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地方財政ダッシュボード

宮城県女川町の財政状況(2016年度)

🏠女川町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

原子力発電所立地町であるため、類似団体平均を上回る税収があり、財政力指数は、0.99となっている。しかし、本町の地方税の大半を占めているのは、固定資産税(原子力発電施設に係る償却資産分)であるため、平成15年度をピークに減少が続いている。

経常収支比率の分析欄

本町に立地している東北電力女川原子力発電所3号機が平成14年1月から営業運転を開始したことにより、町税の固定資産税(原子力発電所施設に係る償却資産分が一時的に大幅増となったことで、経常収支比率が低くなった(参考平成15年度42.6%)。しかし、償却資産という性格上、減少率が大きく、他の収入増要因(町税は回復傾向にあるものの)もなく、比率は年々上昇傾向にある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均に比べ高い推移となっているのは、東日本大震災以降、復旧復興関連事業の増加により年々予算規模が上昇していることが一番の要因である。復興事業が終了するまでは、同様に震災前の水準よりも高い値で推移すると思われる。東日本大震災以降の急激な人口減少も一つの要因と捉えている。

ラスパイレス指数の分析欄

本町では、旧来からの給与体系により、類似団体平均を下回る92.1%であり、全国町村平均よりも低い状況である。今後もより一層の給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

本町は、離半島を有する地理的条件や直営の公共施設等があり、職員数が多い状況であったが、平成23年10月に町立病院を指定管理者へ移行するなど、職員の削減に努めてきている状況であったものの、東日本大震災後の復旧復興事業へのマンパワー不足解消のため、任期付職員採用や再任用制度の活用などによって職員数が増加している状況である。また、東日本大震災で多くの犠牲者が出たことや転出などによる人口(分母)減少も数値が上昇している要因である。

実質公債費比率の分析欄

本町では、旧来から起債抑制策により類似団体平均を下回る4.3%となっている。引き続き水準を抑えられるように努める。

将来負担比率の分析欄

原子力発電所施設等の固定資産税の増収に伴い、計画的に財政調整基金への積立を行ってきたことなどの理由により、将来負担額を上回る充当可能財源が確保されている。今後も計画的で健全な財政運営に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

平成23年度以降、類似団体平均と比較して高い水準となっている要因は、東日本大震災からの復旧復興事業に伴うマンパワー不足解消のための任期付職員の採用や再任用制度の活用及び時間外勤務手当の増によるものである。マンパワー不足については、引き続き解消していないため、今後も数年は高い水準となる見込みである。

物件費の分析欄

平成26年度から大きく上昇している状況であるが、東日本大震災からの復旧復興事業に関連する発注者支援業務等が大きくなったものと思われる。復旧復興事業の完了までの間は、引き続き高い水準となる見込みである。

扶助費の分析欄

類似団体平均と同じような値であるが、平成25年度から上昇した要因は、国民健康保険の一部負担金免除が終了したことによって、町単独医療費が増加したことが要因である。

その他の分析欄

類似団体平均を下回っているものの、比率は上昇傾向である。上昇の要因としては、維持補修費において、東日本大震災による津波被害を免れた現存施設の補修費が増えたことによるものと思われる。

補助費等の分析欄

類似団体平均と同じような値であるが、ここ数年は減少傾向である、要因は石巻地区広域行政事務組合負担金の減少や税還付金の減少などによるものである。

公債費の分析欄

本町では、旧来から起債抑制策により類似団体平均を下回る状況となっている。引き続き水準を抑えられるように努める。

公債費以外の分析欄

年々上昇傾向であり平成25年度からは類似団体平均を上回っている状況である。上昇の要因としては、本町の経常一般財源の主となる原子力発電所の固定資産税(償却資産分)が、年々減少傾向となっているため、今後も比率が上昇傾向で推移するものと思われる。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

土木費は、住民一人当たり4,015,656円となっている。これは土地区画整理事業や防災集団移転事業など東日本大震災に伴う復旧復興事業の影響により年々増加している状況である。次いで大きい値を示しているのが総務費であるが、復興事業の財源となる東日本大震災復興交付金の基金への積立等など基金積立金によるものである。土木費同様に類似団体と比べ突出しており類似団体で最も高い状況である。そのほかの農林水産業費や災害復旧費も同様の状況である。復旧復興事業が完了する数年後までは、同じような状況で推移するものと思われるが、いかに効果的な投資でコストを削減できるかについて徹底して努めていくこととしている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額における住民一人当たりのコストは、9,260,000円と大きくなっている。人件費は類似団体中3番目に高い金額となっているが、東日本大震災に伴う復旧復興事業に対するマンパワー不足を解消するため任期付職員の採用や再任用制度の導入など職員数を増やしてきていることが要因である。住民一人当たりのコストのうち最も高い割合を示しているのが普通建設事業の4,508,332円で、類似団体平均から大きく突出している状況である。これは東日本大震災に係る復旧復興事業の増加による影響であり、復興の進捗状況によって今後は減少していくものと思われる。次いで高い値を示しているのが積立金で2,716,293円で普通建設事業同様に類似団体内で最も高い状況である。これは復興事業の財源である東日本大震災復興交付金を基金に積立てしているためである。復旧復興事業が完了する数年後までは、同じような状況で推移するものと思われるが、いかに効果的な投資でコストを削減できるかについて徹底して努めていくこととしている。

