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地方財政ダッシュボード

佐賀県吉野ヶ里町の財政状況(2021年度)

🏠吉野ヶ里町

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 公共下水道 農業集落排水


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

基準財政需要額の増加および基準財政収入額の減少により単年度指数は前年度より0.048ポイント減少し、3ヶ年平均の財政力指数についても前年度より0.1ポイント減少している。前年度に引き続き類似団体平均を下回っているため、今後より一層の行財政改革を推進し、企業の誘致活動や定住促進事業等による税収の確保を図り、財政力の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は前年度から6.1ポイント改善し84.4%となっており、過去5年間で最良の数値となっているものの一過性であるという懸念は拭えない。公債費や人件費、物件費等の経常経費削減に努める一方、町税や住宅使用料の徴収強化等による歳入の確保を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

ふるさと納税の増収に伴い、昨年度と同様に返礼品や委託料等が増加したことを主な要因として、前年度に比べて40,346円の増となり類似団体平均を25,077円下回る209,340円となった。新型コロナウイルスワクチン接種に係る人件費は今後低減していくと思われるものの、定年延長等の制度改正もあるため、引き続き経費削減に努め人件費および物件費の抑制を図る必要がある。

ラスパイレス指数の分析欄

算定方式の変更に伴い、前年度と同じポイントとなっている。今後も事務の効率化を図り、給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

算定方式の変更に伴い、算定要因となる職員数は前年度と同数である一方、母数となる人口の数値変動により前年度から0.04ポイント上昇している。今後も適切な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

3ヶ年平均の実質公債比率は0.5ポイント減少し9.6%となっているが、依然として類似団体平均値を下回っている状況にあるため楽観視はできない。今後、新庁舎建設をはじめとする大規模建設事業や個別施設計画に伴う公共施設の改修が計画されているほか、公営企業に対する繰出金の増などにより比率の上昇が懸念されるため、有利な起債の選択や繰上償還の活用等により指標の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

充当可能財源等控除額後の将来負担額は今年度もマイナスのため、将来負担比率は「算定なし」となっている。今後は新庁舎建設事業やごみ処理施設建設事業等により比率の上昇が懸念されるため、当該事業にかかわらず実施事業の適正化を図り、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

固定資産税等の経常一般財源も増加し、人件費にかかる経常収支比率は前年度を1.7ポイント上回る21.0%となった。類似団体平均は下回っているものの、人件費は増加傾向にあるため引き続き適切な定員の管理に努める。

物件費の分析欄

前年度に比べ0.1ポイント上昇している。システム使用料や各種リース料等も増加傾向にあるため、業務の見直しを行い経費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

子育て世帯や住民税非課税世帯等への臨時特別給付金給付費などで扶助費は増加したものの、高齢者福祉サービス費等のうち経常一般財源を充当する歳出が減少したことから、前年度に比べ0.1ポイント減少。県内平均は下回っているものの、依然として類似団体平均を上回る数値となっているため、子育て制度の改正等による給付費の動向に注視するとともに単独扶助や独自加算等を見直すなど経費の抑制に努める。

その他の分析欄

経常一般財源の増加により前年度に比べ1.4ポイント下回った。物件費や維持補修費等は増加が続いている一方、住宅使用料等の充当財源は減少しているため、維持補修費等の抑制に加え住宅使用料等の特定財源確保に努める。

補助費等の分析欄

特別定額給付金や一部事務組合の運営負担金等の減少により、前年度より1.8ポイント下回り13.1%となったものの、今後は新規に建設されるゴミ処理施設や葬祭組合の運営費負担金等による増加が見込まれるため、一部事務組合の運営状況等を注視し補助費等の抑制に努める。

公債費の分析欄

前年度に比べ1.2ポイント下回り16.4%となった。償還額の大部分が普通交付税で措置されるものの、平成27年度以降、類似団体を毎年上回っているため、元金据置期間や償還期間の短縮による借入利子の抑制、民間資金等の繰上償還などに取組み公債費抑制に努める。

