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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は0.69となり、前年度と比較して0.03ポイントの微減となった。全国平均と比較すると数値は高い傾向にあるが、滋賀県平均と比較するとほぼ同程度の数字となった。令和元年度から令和3年度までは、町民税法人税割が好調であったことにより財政力指数は上昇傾向であったが、令和4年度は、税収が落ち着く一方、人件費や扶助費(社会保障関係経費)など義務的経費が増加し、基準財政需要額を押し上げる要因となり、財政力指数は低下した。今後も税収等を左右する景気動向等を注視するとともに、行政の効率化に努めることにより、財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
財政の弾力性を示す経常収支比率は、90.8%となり、前年度と比較して9.1ポイント上昇した。主な要因としては、人件費の増加や物件費、補助費等の経費の増加が上げられる。また、歳入の経常一般財源(臨時財政対策債等を含む)は、前年度より減少しており、これは、地方(普通)交付税および臨時特例対策債の減が大きな要因となっている。このことから、経常一般財源充当額が増加したことに加え、経常一般財源が減少したことから経常収支比率は上昇した。今後も、財政構造の硬直化が進むことが懸念されることから、引き続き経常経費の縮減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は168,611円となり、前年度と比較して、7,282円増加した。また、全国平均(160,081円)、滋賀県平均(147,740円)、類似団体平均(154,548円)をともに上回っている。増加した主な要因は、人口が減少していると同時に、人件費は、会計年度任用職員制度の導入に伴う増、物件費は、地域経済緊急支援事業おける商品券配布事業や庁内ネットワーク構築に伴うPC等の整備による増が影響していると考えられる。今後とも、会計年度任用職員制度による人件費の増や、行政のデジタル化等による物件費の増、人口減少等が懸念されることから、引き続き経常経費の縮減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は97.7となり、全国市平均(98.7)を下回るが、全国町村平均(96.3)を上回る。前年度比では0.2ポイントの上昇となり、類似団体(97.3%)を上回っている。当町では給与構造改革以前に採用された職員での大学卒および高校卒のラスパイレス指数が低く、当町の指数に影響している。また、採用・退職による職員構成の変動も影響している。今後については、引き続き人事院勧告、国家公務員給与制度を基に給与水準の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口1,000人当たり職員数は9.67人となり、全国平均(8.25人)、滋賀県平均(7.33人)、類似団体平均(7.81人)と比較すると上回っており、前年度比較においても、0.07人減少した。職員数については、近年の行政事務の多様化への対応や、当町の地理的要因等により公共施設が比較的多く立地する等の理由から、類似団体等に比較して多くなっている。今後については、引き続き、事務の見直し等による業務の効率化等を徹底していくなど、職員数の増加の抑制に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は6.3%となり、全国平均(5.5%)、滋賀県平均(4.4)、類似団体平均(6.1)を上回っており、前年度比では、0.2ポイント改善した。町では、元利償還金の額は増加しているものの、一部事務組合等の地方債への負担金は減少しており、結果として三カ年平均では、改善することとなった。今後についても、引き続き地方債の新規発行を抑制し、実質公債費比率の改善に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は30.2%となり、滋賀県平均(0.0%)、全国平均(8.8%)、類似団体平均(0.0%)を上回っているが、前年度と比較すると10.3ポイント改善している。前年度比で比率が低下した主な要因は、公営企業等繰入見込額の減少、中部清掃組合の起債償還終了による組合負担等見込額の減少、基金積立の増加、地方債の償還を着実に進めつつ、新規発行を抑制したことにより地方債残高が減少したことがあげられる。今後、公共施設の長寿命化に伴う施設改修の財源として、地方債の新規発行が見込まれることから、基金積み立ての増により将来負担比率の改善に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率については、29.9%となり、全国平均(25.9%)、滋賀県平均(25.4%)、類似団体平均(24.9%)のいずれも上回っている。