地域において担っている役割
たつの市民病院においては、救急医療や予防治療等の地域医療構想を踏まえた急性期、回復期、地域のニーズに応じた医療の提供に努めるとともに、地域包括ケアシステムの実現に向けて、公的医療機関としての役割を担います。
経営の健全性・効率性について
令和2年4月から地方独立行政法人へ移行し、回復期リハビリテーション病棟及び地域包括ケア病棟の病床利用率向上に取り組みました。また、新型コロナウイルス感染症患者の受け入れを積極的に行ったことにより、病床利用率、医業収支比率、経常収支比率ともに類似病院平均値を大幅に上回りました。前年度から比較しますと、各比率、収益とも横ばいとなりましたが、地方独立行政法人移行前から比較しますと、経営状況は大幅に改善しています。
老朽化の状況について
平成24年の病院建替えに併せて導入した電子カルテが耐用年数を経過しているため、今年度に更新しましたが、令和2年4月から地方独立行政法人化移行に伴い、有形固定資産償却対象資産(器具備品)のうち帳簿価格(原価)に占める、減価償却累計額が少ないため、減価償却率は類似病院平均値を下回りました。建替え時に導入した医療機器、器具備品についても、耐用年数など考慮したうえで、購入費の平準化を図りながら更新を進めていきます。
全体総括
全国的に、入院、外来とも受診者数が減少している中、病院理念「こころある医療」を職員一丸となって取り組んできた結果、前年度と比較しても、ほぼ同数の患者数を確保することができた。また、新型コロナウイルス感染症患者の受入を積極的に行った結果、病床利用率、医業収支比率、経常収支比率ともに類似病院平均値を上回りました。今後も、市民が安心して暮らせるように、地域医療構想を踏まえ、地域のニーズに応じた医療の提供に努めるとともに、市民病院が担うべき役割を果たし、今後の健全経営につなげます。