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地方財政ダッシュボード

石川県輪島市の財政状況(2017年度)

🏠輪島市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

個人住民税、法人住民税の減により税収総額は前年比から減少しているとともに、人口減少や全国平均を上回る高齢化率(平成30.1月末42.9%)により、依然として類似団体の平均を下回っている状況にある。今後も引き続き「第二次輪島市総合計画」に基づき、主要事業の重点化による投資的経費の抑制や、市債権の適正な管理、市税の収納率向上に取り組み、財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

平成28年度に約4.5億円の繰上償還を実施したことや、過疎債ソフト及びふるさと納税の充当により、約0.4億円の経常経費充当一般財源の減少となった。しかしながら、普通交付税や臨時財政対策債の減少(約1.5億円)などにより、経常一般財源を含む経常収支比率分母がこれを上回る2.6億円の減少となったため、前年比から1.7%の増加となった。現状は過疎債ソフトやふるさと納税の充当により比率が抑えられている状況であり、自立した財政運営を行えるよう、今まで以上に事務事業の見直しを強化するとともに、公共施設等の統廃合を積極的に進め、経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費については、大型建設事業に伴う事業費支弁給への振替が増加しているものの、昇給等による職員給の増加幅が大きく、全体として微増しており、物件費については、前年度からの必要事業の見直し等により減少している。今後も引き続き事務事業の見直しを図るとともに、市内にある類似施設や遊休施設の在り方を検討し、経常経費の削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体平均と同程度の水準にある。今後も国や地域経済の実情に応じて給与の適正化を図る。(※指数は平成29年度を最新のものとして比較している。)

人口1,000人当たり職員数の分析欄

職員数は前年同数(325人)であるが、分母となる住基人口が減少しているため数値が上昇している。依然として類似団体平均を上回っているため、適切な人員配置に努めるとともに、可能な業務については積極的に民間活力を導入するなど組織の見直しを図る。

実質公債費比率の分析欄

平成28年度に約4.5億円の繰上償還を実施したことにより、前年比1.4%の比率改善となった。しかしながら、今後は合併算定替の段階的縮減やトップランナー方式による普通交付税の減少、大型建設事業(輪島中学校等)に係る元金償還が始まるため比率の上昇が避けられない状況である。今後も財政状況を考慮しながら、繰上償還の実施を検討するとともに、事業の平準化や有利な財源確保に努め、公債費の抑制を図る。

将来負担比率の分析欄

平成29年度は約8.9億円の繰上償還を実施し、前年比5.6ポイントの比率改善となっているが、依然として類似団体平均を上回る状況にある。今後も財政状況を考慮しながら、繰上償還の実施を検討するとともに、新たに地方債を発行する場合は、交付税算入上より有利なものを選択するなど一層の比率逓減を図り、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

大型建設事業の実施により事業費支弁給への振替が増加しているものの、昇給等に伴う職員給の増加幅が大きく前年比で微増している。消防業務、ごみ処理業務等の一部事務組合での実施により、比率は類似団体平均を下回っているが、今後もこれらを含めた人件費関係経費全体について抑制を図るとともに、引き続き給与及び職員数の適正化に取り組み、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

経常収支比率に占める物件費の割合は、類似団体平均を下回っている。物件費としては、前年度からの必要事業の見直し等により減少しているが、全体を通した前年比では微増となっている。今後も公共施設の施設管理費の見直しをはじめ、事務事業の精査を行い経常経費の削減に努める。

扶助費の分析欄

経常収支比率における扶助費の割合は、類似団体平均を下回っているが増加傾向にある。29年度については、認定こども園施設型給付費の減などにより減少しているものの、全体を通した比率では微増している。今後も、各種資格審査等の適正化に継続して取り組むとともに、市単独の施策については、財政負担とのバランスも考慮しながら、事業の取捨選択、拡大や縮小を実施する必要がある。

その他の分析欄

その他の経費については、ほとんどが他会計への繰出金である。平成29年度に下水道事業会計の分流式による繰出金の算定方法が変更となったため、前年より数値が上昇している。今後も経費の削減や各種保険料の適正化、公営企業については独立採算性のとれる料金を設定することにより、普通会計の負担逓減に努める。