前年度と比較すると3.5ポイント上昇しているが、これは人件費総額の増および歳入における経常一般財源総額の減少が要因である。今後も、会計年度任用職員制度の導入や、業務の多様化、複雑化に伴う職員数の増、時間外勤務手当の増等により、人件費は上昇傾向にあるが、業務の見直しや効率化等を進めることにより、人件費の抑制に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は13.1%となり、全国平均(14.9%)、滋賀県平均(15.5%)、類似団体平均(15.4%)のいずれも下回る結果となり、前年度比率(11.2%)と比較すると1.9ポイント上昇した。低下の主な要因としては、歳入における経常一般財源総額が減少したことが大きいが、歳出における庁内ネットワーク構築に伴うPC等の整備による物件費の増があげられる。今後についても、徹底した経費削減や事務事業の見直し等を進めることにより、物件費の抑制に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は7.4%となり、類似団体平均(8.1%)と比較して低い水準を示しているものの、前年度と比較すると0.4ポイント上昇した。これは、歳入における経常一般財源総額が減少している一方、社会保障関係経費の自然増等により、扶助費の支出額が増加を続けていることが要因である。特に障害者総合支援事業などの社会福祉費の増加は著しく、扶助費は今後も増加すると考えられ、今後については、資格審査等の適正化や住民の健康増進等により扶助費の抑制に努める。
その他
その他の分析欄
その他の経費は、主に繰出金となっている。その他の経費に係る経常収支比率は11.2%となり、前年度(10.5%)と比較すると0.7ポイント上昇しているが、全国平均(12.4%)および類似団体平均(12.2%)を下回った。要因としては、後期高齢者医療における医療費の自然増等による繰出金の増加があげられる。引き続き、地域住民の健康増進の取り組みを進め、給付費の増加の抑制とあわせ、公営事業における職員数の適正化、受益に応じた負担金の徴収により繰出金の抑制に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は17.1%となり、類似団体平均(13.9%)と比較すると高い水準となり、前年度(15.4%)と比較しても数値は上昇している。比率の上昇の要因としては、歳入における経常一般財源総額が減少している一方、歳出において、新型コロナワクチン接種事業の国庫補助金の精算返還金や中部清掃組合等の一部事務組合への負担金の増があげられる。今後についても、補助費等における費用対効果等を勘案し、より効果ある支出となるよう改善に努める。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は12.1%となり、類似団体平均(12.8%)と比較しても若干低い水準となったものの、前年度からは0.9ポイント上昇した。公債費は、過去の建設工事に伴う地方債や臨時財政対策債の発行などにより、前年度と比較して増加しており、償還のピークを迎えている。今後も、引き続き地方債の新規発行を極力控えるとともに、地方債を発行する場合においても、後年度の元利償還に対して、交付税算入される地方債を借り入れるよう努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は78.7%となり、類似団体平均(74.5%)と比較すると高い水準となった。また、前年度(70.5%)と比較すると、8.2ポイント上昇している。これは、人件費の増加や物件費、補助費等の経費の増加により経常一般財源充当額が増加している一方、地方(普通)交付税および臨時特例対策債の減により経常一般財源が減少したことがあげられる。今後についても、人件費や扶助費などの義務的経費や、物件費、補助費等を含め、全体的な経費の抑制に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
住民一人当たりのコストは、議会費、民生費、農林水産業費、土木費、教育費、公債費で類似団体平均を上回っている。民生費は、子育て支援への臨時特別給付金事業や住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金事業の縮小により減少しているものの、障害者総合支援事業におけるサービス給付の充実等により、類似団体よりも高い水準となっている。農林水産業費においては、燃料価格高騰による農業支援等の実施等が、類似団体を上回る要因となったと考えられる。土木費については、定住宅地の整備に伴う開発公社への負担金の増や社会資本整備総合交付金を活用した町道の道路改良(整備)等が類似団体を上回る要因となっている。教育費では類似団体平均を大きく上回っている。これは、町民会館わたむきホール虹の天井・外壁改修工事が完了したことによる減や小学校トイレ改修工事・教員用PC機器の導入が完了となったことによる減はあるものの、当町の特徴として、各地区に小学校や公民館が所在すること等からこれらの施設に係る人件費や施設管理費等が類似団体と比較し大きいことが影響していると考えられる。今後についても、各性質別歳出額の増加が見込まれるが、人口減少等に伴い行政サービスのあり方も変化すると考えられることから、住民のニーズ等を的確に把握し、適正な資源配分に努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
