増減理由)R3年度は運用益により、1,401千円の積立を行い、熊本地震災害廃棄物処理に係る地方債の償還に充てるため166千円の取崩しを行った。(今後の方針)当面の取り崩しの予定は、熊本地震災害廃棄物処理基金補助金に関する起債償還分に充当する分のみである。今後は義務教育施設の統廃合等、公共施設適正化を勘案した施設の更新等で将来的に大きな起債が想定される。需要に応じて取崩しを行っていく見込みだが、当面は無理のない低リスクな資産運用を行い、将来の公債費負担に備える。

その他特定目的基金

(基金の使途)町有施設整備基金については、新庁舎建設に活用。地域福祉基金については、運用益を高齢者等の福祉増進のため必要な事業の経費に充当する。ふるさと納税寄附金基金については、当該年度分の寄附金を基金に積み立て、次年度以降に寄附者の指定する使途に応じた事業分野に充当していく。ふるさと創生基金については、町の特性を生かしたまちづくりのため必要な事業の経費に充当する。平成28年熊本地震復興基金については、熊本地震からの復旧・復興に活用するため取崩し、活用していく。(増減理由)町有施設整備基金積立2億円増、ふるさと創生基金1.8億円増、ふるさと納税寄附金による積立金と取崩しの差額で1.6億円増。(今後の方針)町有施設整備基金については、新庁舎建設に向けた資金造成ができた。ふるさと納税寄附金基金は、寄附者の指定する使途に応じ、次年度以降の当該事業に充当を行う。平成28年熊本地震復興基金についても数年のうちに復旧・復興に関する事業費に充当を完了する計画である。その他は、果実運用型の基金となっているが、近年の低金利情勢により、充当する事業の実施が難しい状況である。今後は、一部、取崩型への転用も検討していく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は類似団体をやや下回っている。その主な要因として、令和3年度に公営住宅を新たに建てたことに起因する。

債務償還比率の分析欄

類似団体と比べ低い数値である。要因としては、近年、大規模な公共事業等への投資が少ないことから将来負担額が抑えられていることと、基金等の積立増による充当可能財源の増加によるものと思われる。しかし、令和2年度から5年度にかけて、債務を伴う大規模事業を実施しているため、財政状況を注視しつつ運用する必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は平成27から令和3年の間では算出されておらず健全な財政状況といえる。有形固定資産償却率は、類似団体と比較して低い状況であり、減少傾向となっている。小・中学校や防災無線、役場庁舎等の大規模公共施設等の老朽化が進んでいるが、令和2年度に防災無線の改修を実施し、令和5年度に役場庁舎の改修を控えているため今後は減価償却率が低い状況になると想定している。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率は算出されていない状況である。実質公債費比率は類似団体と比較して低い水準にあり、近年横ばいとなっているが、令和3年度以降の改修事業等に借入した地方債の償還が控えているため上昇していく見込みである。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

学校施設は、他団体と比較すると償却が進んでいる。今後、少子化に伴い児童数が減少する可能性が高いため、将来的に統廃合も視野に入れた建て替えを検討する必要があると思われる。公営住宅については類似団体平均を下回っており、令和3年度大きく減少した要因として公営住宅を新しく建てたことに起因する。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