補助費等の分析欄

類似団体平均を大きく上回っているのは、消防業務、ごみ処理業務等を一部事務組合で実施しているため、当該一部事務組合への負担金として支出していることが主な要因である。今後も、引き続きこれらの一部事務組合の運営を注視し、適正な運営を求めていく。

公債費の分析欄

28年度に約4.5億円、29年度に約8.9億円の繰上償還を実施し、公債費の逓減に努めているところであるが、依然として類似団体平均を上回る水準にある。今後は近年実施した大型建設事業(輪島中学校など)の元金償還が始まることや、本庁舎をはじめとする公共施設の老朽化対策などの課題もあり、公債費の増加が見込まれる。今後も、繰上償還の実施の検討や、主要事業の見直し、事業平準化による投資的経費の抑制を図り、公債費の逓減に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経費に係る経常収支比率については、類似団体平均を下回っているが、今後も人件費や物件費をはじめとする経費の削減に努めるとともに、補助費等についても事業内容、運営などから不適当と認められるものの廃止、見直し等を含めて検討し、適正化を図る。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

住民一人当たりのコストにおいて、類似団体平均との乖離がみられるのは主に議会費、教育費、土木費、公債費である。(公債費は「性質別」で理由を記載したため省略する。)議会費については、住民一人当たりのコストが7,119円となっており、恒常的に類似団体平均を上回る水準にある。議員定数の削減(20名→17名)を行っているが、依然として類似団体より上回っている。教育費については、住民一人当たりのコスト139,704円となっており、輪島中学校の建設により大幅に増大している。土木費については、住民一人当たりのコストが74,345円となっており、近年実施した、まがきトンネルなどの大型建設事業により、類似団体平均を大きく上回っていたが、平成28年度の事業完了により、平成29年度も同水準での推移となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

本市の住民一人当たりの歳出総額は828,138円であり、大きく割合を占めるものは普通建設事業費と公債費となっている。普通建設事業費については、住民一人当たりのコストが183,921円であり、近年実施した大型建設事業(まがきトンネルや消防庁舎建設など)が続いたことから、類似団体平均を大きく上回る水準で推移している。また、29年度については、輪島中学校の建設や門前総合支所の複合化もあったため前年と比較して大幅増となっている。公債費については住民一人当たりのコストが158,871円となっており、普通建設事業費と同様に類似団体平均を大きく上回っている。主な要因として能登半島地震の復旧を含む過年度における多額の地方債発行によるものである。地方債残高は減少傾向にあるが、今後も財政状況を考慮しながら、繰上償還の実施を検討する。また、近年コストが増加傾向にある項目としては、物件費と扶助費がある。物件費については、公共施設の老朽化に伴う管理費の増大が理由の一つとして考えられ、今後は人口規模に応じた公共施設の集約・再編に取り組んでいく必要がある。扶助費については、社会福祉の充実を図るための子育てや高齢者、障害者に係る事業費の増大が理由となっている。今後も各種事業の改善や充実に取り組みつつ、効果や利用者が見込めない事業については廃止や縮小も含めて精査していく。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

実質収支及び単年度実質収支については、平成29年度も引き続き黒字となっているが、10年ぶりに財政調整基金を5.5億円取り崩すこととなった。今後も、普通交付税の合併算定替の段階的縮減やトップランナー方式の導入などによる一般財源の減少が見込まれるため、市税をはじめとする歳入確保と事業の見直しなど歳出削減を図り、健全な財政運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

平成29年度決算においても、全会計で実質赤字額は発生しておらず、黒字の標準財政規模比は例年同様水道事業会計の比率が大きい。しかしながら、今後の水道事業については、老朽化している施設の更新など大型建設事業が検討されており、多額の企業債発行に伴う公債費の増額が想定されるため、引き続き経費の削減や独立採算性のとれる料金を設定し、黒字化を維持できるよう努める。また、一般会計においても、財政状況を考慮しながら地方債の繰上償還の実施を検討するとともに、人件費の抑制や公共施設の統廃合などによる経常経費の削減に積極的に取り組み、財政の安定化に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

