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指数算定時の分子に当たる基準財政収入額については、企業の業績不振による法人町民税が減額、また、固定資産税については、評価替えにより土地及び家屋が減額になるとともに、償却資産についても企業設備投資の減少により減額となった。一方、地方消費税交付金が大幅に増額となったことから、基準財政収入額は増額となった。指数算提示の分母に当たる基準財政需要額については、人口減少等特別対策事業費が皆増、交付税措置の高い有利な地方債の借り入れをしていることから、公債費が増額となったことから、基準財政需要額は増額となった。基準財政収入額及び基準財政需要額ともに増額となったことから、3か年平均の財政力指数は0.95となり、前年度とほぼ同値となった。
歳出(分子)は、人事院勧告や再任用職員の増等により人件費の増額、一部事務組合等への負担金増等により補助費等が増額となった。歳入(分母)は、社会保障財源分の増により地方消費税交付金が増額、地方交付税及び臨時財政対策債が増額となった。その結果、歳出が増加したものの、歳入の増加が大きかったため、経常収支比率は改善した。今後も町税等の一般財源収入が大きく伸びることが見込まれない中、社会保障関係経費や津波防災まちづくりに係る地方債借入による公債費等の経常経費の増加が見込まれるため、より一層の経費削減に努めるとともに、新たな収入の確保及び収納対策による税収確保に努める。
人件費については、人事院勧告や再任用職員の増員等により増額となった。また、物件費についても、社会保障・税番号制度に係るシステム改修委託や各種計画策定委託等により増額となった。その結果、人口1人当たりの人件費・物件費等決算額は、前年度と比較すると増額となっているが、類似団体内順位、全国平均及び静岡県平均より下回っている。下回っている要因としては、ごみ処理業務、し尿処理業務、消防業務、学校給食業務等を一部事務組合で運営しており、これらの経費は補助費等に区分されているためである。
全体の職員数が少ないため、算定に用いる学歴及び経験年数による区分に当てはまる職員が特に少ない区分については、人事異動の影響により毎年度数値が大きく変動する。このため、年度によるラスパイレス指数の変化の幅が大きくなっている。なお、平成26年度から7級制を導入したことが指数上昇の一因となっている。しかしながら、学歴別のラスパイレス指数においては、高卒職員の99.6に対し、高卒職員の8倍の人数である大卒職員のラスパイレス指数は96.8であり、大半の職員は全国町村平均並みというのが実態であるため、引き続き、国の人事院勧告を参考とした給与の適正化に努める。
津波防災まちづくり事業やこども発達支援事業といった新たな取組のため、必要最小限の職員の増員を行ってきたが、依然として職員数は、類似団体などと比較しても少ない状況である。今後も新たに発生する行政需要、国、県からの権限委譲及び時間外勤務の縮減に対応していく必要があるが、行政サービスの低下を招かないよう各課の業務量に合わせた適正な職員配置を行い、職員総数の増加は最小限に止めるよう努める。
東日本大震災を機に津波防災対策が喫緊の課題となったため、地方債を活用した事業を多く実施しているが、実質公債費比率は年々下降している。地方債の借入については、交付税措置の高い有利な起債や臨時財政対策債を優先的に借り入れしているため、基準財政需要額算入額が増加していることや、一部事務組合において償還終了による償還額の減少が下降した要因である。
東日本大震災を機に津波防災対策が喫緊の課題となったため、地方債を活用した事業を多く実施している。平成25年度は、津波避難タワーの建設や避難路の整備等の財源として地方債を活用したことから将来負担比率が上昇した。平成26年度に引き続き、平成27年度についても将来負担比率が下降した。償還終了による地方債残高の減少や団塊世代の退職が続いているため、退職手当負担金見込額が減少しているとともに、財政調整基金残高が増加したことが、将来負担比率が下降した要因である。
人事院勧告や再任用職員の増員等により増額となったため、昨年度より0.4ポイント増加した。類似団体内順位、全国平均及び静岡県平均と比較すると低い比率となっているが、ごみ処理業務、し尿処理業務、消防業務、学校給食業務等を一部事務組合で運営しており、これらの経費は補助費等に区分されているためである。今後も、国の人事院勧告に基づいた適正な給与体制を維持しながら、人件費増大の抑制を図っていく必要がある。
社会保障・税番号制度に係るシステム改修委託や総合計画策定業務委託をはじめ各種計画策定委託により増額となっているが、前年度と比較すると比率は0.3ポイント減少となっている。類似団体内順位、全国平均及び静岡県平均と比較すると低い比率となっているが、ごみ処理業務、し尿処理業務、消防業務、学校給食業務等を一部事務組合で運営しており、これらの経費は補助費等に区分されているためである。今後は、より一層の徹底した節減合理化や行政改革の取組が必要である。
障害者自立支援給付費やこども医療費助成等が増額となった一方、児童手当、臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例給付金が減額となったことから、扶助費全体としては減額となり、比率も1.2ポイント減少した。類似団体内順位、全国平均及び静岡県平均と比較すると低い比率となっているが、経常的な障害者自立支援給付費は毎年増額となっており今後も社会保障給付費の増加が見込まれるため、比率上昇に努める。
繰出金については、国民健康保険事業会計及び下水道事業会計への繰出金が増額となった。一方、積立金については、前年度は町有地売却による税制調整基金の積立てが多額であったため、当年度は減額となった。結果、全体では減額となったため、比率においても前年度より0.7ポイント減少となった。類似団体内順位、全国平均及び静岡県平均と比較すると若干高い比率となっている。今後も、繰出金の増加が見込まれるため、比率上昇の抑制に努める必要がある。
榛原総合病院負担金は減額、吉田町牧之原市広域施設組合負担金が増額となったが、比率は前年度より1.2ポイント減少となった。類似団体内順位、全国平均及び静岡県平均と比較すると高い比率となっているが、ごみ処理業務、し尿処理業務、消防業務、学校給食業務等を一部事務組合で運営しており、これらの経費は補助費等に区分されているためである。今後は、より一層経費負担の抑制に努める必要がある。
臨時財政対策債や津波防災まちづくりに伴う地方債の利息の償還が始まったため、公債費は増額となったが分母となる標準財政規模も増額となったため、比率としては0.7ポイント減少となった。引き続き、喫緊の課題である津波防災まちづくりを強力に推し進めていかなければならないため、普通会計における地方債管理原則(当年度借入額-都市防災総合推進事業関連借入額<当年度元金償還額)に基づいた借入を行いながら、交付税算入率の高い地方債の借り入れを優先し事業を展開していく。
類似団体内順位、全国平均及び静岡県平均と比較するとほぼ同水準の比率となっている。今後も、人件費、扶助費、物件費、補助費等、繰出金は増額が見込まれるため、経費の削減に努める必要がある。また、町税の徴収体制強化や施設使用料の見直し、新たな財源の確保に努める必要がある。
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