歳出総額に占める構成比は、義務的経費(人件費、扶助費、公債費)が48.3%、投資的経費(普通建設事業費、災害復旧事業費)が9.6%、その他経費(物件費、維持補修費、補助費等など)が42.1%となった、義務的経費については、人件費において会計年度任用職員の増等により増加し扶助費においては、障害者総合支援法にかかる自立支援給付サービス費は増加している一方、住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金事業の減により減少した。投資的経費としては、大谷公園野球場の改修工事により増があるものの、町立わたむきホール虹の改修工事の完了による大幅減があったことから、全体的に減少となった。その他経費においては、地域経済緊急支援事業おける物件費の増や、新型コロナワクチン接種事業の国庫補助金の精算返還金に伴う補助費等の増があったものの、財政調整基金積立金や教育関係の基金積立金、子育て関係の基金積立金が減となったことから、全体的に減少となった。住民一人当たりの性質別歳出決算額については、類似団体と比較して、人件費および扶助費等で高い水準を示している。まず、人件費については、時間外手当が増加傾向にあること、行政需要の増加や業務の多様化に伴い職員数が増加傾向にあること、当町の地理的要因等により公共施設を多く保有していることから、施設管理のための人員が必要なこと、あわせて会計年度任用職員制度導入による人件費が増加傾向にあることにより高い水準を示していると考えられる。扶助費についても、住民一人当たり86,231円と類似団体平均(77,370円)を上回っており、福祉サービスの給付が充実していると考えられる。今後についても、人件費や扶助費等の義務的経費の増、電算システムの保守料等の固定化した物件費等、各性質別歳出額の増加が見込まれることから、限られた行政資源の中において、住民のニーズ等を的確に把握し、適正な資源配分に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄財政調整基金残高は、適切な財源の確保と歳出の精査により決算時点における取崩しを回避しており、前年度とほぼ同額を維持している。しかしながら、標準財政規模に対する基金残高比率は、標準財政規模が減少したことに伴い増加した。また、実質収支額における標準財政規模に対する比率は上昇している。これは町民税法人税割や固定資産税等の税収の増、特別交付税の増等による歳入の増、および社会保障関係経費や新型コロナウイルス感染症の関連事業により歳出総額が増加し、予算の不執行額が増加したことが要因である。今後も、行政の効率化に努めることにより、健全な行財政運営に努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成では、赤字となった会計は存在せず、全ての会計で黒字となった。また、黒字の大部分は、水道事業会計と一般会計が占めており、特に水道事業会計に係る黒字部分が大きい。水道事業会計においては、余剰額の大部分が現金預金であり、これが黒字の要因となっている。ただし、水道事業は施設の長寿命化に伴う施設改修が控えており、その財源として引き続き黒字の確保が必要である。今後については、各会計とも引き続き、積極的な財源の確保に努めるとともに、事務事業の見直し等による経費支出の効率化に取り組むことにより、黒字の確保を図りたい。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄元利償還金については、過去の公共工事に伴う町債や、臨時財政対策債の償還により、令和元年度から引き続き高い水準となっている。一方、公営企業債の元利償還金に対する繰入金については償還額のピークを過ぎている。組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等は、中部清掃組合の起債償還が終了するため大幅に減少した。算入公債費等の大部分は、臨時財政対策債となっており、また、臨時財政対策債以外の町債についても後年度の元利償還金が基準財政需要額に算入される地方債を借り入れており、引き続き財政的に有利な起債の確保に努める。
分析欄:減債基金該当なし。