定期償還額については、平成26年度をピークに減少していく見込みであったが、近年実施している大型建設事業に係る元利償還が始まるため、再び増加していくことが想定される。平成20年度以降毎年縁故債の繰上償還を実施し公債費の逓減に努めているが、引き続き財政状況を考慮しながら繰上償還の実施を検討していくとともに、新たに地方債を発行する場合は交付税算入上より有利なものを検討するなど後年度の実質公債費比率の逓減を図っていく。

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

能登半島地震による復旧・復興に多額の地方債を発行したことや、過年度における過疎対策事業債の発行により、県内自治体と比較しても高い水準で推移している。平成20年度以降は、繰上償還による地方債の減少や充当可能基金残高の増加により数値は減少傾向にあるが、将来負担比率は依然として類似団体平均を大きく上回る数値となっている。今後も財政状況を考慮しながら繰上償還の実施を検討するとともに、新たに地方債を発行する場合は、交付税算入上より有利なものを選択するなど将来負担比率の逓減に努める。

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)普通交付税の合併算定替による段階的縮減など一般財源総額の減少を補てんするため、10年ぶりに財政調整基の取崩しを行っており、特定目的基金についても、輪島中学校や社会福祉協議会拠点センターなどの建設事業実施により取崩しを行っている。また、積立については、基金の運用利子のほか、公共施設の統廃合等に係る経費平準化のための積立や、次年度以降に過疎債ソフトの活用予定事業があることによる積立も行っている。(今後の方針)今後も、一般財源総額の減少が見込まれるため、今まで以上に事務事業の見直しを強化するとともに、公共施設等の統廃合を積極的に進め、経常的な経費削減に取り組むことで、必要な事業に対する基金取崩しが行えるよう努める。

財政調整基金

(増減理由)平成29年度において、普通交付税の合併算定替による段階的縮減や繰上償還の実施により5.5億円を取り崩している。また、積立については、決算剰余金と基金運用利子(約1.9億円)となっている。(今後の方針)今後も一般財源総額が減少することによりさらなる取崩しも想定されるため、事務事業等の見直しを行い、歳出削減に努める。

減債基金

(増減理由)基金運用利子のみの積立となっている。(今後の方針)起債の償還等において、財政状況を考慮し取崩しも検討する。

その他特定目的基金

(基金の使途)積立額が多い基金については、輪島市総合計画の推進のための「まちづくり事業基金」、老朽化している施設等の統廃合実施のための「公共施設等総合整備基金」、地域福祉の推進を図るための「地域福祉推進基金」などがある。(増減理由)社会福祉関係事業における地域福祉推進基金については、社会福祉協議会拠点センター建設に対する補助等のため約1.1億円を取り崩しており、教育関係施設整備における学校等整備基金については、輪島中学校建設のため約0.9億円を取り崩している。また、将来の公共施設更新等に備えるため、公共施設等総合整備基金へ約1.0億円の積立を行っている。(今後の方針)今後については、市内の老朽化している遊休施設等の解体の実施や、本庁舎や文化施設の耐震化や建替えなど多額の基金取り崩しが見込まれるため、必要な事業を精査しながら基金の取崩しを検討する。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

類似団体内平均値より高い水準にあるが、今後本庁舎の耐震化等により指標は改善される。

債務償還可能年数の分析欄

近年の大型事業により類似団体内平均値より高い水準にある。公共施設の統廃合や事務事業の見直しなどを実施し経費削減を図る必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

両指標とも類似団体内平均値より高い水準となっている。有形固定資産減価償却率は本庁舎の整備により改善される見込みであり、将来負担比率においては事業費の平準化や適正化などにより地方債の発行を抑制し指標の改善を図る。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

両指標とも毎年改善しているが近年の大型事業の実施、普通交付税の減少によりいずれも高い水準となっている。令和元年度以降も大型事業が控えており比率の悪化が見込まれるが、事務事業の見直しや職員数の適正化など経費削減を図り、比率の悪化を抑制する。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

学校施設や公民館等について有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値より高い水準にある。早急に今後の方針、老朽化対策を検討する必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

庁舎において有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値より高い水準にある。昭和48年建築以来耐震化等を行っておらず、平成30年度より既存庁舎の耐震及び増築を実施している。(令和2年度完成)消防施設においては平成28年度に新たに消防署を建築したため、有形固定資産減価償却率が類似団体平均値より低い水準である。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,