経営の状況について
当該施設の経営状況について○収益的収支比率平成28年度の余剰金を繰越したことにより、収益的収支比率は目標値に達していないが、単年度収支を賄えている状況にある。○営業収支比率平成29年度は、平均を若干下回っているものの昨年度を上回る収益事業となっている。○供給原価は、平成29年度は25,527.2円と平均値を上回っているが、平成27年度を除き、平均的な原価推移となっている。。○EBITDA平成28年度の繰越金が反映されたためマイナス値となっている。上記指標により平成29年度は例年よりは大幅な経営状況は改善している。今後は、FIT終了後の買取価格が見込まれていない状況にあり、更なるコスト削減に向けた取り組みが必要である。
経営のリスクについて
当該施設の経営のリスクについて○設備利用率については、施設稼動年数により老朽化が懸念されることからフル稼働運転による設備負担の軽減を図っており20.1%の利用率に留まっている。事業開始後17年以上が経過していることから大規模な故障の発生を抑える運転が必要である。○修繕費比率について平成29年度は故障等も少なく4.4%と発電型式別平均を下回っており、減少傾向にあるが、今後も早期発見・対応による対策が重視される。○企業債残高対料金収入比率については、平成26年度に企業債の償還が終了しているため0%となっている。○FIT収入割合については、100%となっており、平成32年度に固定買取価格制度の適用外となり100%FIT収入に依存した事業となっていることからFIT後の買取単価を含め事業継続を協議・検討していかなければならない。以上のことから解体撤去も含めた事業廃止時期について検討を行っていたところ平成30年度に民間事業者より風力発電設備の譲受の申入れがあり協議の結果譲渡することに決定した。
全体総括
当該施設は、事業開始後17年以上が経過しており、平成32年度には耐用年数20年が経過することとなるため、施設設備等の老朽化により修繕等も増え稼働率の減少及び固定買取価格適用終了により事業収益が見込めない状況にある。今後の事業継続時期や解体撤去を検討するなかで、平成30年度に民間事業者より風力発電設備の譲受の申入れがあったことにより平成31年1月1日に民間事業者への譲渡を行った。