公債費以外の分析欄

地方税などの増により経常一般財源が増加し、前年度に比べ4.9ポイント下回り68.0%となった。類似団体平均値は下回っているものの、今後も引き続き行政経費の効率的な運営を図り、経費の節減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・総務費は、特別定額給付金給付費や公用及び公共用施設建設基金積立金の減があった一方、ふるさと応援寄附金基金積立金等の増があり、全体として前年度より減額となっているものの類似団体平均値を上回る結果となった。・民生費は、子育て世帯や住民税非課税世帯への臨時特別給付金給付費、保育所や認定こども園施設整備交付金事業費補助金等により大幅な増があり、類似団体平均値を上回っている。・公債費は、償還元金の減により昨年度より減となっているものの、依然として類似団体平均値を上回っている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・歳出決算総額は住民一人当たり635,870円(-123,016円)となっている。・物件費、扶助費、災害復旧事業費、公債費、積立金が類似団体平均値を上回っている。・ふるさと納税の増収に伴い、ふるさと応援寄附返礼品等の物件費、ふるさと応援寄附金基金への積立金は増加し続けている。・普通建設事業費のうち新規整備に関しては、文化体育館整備事業の完了に伴い大幅に減少している。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

本年度は財政調整基金を取り崩すことなく、基金残高も昨年度から110,084千円増の2,402,972千円となった。標準財政規模に対する財政調整基金残高比率は0.2ポイント低下している。実質収支比率は昨年度から6.5ポイント増加して7.57%、実質収支は387,556千円。今後も町税等適切な財源の確保を図り、引き続き健全な行財政運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

全会計において、実質赤字額および資金不足額が発生していないため、連結実質赤字比率は算出されていない。今後も、対象会計それぞれについて赤字決算とならないよう、引き続き健全な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

公営企業債の元利償還金に対する繰入金(下水道特別会計)が増加し、元利償還金等全体も前年度に比べ8百万円の増となった。算入公債費等のうち普通交付税に算入された元利償還金は、町営住宅使用料の減収により特定財源の額が減少し、算入公債費等は19百万円の減となっている。引き続き交付税措置のある有利な起債を活用するとともに、町営住宅の入居者増及び維持管理費の抑制に努め住宅使用料の公債費充当率の引き上げを図る。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

将来負担額のうち、一般会計の地方債現在高は定期償還額が新規発行額を上回ったため減少。下水道特別会計における地方債現在高や組合負担等見込額等も減少したことにより、将来負担額は前年度に比べ579百万円の減となった。将来負担額から控除する充当可能財源等のうち、基準財政需要額算入見込額は事業費補正算入額の減などにより減。充当可能財源等は住宅使用料の減収により減少。一方、ふるさと応援寄附金基金等の基金残高の増により、充当可能財源等は前年度に比べ288百万円の増となっている。令和3年度も将来負担額を充当可能財源額が上回ったため分子はマイナスとなっている。今後も、持続可能な財政運営の確保のため歳出全般にわたって行財政改革に取組み、財政の健全化に努める。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

(増減理由)電子黒板更新事業や定住奨励事業、学校給食費補助等により「ふるさと応援寄附金基金」を125,000千円取り崩し、温浴施設維持整備事業により「東脊振温浴施設維持整備基金」を5,400千円取り崩した。積立は、ふるさと応援寄附金の増収により返礼品等事業に要した経費を除いた670,112千円を「ふるさと応援寄附金基金」に積み立てたほか、決算剰余金等により「財政調整基金」に110,085千円を積み立てた。取り崩し総額158,849千円に対し、876,349千円を積み立てたことにより、基金全体としては717,500千円の増となった。(今後の方針)基金の使途の明確化を図るために、個々の特定目的基金に積み立てていくことを予定している。

財政調整基金

(増減理由)基金運用利子および決算剰余金等により110,085千円を積み立てた。(今後の方針)今後は町単独事業の増加や特定目的基金への積立により、財政調整基金の残高は減少していく見込み。

減債基金

(増減理由)基金運用利子3,521千円を積み立てたことにより増加。(今後の方針)合併特例債および下水道事業債の償還財源として引き続き積立を行っていく。

その他特定目的基金

(基金の使途)公用及び公共用施設建設基金:公用及び公共用施設の建設事業費合併振興基金:本町における町民の連帯強化及び地域振興を図るための事業東脊振温浴施設維持整備基金:東脊振温浴施設の維持整備に要する事業(増減理由)ふるさと応援寄附金基金:ふるさと応援寄附金から返礼品等事業に要した経費を除いた670,112千円を積み立てたことにより増加。公用及び公共用施設建設基金:普通交付税の増収分および基金運用利子4,442千円を積み立てたことにより増加。(今後の方針)公用及び公共用施設建設基金:今後の個別施設計画に基づく公共施設等の改修事業及びまちの中心地づくり事業等に必要な財源として積極的に積み立て。合併振興基金:合併特例債に代わる振興事業費の財源として、合併による特例措置の適用期限終了後は減少していく見込み。東脊振温浴施設維持整備基金:長寿命化に伴う大規模改修およびリニューアル経費として、毎年、一定額を確保していく予定。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は類似団体平均値を下回り続けている。令和01年度までは増加傾向にあったが、令和02年は吉野ヶ里町文化体育館建設等の大規模公共事業が行われたため、有形固定資産減価償却率は減少している。