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄令和4年度の将来負担額については、前年度比で減少している。主な要因は、基金の積立額の増加。公営企業等で起債償還が進んでいることによる公営企業債等繰入見込額の減少、中部清掃組合の起債償還終了による組合負担等見込額の減少、全体的に地方債の償還を進めつつ、新規発行を抑制したことにより地方債残高が減少したことなどがあげられる。今後についても、地方債の新規発行を抑制するとともに、事務事業等の見直しなどにより、経費削減に努め、計画的に充当可能基金を積み立てるよう努める。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和3年度は町民税法人税割が大きく回復し、町の収入全体が大きく伸長したことにより令和2年度に取り崩した基金の積戻しを行い、また、将来の財政需要に備えて「子育て未来基金」と「情報システム整備基金」を新設した。新設した基金は、「子育て未来基金」において、今後増加するであろう子育てニーズへ対応するための財源として活用するため、「情報システム整備基金」についても今後の自治体DX対応や電算システム更新の財源とするため新設したものである。令和4年度においても、今後の財源不足に対応するため「子育て未来基金」に35,593千円、「情報システム整備基金」に65,484千円をそれぞれ積立てたことから、基金全体としては増加している。(今後の方針)今後は、人件費や扶助費の増、頻発する自然災害への対応、今後の情報システムの運用への対応、子育て施策に備えた対応、および公共施設の老朽化に伴う改修経費やそれに伴う公債費への償還財源が増加すると考えており、一般財源のひっ迫は避けられない。そのような中であっても、基金により一定の財源を確保することにより、必要な住民サービスを継続的に提供することが可能となる。基金積み立てのための財源については、各事務事業の効率化・合理化に努め、公共施設にあっては、公共施設総合管理計画によるトータルコストを意識した上での計画的・効率的な長寿命化を図りつつ、積極的な特性財源の確保により財源を確保し、さらなる基金の積み増しを行いたい。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和3年度は、税収等に回復が見られたことから、一定の積み増しがを行った。令和4年度は、取崩しはないものの、「子育て未来基金」と「情報システム整備基金」に重点的に積立を行ったことから、財政調整基金へは、基金利子以外の新たな積み増しは行っていない。(今後の方針)財政調整基金基金の目標積立額は、第6次日野町総合計画において、標準財政規模の約20%を目安とした約12億円が設定されており、それに応じて積立行っている。ただし、人件費や社会保障関係経費の増加による財政の硬直化が懸念される中、これまでのように残高を確保していくことが困難になることが見込まれるため、中長期的な見通しを踏まえ、歳入歳出改革に努めたい。
減債基金
減債基金
(増減理由)令和元年度から令和4年度までは、基金利子を積立てたのみであり、基金残高に大きな変動はない。(今後の方針)第6次日野町総合計画において、約6億円を目標額として積立てに取り組んでいるところである。また、老朽化が進む公共施設の長寿命化対応の財源として、地方債の新規発行を見込んでおり、後年度の元利償還に対応するためにも基金は必要である。健全な財政運営に努めることで、基金積み立てのための財源を確保し、目標に向け基金積み立てに努めたい。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)教育施設整備資金積立基金:教育施設の整備の財源に充てる。町営住宅建設整備基金:町営住宅または共同施設の建設、修繕または改良に要する財源に充てる。情報システム整備基金:情報システムの安定的な運用を図るための財源に充てる。子育て未来基金:子育て支援にかかる施設の計画的な整備および子どもを安心して育てることができる施策の充実を図るための財源に充てる。(増減理由)教育施設整備資金積立基金:基金利子を積み立てたのみであるため、残高に大きな変動はない。町営住宅建設整備基金:過去に借り入れた地方債の元利償還および町営住宅の修繕に充てるために8,289千円を取り崩したため、残高は減額となった。情報システム整備基金:令和3年度に新設しており、令和4年度においても引き続き、今後の情報システムの安定的な運用に備えて65,484千円を積み増したことから、基金は増加した。子育て未来基金:令和3年度に新設しており、令和4年度においても引き続き、子育て支援にかかる施設の計画的な整備および子どもを安心して育てることができる施策の充実を図るため35,593千円を積み増したことから、基金は増加した。(今後の方針)教育施設整備資金積立基金:教育施設に関しては、公共施設等総合管理計画に基づき個別計画を策定しており、計画および施設の現況にあわせて適切な管理を行っていく。基金積立は、主にその際の財源不足に対応するために積立を継続する。積立金額については、施設の老朽化等の程度に基づき設定していく。