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

財政調整基金について、原子力発電所施設の固定資産税(償却資産分)等について、例年、計画的に積立を行ってきている。しかし、固定資産税については、性質上、毎年減収となり標準財政規模も減少傾向にあることから、当該比率については上昇傾向となっている。実質収支額及び実質単年度収支については、東日本大震災の復旧復興事業等の増大に伴い、予算規模も大きくなっているため、181181震災前の水準より大きい値となっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

数値算定以降、全会計とも黒字経営となっており、健全な運営を行ってきている。一般会計については、東日本大震災からの復旧復興関連事業に伴い、平成23年度以降、震災復興特別交付税における過大過小算定の影響を受け、値に増減の動きが生じている。今後とも、より一層健全な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

元利償還金の減少要因は、漁港施設や教育関連施設分の起債が多数完済したことによるものである。東日本大震災以降、災害公営住宅の建設に伴い借入を行ってきているため、元金据置期間の終了により今後は元利償還金が増加する見込みである。算入公債費等については、普通交付税に算入された事業費補正等の公債費の増により、震災前の水準に回復している。

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

一般会計に係る地方債現在高は、平成25年度に災害公営住宅債を借入に伴い増加し、その後、漁港や教育関係施設の借入の完済などにより減少したものの、災害公営住宅の建設及び架橋建設事業に係る起債の借入があるため、地方債現在高は増加する見込みである。充当可能財源については、震災復興特別交付税の影響により一時的に増加しているが、今後は、事業費の確定に伴う精算が行われるため、減少傾向になるものと思われる。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

本町における有形固定資産額は35,130,784千円であり、減価償却累計額は15,234,804千円となっているため、有形固定資産減価償却率は43.4%を示している。類似団体内平均値との比較では10%以上下回っている状況となっている。なお、復旧・復興事業の進捗によって当分間は減少が続くものと思われる。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担率は類似団体内平均値を下回っている状況である。引き続き健全な財政運営が図れるよう財政の適正化に取り組んでいく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率及び実質公債費比率ともに類似団体内平均値を下回っている状況であり、実質公債費比率は近年横ばいとなっている。これは旧来から起債抑制策を行ってきたことによるものである。しかし、今後は復興関連事業(災害公営住宅建設事業、出島架橋建設事業等)に係る起債額の増加により、比率の上昇が想定される。引き続き、健全な財政運営が図れるよう、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路における有形固定資産減価償却率については、類似団体内平均地を上回っている状況であるが、震災の影響を受けた道路の復旧・復興に伴い、新たな道路整備により今後は償却率が下がっていくものと思われる。なお、一人当たりの延長については、人口減少している状況下の中で類似団体内平均値を下回っているという要因は、地理的条件が道路延長に影響しているものと捉えている。橋りょう・トンネルにおける有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均地を下回っている状況であるが、復旧・復興事業の進捗に伴い、今後さらに償却率が下がるものと思われる。学校施設の有形固定資産減価償却率は82.9%と高く、類似団体内平均を大きく上回っている状況であるが、平成32年度の完成を目指して小中一貫校の建設が始まっていくため、今後は減価償却率は大きく減少する見込みである。公営住宅における有形固定資産減価償却率は、5.6%と類似団体内平均値を大きく下回っている状況であるが、これは町内の公営住宅を平成22年度~平成27年度で全て建て替えを実施していること及び震災後の災害公営住宅の整備によるものである。平成29年度で災害公営住宅の整備が完了しているため、今後は減価償却率が上昇して行くものと思われる。

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

一般廃棄物処理施設における有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均値を上回る75.4%と高い状況であり、廃棄物施設クリーンセンターが建設後25年以上経過していることが要因と考えられる。体育館・プールにおける有形固定資産減価償却率については、類似団体内平均値を若干上回る70.4%という状況である。これは総合運動場体育館に係るものであり建築後30数年が経過しているため高い値となっている。一人当たりの面積としては、1施設に係るものであるため、0.684㎡という値を示している。消防施設に係る有形固定資産減価償却率は59.8%と類似団体内平均値とほぼ一致する状況となっているが、復旧・復興事業の進捗によって今後は数値が減少していくものと捉えている。なお、一人当たりの面積については、復旧・復興事業の進捗によって大きくなっていくものと思われる。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,