経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率総収益について、前年度と比べ料金収入はほぼ変わっておらず、他会計繰入金は、約3,131(千円)の減となっており、総収益に占める割合は、料金収入が約47.47%、他会計繰入金約46.53%ととなっている。現在の使用料金が低位であり、そのため収益的収支比率を充たすことが出来ない。経営の健全性の改善には、使用料金を適切な水準への改定が必要な状況にある。④企業債残高対事業規模比率平成14年度以降、新設の施設整備事業は行っておらず減少傾向にある。今後も新施設整備の計画は無く、企業債残高は下降していく見込みである。⑤経費回収率経費回収率は、類似団体平均値を大きく下回っており使用料金で汚水処理に係る費用を賄えていない状況となっており今後、使用料金の見直し、改定が必要である。⑥汚水処理原価類似団体平均値より低い数値にあり、使用料金の見直し、改定、さらに維持管理等を効率的に取組む必要がある。⑦施設利用率・⑧水洗化率水洗化率、地区人口の伸びがあまり見込めない地域であり⑦・⑧共にほぼ横ばいである。今後の見込みも厳しく将来、施設の更新時期には適切な施設規模を構築する必要がある。
老朽化の状況について
管渠について、共用開始から24年経過で耐用年数50年からすると現段階では管渠更新の必要性は低いが、将来の更新時期を見据え適性度を検討する必要がある。処理施設の機械設備について、老朽化や日照、塩害による劣化が随所に見られ、経営状況を考慮しながら更新と改修を行う。
全体総括
類似団体と比較して、全体的に経営の健全性・効率性が悪く、その主な要因は事業費にみあった料金収入を確保できていないこと及び、水洗化率の低さにある。経営改善のためには、適切な料金水準への改定が必要である。また、施設の老朽化について、効率的な維持管理に努める必要がある。