債務償還比率の分析欄

令和03年度の債務償還比率は前年度比115.2%減の138.3%となっており、類似団体平均値より低い水準となっている。令和03年度は令和02年度よりも充当可能基金(主にふるさと応援寄附金基金)の積立額が増加しているためである。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担に対し充当可能財源が上回っている状態であるため、将来負担比率の算出が不可能となっている。有形固定資産の減価償却率は類似団体平均値より低い水準を保っており、類似団体内でも将来世代への負担を増やさずに資産の更新等を行えていると捉えることができる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担に対し充当可能財源が上回っている状態のため、将来負担比率の算出が不可となっている。実質公債費比率は類似団体平均値を上回り続けているものの、元利償還金の減少に伴い減少傾向にあり、R03年度はH29年度から1.6%減少した9.6%となった。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体内平均値と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっているのは、認定こども園・幼稚園・保育所、学校施設、公民館である。それぞれの有形固定資産減価償却率は77.5%、68.7%、87.6%となっており、いずれも老朽化が進行している。特に認定こども園・幼稚園・保育所は一人当たり面積が類似団体内平均値の半分以下であるため、施設の維持管理・更新時に施設保有量を検討する必要がある。児童館の一人当たり面積は類似団体平均値の半分以下となっている。ただし、一人当たり面積は佐賀県平均、全国平均と比較すると上回っているため、住民のニーズ等を踏まえ、適切な資産保有量を検討する必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体内平均値と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっているのは、保健センター・保育所、消防施設、庁舎である。体育館・プールの有形固定資産減価償却率が減少傾向にあるのは、令和02年度に吉野ヶ里文化体育館の建設、令和03年度に吉野ヶ里文化体育館の外構工事等を行ったためである。プール設備については有形固定資産減価償却率が90%を超えているため、住民のニーズによって施設の更新・廃止等の検討が必要になってくる。消防施設は施設の更新等で令和02年度に有形固定資産減価償却率が減少したものの、類似団体内平均よりも高い水準が続いている。一方で一人当たり面積は類似団体内平均の約6分の1の0.019㎡である。この数値は佐賀県平均の約4分の1、全国平均の約7分の1であり、他の団体よりも低くなっていると言える。適切な施設の保有量であるかの検討も行っていく必要がある。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等において、資産総額が前年度比+348百万円(+0.9%)となった。事業用資産は前年度比△493百万円となっており、吉野ヶ里町文化体育館の外構工事や水路・水門等の整備などの公共施設整備による資産取得額よりも、減価償却による資産の減少が上回ったため減少した。インフラ資産は前年度比△79百万円となっており、町道の道路改良等による資産取得額よりも、減価償却による資産の減少が上回ったため減少した。基金は前年度比+604百万円となった。主な増加要因としては、ふるさと応援寄附金基金への積立で基金(固定資産)が前年度比+545百万円、財政調整基金への積立で基金(流動資産)が前年度比+110百万円となったことである。負債総額は前年度比△453百万円(△4.8%)であり、平成29年度から地方債の償還額が地方債の発行額を上回り続けていることで、地方債総額は減少している。全体において、資産総額は前年度比+560百万円となった。主な要因は下水道特別会計で、物品が前年度比+278百万円となったことである。負債総額は前年度比△469百万円となった。主な要因は下水道特別会計の地方債総額の減少である。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等において、純経常行政コストは前年度比△296百万円(△3.4%)となった。特別定額給付金(1,609百万円)によるコストは減少したが、保育所等整備交付金が前年度比+348百万円、子育て世帯への臨時特別給付金が前年度比+275百万円など、コストの増加も発生している。純行政コストは前年度比△155百万円(△1.8%)となった。主な要因としては、災害復旧事業費が前年度比+132百万円(+260.8%)、資産除売却損が前年度比+9百万(+686.6%)である。・全体において、純経常行政コストは前年度比△384百万円(△3.6%)となった。主な要因は下水道特別会計の農集排施設廃止に伴う処理槽埋戻工事が前年度比△62百万円となったことである。また、下水道特別会計では公共下水道の使用料が前年度比+7百万円となっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等において、財源(9.362百万円)が純経常コスト(8,574百万円)を上回ったことから、本年度差額は788百万円(前年度比+51百万円)となり、純資産残高は29,684百万円(前年度比+801百万円)となった。財源のうち、税収等は前年度比+1,211百万円となっており、要因としてはふるさと応援寄附金が前年度比+869百万円、地方交付税が前年度比+282百万円などである。国県等補助金は前年度比△1,314百万円となっており、要因としては特別定額給付金給付事業費補助金が前年度比△1,609百万円していることなどである。・全体において、財源の税収等に国民健康保険特別会計の国民健康保険税、後期高齢者医療特別会計の後期高齢者医療保険料が含まれることから、一般会計等と比べて税収等が437百万円多くなっており、本年度差額は1,017百万円となり、純資産残高は1,030百万円の増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等において、業務活動収支は前年度比+491百万円の1,781百万円となった。そのうち、業務支出はふるさと応援寄附金に関連する支出(返礼品費、サイト手数料など)は増加したものの新型コロナウイルス感染症に関連する補助金(特別定額給付金など)は減少したことで前年度比△373百万円となっており、業務収入はふるさと応援寄附金や地方交付税の増加や新型コロナウイルス感染症に関連する補助金の減少により、前年度比+285百万円となった。また、臨時支出である災害復事業費支出は前年度比+132百万円となっている。投資活動収支は前年度比△455百万円の△1,257百万円であり、投資活動支出は前年度比△1,992百万円、投資活動収入は前年度比△2,219百万円となった。どちらも主な要因は吉野ヶ里文化体育館整備事業が完了したことによるものである。投資活動収支は前年度比+78百万円の△370百万円であり、令和3年度は令和2年度と比較して地方債発行収入が増加している。ただし、地方債等償還支出が地方債発行収入を上回っているため、地方債の総額は減少している。・全体において、国民健康保険税や後期高齢者医療保険料などが税収等に含まれること、水道料金などの使用料及び手数料収入があることから、業務活動収支は一般会計等より265百万円多い2,046百万円となっている。財務活動収支は地方債等償還支出が地方債等発行収入を上回ったことから△387百万円となり、地方債の償還が進んでいる。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