庁舎の減価償却率が類似団体平均値より高い。また、庁舎の減価償却率が全体的な数値を押し上げている要因のひとつとなっている。体育館や保健センターも他団体に比べ、高い数値となっている。令和5年度には庁舎の改修を予定しているため減価償却率は減少すると見込んでいる。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,303百万円の増加(12%)となった。ただし、資産総額のうち有形固定資産の割合が76.9%となっており、これらの資産は将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、公共施設総合管理計画に基づき、公共施設の適正管理に努める。負債総額が前年度から298百万円増加しているが、負債の増加額のうち最も大きいものは、土木債の増加(64.6百万円)である。簡易水道会計等を加えた全体では、資産総額は1,361百万円増加(11.9%)し、負債総額は前年度末から256百万円(8.2%)増加した。資産総額は上水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計より607百万円多くなり、負債総額も簡易水道整備事業債を計上していることから、372百万円多くなっている。有明広域行政事務組合等を加えた連結では、資産総額は前年度から1,548百万円増加(12.2%)し、負債総額は前年度末から407百万円増加(10.4%)した。資産総額は、有明広域行政事務組合等が保有する施設に係る資産を計上していること等により、一般会計等に比べ2,049百万円多くなるが、負債総額も有明広域行政事務組合等の借入金等があること等から、1,324百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は3,577百万円となり、前年度比456百万円の減少となった。これは、経常費用のうち補助金等が減少したことが要因と考えられる。全体では、一般会計に比べて、水道料金を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が1,067百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が1,831百万円多くなっている一方、物件費等が268百万円多くなっているなど経常費用が1,981百万円多くなり、純行政コストは1,830百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(4,592百万円)が純行政コスト(3,582百万円)を上回ったことから、本年度差額は1,010百万円(前年度比+226百万円)となり、純資産残高は1,005百万円の増加となった。本年度は、ふるさと納税寄附金の増加により財源が増加したことで、純資産も増加していることが考えられる。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計と比べ税収等が1,168百万円多くなっており、本年度差額は1,109百万円となり、純資産残高は1,104百万円の増加となった。連結では、後期高齢者医療広域連合への国県補助金等が税収等に含まれることから、一般会計等と比べ税収等が1,933百万円多くなっており、本年度差額は1,112百万円となり、純資産残高は1,141百万円の増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等の業務活動収支については、補助金等支出の増加で923百万円(前年度比+151百万円)であったが、国県等補助金収入が増加したため、投資活動収支は、1,503百万円となった。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収支額を上回ったことから、+402百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から177百万円減少し、111百万円となった。しかし、地方債の償還は進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。全体では、国民健康保険税、介護保険料、水道使用料、他、手数料があることから、業務活動収支は一般会計等より96百万円多い1,019百万円となっている。財務活動収支については、簡易水道事業において、新たに地方債発行があり、地方債の償還額が発行額を下回ったため、+361百万円となり、本年度末資金残高は前年度から130百万円減少し、266百万円となった。連結では、対象企業等の収入が含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より140百万円多い1,063百万円となり、投資活動収支は1,586百万円、財務活動収支も、地方債の償還額が発行額を下回ったことから+380百万円となり、年度末資金残高は前年度から140百万円減少し、324百万円となった。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、平成30年度から令和元年度において、ハード整備等を行ったことや人口減少により1人あたりの資産額が年々増加している状況である。歳入額対資産比率(年)が類似団体を下回り、有形固定資産減価償却率は類似団体平均とほぼ同じ水準な点に着目すると、全体的に施設やインフラの整備が他団体に比べ進んでいない状況にあると分析できることから、必要に応じた整備事業に取組むべきであると考えられる。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体と比較してやや下回ってはいるが、ほぼ同程度であるため、適正値の範囲内であると言える。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、業務効率化による人件費の削減などにより、行政コストの削減に努める。将来世代負担率は類似団体とほぼ同じ水準であり、平成29年度と比較して7.2%増加している。新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換を行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは類似団体を大きく下回っているが、今後も行政サービス等の増加が見込まれることから、行政コストも増加すると考えられる。DXの取組により、行政サービスの最適化、コスト抑制を図りたい。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債は類似団体と比較して大きく下回っている。これは地方債の残高が他の類似団体と比べ少ないためである。基礎的財政収支は基金積立金支出及び基金取崩収入を除く投資的収支が業務収支を下回ったことから、38百万円となっており、適正な状況だと考えられる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担率は前年度より増加し、類似団体平均を上回っている状況にある。その要因としては、公営住宅整備を行い住宅使用料が増加したことや、前年度は新型コロナウイルス感染症の影響による減少といった特殊事情も相まって本年度大きく増加したと捉えられる。各住民サービスへの受益者負担率が適切であるかは別途判断が必要である。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,