伊方町:電気事業

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経営比較分析表(2017年度)

経営の状況について

本事業の経営状況としては、これまでに計画時の想定を上回る収支を計上しており極めて良好である。特に、平成26年度までは落雷事故等に伴うブレード修繕を製造元である海外メーカーに直接委託していたが、平成27年度から国内業者に切替えたことで修繕費の大幅な削減が図られ、結果近年の経営状況は特に良好である。収益的収支比率と営業収支比率は29年度に大きく落ち込み単年度収支も赤字となっているが、これは事前に予定していた大規模ブレード修繕を当年度に行ったことと、他の故障も重なったためである。しかし、前年までの予備費からの充用を行なっているため一般会計からの繰り出しも無く健全な運営は持続できている。供給原価は26年度から3年ぶりに全国平均を上回っているが、これも大規模修繕が影響しているためであり一時的な数値の上昇と捉えられる。しかし、建設から年月が経過しており今後修繕に係る費用が増加していく可能性が考えられる。EBITDAについては、前年度から大きく数値を落としており再び全国平均を下回る結果となっているため故障頻度を減らし収益の上昇を図っていかなければならない。

経営のリスクについて

設備利用率は全国平均並みの数値を推移している。29年度は数値を落としているが、故障頻度を減らせば27年度程の利用率まで上げられる見込みである。修繕費率は大規模修繕の影響によって大きく数値が上昇し平均値も超える結果となった。今後も大規模修繕を行う際にはこのような数値になる可能性がある。企業債残高隊料金収入比率は、償還金が滞りなく返済できているため堅実な低下を継続できており全国平均と似たような推移となっている。償還金返済は平成31年度で満了となるため償還財源の確保に支障はないと想定される。FIT収入割合は100%と固定買取価格制度に完全に依存した状況であるが、平成31年度末には償還金返済が満了となるため、以降の料金契約期間満了となる平成37年6月30日までは大幅な黒字が期待される。

全体総括

これまでの経営状況は上述のとおり良好であった。加えて、料金契約期間内である平成31年度には企業債の償還期間が満了となるため、以降料金契約期間満了までの間の業績見通しは極めて明るい。今後、策定を予定している経営戦略のなかで、料金契約期間満了後の経営について検討する必要があり、事業を継続する場合は、施設の延命化に要する費用等、必要な経費を十分に考慮した上で、判断する必要がある。FIT適用終了後の事業のあり方については、現時点で方針は定まっていないが、今後策定を予定している経営戦略において、FIT終了による電力料収入の変動リスクも踏まえ検討することとしている。

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