経営の健全性・効率性について
漁業集落排水事業は大島地区が平成10年、斑地区が平成21年に供給を開始している。水洗化率は、大島地区で100%、斑地区で74.9%となっている。「経費回収率」や「汚水処理原価」は類似団体平均値と近い値であるが、「施設利用率」は例年どおり下回っている。事業債の償還金が多額であり、経営状況としては、一般会計からの多額の繰入金により赤字分を補填している。平成28年度に策定した経営戦略をもとに、水洗化率の向上を図り、経営の健全化・効率化に努める。
老朽化の状況について
大島地区については供用開始から19年以上が経過し、斑地区については8年以上が経過している。大島地区の施設や設備は当町の処理施設の中で最も古く、老朽化が懸念される。適切な維持管理を行うことにより施設や設備の延命化を図るとともに、より効率的で計画的な更新を行う必要がある。平成32年度までに「機能保全計画」を作成し、それを踏まえ施設や設備の改善を図る。
全体総括
人口減少、高齢化が進む中で施設や設備の老朽化が進み、今後も、維持管理費や機器の更新などにより経費が多額となることが予想される。人口規模や地理的要因により、下水道使用料のみでの経営は困難であるが、さらなる水洗化率の向上によって使用料収入の増加を図りつつ、効率的な維持管理や計画性のある更新事業を実施していく。