広島県呉市：末端給水事業の経営状況

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経営比較分析表（2023年度）

経常収支比率

累積欠損金比率

流動比率

企業債残高対給水収益比率

料金回収率

給水原価

施設利用率

有収率

経営の健全性・効率性について

「①経常収支比率，②累積欠損金比率」累積欠損金の発生はないが，経常収支比率は給水収益の減等の要因により100％を下回った。経営状況は徐々に悪化している。「③流動比率」全国平均を大幅に下回っているものの，100％超えを維持し，資金繰りは良好な状態にある。「④企業債残高対給水収益比率」「⑤料金回収率」令和５年度は令和４年度と同様，新型コロナウイルス感染症対策として６か月分の基本料金の免除を実施したため，給水収益が大きく減少しているが，免除額は全て国の交付金を財源とした一般会計からの補助金ですべて補てんされているため，事業運営への影響はない。なお，基本料金の免除の影響を除いた企業債残高対給水収益比率は357.97％，料金回収率は95.28%である。「⑥給水原価」令和５年度は前年度と同様，電気料金の高騰の影響等により，上昇している。「⑦施設利用率」施設能力は一定だが，水需要の減により，近年は悪化（下降）傾向となっている。「⑧有収率」令和５年度は前年度の長期の漏水が改善されたため上昇している。

有形固定資産減価償却率

管路経年化率

管路更新率

老朽化の状況について

「①有形固定資産減価償却率」大正7年の市民給水開始から100年以上経過していることから老朽施設が多くなっているが，毎年度着実な更新を行っているため，類似団体と同様の水準となっている。「②管路経年化率」令和３年度から水道施設情報管理システムを使用してより正確に経年管延長を集計した結果,実態は大幅に経年化が進んでいることが判明したため,それ以前の年度と比較して率が大きく悪化（上昇）している。「③管路更新率」管路更新計画に基づき着実に更新を行っており，類似団体と同様の水準で推移している。

全体総括

本市は点在する給水地区につながる管路が長く，他都市に比べて施設数が多い特性により，特に経営の健全性・効率性において多くの指標で類似団体を下回っている。そのため，常に経費節減に取り組み，また定期的に料金水準の見直しを行うことで，各指標の改善に努めている。管路の更新については,本市では耐用年数ではなくアセットマネジメント計画で定めた管種ごとの更新基準年数（40年～100年）で更新の判断をしているため,耐用年数で算定される管路経年化率は悪化（上昇）傾向にあるが,脆弱管や基幹管路の更新を優先することによって,効果的な更新を行っている。

出典：経営比較分析表,

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