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高齢化の進展や基幹産業である農業や漁業の所得落ち込みにより類似団体の平均を大きく下回る状況が続いている。平成26年3月に、雇用の場を確保し地産外商による地場産品の売上拡大を図るため、第3セクターによる加工施設(研究施設)の整備を行い、今後は本工場の建設による大規模化も計画をしているところである。また、まち・ひと・しごと創生総合戦略により、移住人口の増大と産業振興をすすめ、所得向上から自主財源である地方税の増収を図っていく。
歳出においては義務的経費充当の経常一般財源は減少しているものの、委託料や賃金の増加などにより物件費の充当分が増加しており、そのことが数値上昇の要因の一つとなっている。また臨時財政対策債の減少も要因の一つとなっている。依然として他団体と比較すると数値は大きく上回っているが、これは情報センター事業に伴う物件費の支出や、保育所直営による人件費の支出などのためである。財政の硬直化を避けるため行政サービスの水準を維持しながら経常経費の削減を図っていく必要がある。
退職者不補充や給与制度の見直しなどにより人件費は一貫して低下傾向にある。一方で物件費は、業務のアウトソーシングや南海地震対策、産業振興対策などの施策充実のため、しばらくは増加は避けて通れないものとなっている。
これまでの給与体系の見直しや運用の適正化により、類似団体との乖離が小さくなってきている。引き続き、給与制度の適正化に努め、ラスパイレス指数の抑制を図っていく。
平成18年度策定の集中改革プランを上回るペースで人員削減を行ってきたが、保育所の直営などにより依然として類似団体を上回る職員数となっている。防災対策の増加や高齢者対策、産業振興施策など、新たな行政ニーズの発生による業務量の増大により、職員数の削減は限界にきており、行政サービスの量と質及び職員数を、財政状況を踏まえてどのようにしていくのかは大きな課題である。
市町村合併以降、繰上償還の実施や有利債の借入などにより実質公債費比率は年々改善を続けている。しかしながら、近年の大型事業の実施とそれに伴う起債借入額の増加により今後の実質公債費比率の上昇は避けられなくなっている。引き続き、繰上償還の実施や有利債の活用により実質公債費比率の上昇を抑えていく必要がある。
類似団体や全国・県内市町村との比較を見ても良好な値を保っているが、平成25年度より南海地震対策等による地方債残高の増大により将来負担比率の数値が増大している。今後も避難路や避難タワー整備などの南海地震対策事業や庁舎建設事業などの大型事業が控えており、起債残高の増大は避けられないものとなっている。繰上償還などにより残高の圧縮を図るともに有利債を活用し、将来負担比率の上昇を抑えていく必要がある。
職員数の減少による人件費の低下により昨年度より数値は改善している。しかしながら、保育所を直営で運営しているため、他団体と比較して人件費が大きくなっており、類似団体との乖離は依然として大きいままである。類似団体との乖離が大きくならよう、給与水準の見直しや適正化を引き続き行っていく必要がある。
情報センター事業に伴う保守料等の増加や、職員数削減に伴う臨時職員の増大、業務のアウトソーシングなどにより物件費は年々増え続けている。さらに、今後も防災施設の維持管理経費やさらなるアウトソーシングなどにより物件費の上昇が見込まれる。全体的な経費を適宜見直しながら経常経費の削減を図っていく必要がある。
老人保護措置費の減少により昨年度より減少となっている。依然として類似団体と比較すると低い値となっているが、これは保育所を直営で運営しているため児童福祉費に係る扶助費が少ないためである。今後は全国平均を大幅に超える高齢化率により扶助費の増加は避けて通れないものとなっている。
繰出金の増加により数値が増大している。今後も国保会計への赤字補てん繰出金などの増加により、数値の増大が見込まれる。繰出金削減のため、保険料率の見直しや介護予防施策の充実を継続的に行っていく必要がある。
国・県の交付金や地方債の活用などにより数値は年々低下を続けている。今後は一部事務組合の施設整備に対する元利償還が始まり負担金が増加するため数値の増加が見込まれる。
近年の大型事業実施に伴う起債残高の増大により、値は類似団体と比較して大きくなりつつある。一方で、繰上償還の実施や有利債の借入により、将来負担比率や実質公債費比率は類似団体より低い値となっている。引き続き、国や県の財政支援を最大限に受けての事業実施を図っていく必要がある。
システムのランニングコストやアウトソーシングによる委託経費など経常経費の拡大要因は枚挙に暇がない。事務経費や人件費などの見直しなどにより財政負担軽減を図っていく必要がある。
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