①住民一人当たり資産額は類似団体平均値を上回っており、令和2年度より1.2万円増加した。令和3年度の資産の減少額よりも基金の積立による資産の増加額が多かったことが要因である。②歳入額対資産比率は3.59年であり、令和2年度より類似団体平均値に近づいたものの、類似団体平均値を下回っている。新型コロナウイルス感染症関連の予算は令和2年度より減少したものの、地方交付税の再算定による増額やふるさと応援寄附金の増加などが要因であると思われる。③有形固定資産減価償却率は56.9%と、類似団体平均値を下回り続けている。ただし、資産毎に見ると老朽化が進んでいる資産もあることに注意する。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

④純資産比率は増加傾向にあり、令和3年度は76.8%と令和2年度より1.4%増加した。地方債の償還等により負債額が減少していることや、本年度純資産変動額がプラスになることで純資産総額が増加しているためである。純資産の増加は、現世代の負担によって将来世代も利用可能な資源を貯蓄した事を意味するため、今後は現世代と将来世代の負担バランスを考えた運営に努める。⑤将来世代負担比率は、平成29年度からの5年間で初めて類似団体平均値を下回った。新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うなど、地方債残残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

⑥住民一人当たり行政コストは令和2年度から1.2万円減少したものの、類似団体平均値を上回った。ふるさと応援寄附金関連のコスト(返礼品費やサイト手数料など)や災害復旧事業費などが主な要因であると考えられる。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

⑦住民一人当たりの負債額は令和2年度より3万円減少し、類似団体平均値を下回った。負債の中でも特に地方債を毎年減少させてきた結果である。負債の大半を占める地方債の中でも臨時財政対策債の残高は3,369百万円(地方債残高の43.4%)となっている。臨時財政対策債以外の地方債残高については、令和2年度より255百万円減少し、4,751百万円となっている。⑧基礎的財政収支は、地方債に係る支出を除いた業務活動の収支のプラスが、基金に係る収支を除いた投資活動のマイナスを上回ったため、1,291百万円となった。地方債等への償還を行う余力があると言える。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

⑨受益者負担比率は、類似団体平均値と同程度であり、令和2年度からは0.2%増加している。要因としては、新型コロナウイルス感染症関連の減少やふるさと応援寄附金関連の増加にり、経常費用は令和2年度より282百万円の減少となっていることや、その他(経常収益)の増加により経常収益が令和2年度より12百万円増加しているためである。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,