情報システム整備基金:今後、行政システム標準化への対応、6町クラウドシステム更新、GIGAスクール構想の推進、町内PCの設備更新等に備え、引き続き積み立てを行い、住民の利便性を高め効率的で最適な自治体DXを推進するための財源としたい。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当町においては、類似団体と比較して高い値を示す状況にある。これは、昭和50年代前半から平成5年頃にかけて整備された資産が多いことが要因として挙げられ、整備から30年以上経過してる公共建築物は全体の約60%を占めている。また、前年度より高い数値となっているが、有形固定資産の減価償却額が新規取得額を上回ったことによるものである。これを踏まえ、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、県平均よりも高い値を示しているものの、全国平均と比べると概ね同水準となっている。また、前年度比においては、360.5ポイント改善している。この要因として、公営企業債等繰入見込額および中部清掃組合の起債償還終了に伴う組合等負担見込額の減少により将来負担額が減少する一方、新たに基金の積立を行ったことにより充当可能財源が増加したことが挙げられる。また、地方税および地方交付税の増加により経常一般財源等(歳入)が増加したことも大きな要因である。今後も引き続き、債務残高の増加の抑制に努め、借り入れる場合においては、財源的に有利な地方債を借り入れることにより、実質的な負担の軽減に努める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、類似団体と比較し、高い値を示す状況にある。主な要因としては、地方債等の将来負担額が大きいことや他の類似団体と比べ充当可能基金が少ないことなどが挙げられる。なお、令和3年度は、基金の積立を行ったこと、公営企業債等繰入見込額の減少、中部清掃組合の起債償還終了による組合負担等見込額の減少および普通交付税の追加交付による標準財政規模の増加などが影響し、将来負担比率は改善した。有形固定資産減価償却率についても、人口規模に対し、所有する公共施設が多く、改修等に充てる財源が十分に確保出来ていない状況から、類似団体と比較して高い値を示す状況にあると考えられる。将来負担比率および有形固定資産減価償却率のどちらも高い値を示す状況にあることから、今後については、公共施設等総合管理計画に基づく、個別施設計画により、計画的な管理を行っていく。あわせて、改修等の費用の平準化を図り、充当可能基金等の適切な積立および地方債の新規発行の抑制等により、将来負担の軽減を図る。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は、地方債等の将来負担額が大きいことや類似団体と比べ充当可能基金が少ないこと等の影響により、類似団体と比較し、高い値を示す状況にある。一方、実質公債費比率は、近年、防災センター等の公共施設やインフラ資産の整備が続いたことにより、地方債の債務残高と元利償還金がともに増加したことから上昇傾向にあるものの、一方で、公営企業の地方債の償還財源への繰入金および一部事務組合等の地方債への負担金は減少していることから、最終的には、三カ年平均について数値の変動は起きなかった。今後については、地方債の新規発行の抑制を図り、借り入れる場合は、後年度の償還時に交付税算入のある地方債を借り入れるなど、比率の抑制に努める。また、充当可能基金の保有についても類似団体と比較し、少ない状況にあることから、計画的な積立を行っていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
施設別に有形固定資産減価償却率を見ると、有形固定資産の大部分を占める道路に関しては、類似団体と比較し高い値を示している。現在、町道西大路鎌掛線の整備を進めており、道路の供用開始に伴い、今後、数値は一定改善すると考えられる。また、有形固定資産減価償却率が類似団体と比較して高い傾向にある中にあって、学校施設や公民館等の教育施設における有形固定資産減価償却率は、類似団体と同程度の水準となっている。これは、当町が教育関係に力を入れている傾向が表れている。教育関係経費(教育費)を類似団体と比較すると、全体経費に占める教育関係経費の令和3年度の割合は、類似団体で11.7%であり、当町は、17.2%となっていることから、学校や公民館等の教育施設に投資する経費も大きいと考えられる。道路や学校施設等については、公共施設等総合管理計画に基づく、個別施設計画により、計画的に管理を行っていく。また、公営住宅、認定こども園、幼稚園、保育園については老朽化が進んでおり、計画的な修繕や今後の在り方等を検討していく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
分析表①と同様に、類似団体と比較して、教育関係への投資額が大きいことから、図書館や市民会館(文化ホール)等の教育施設の有形固定資産減価償却率は、類似団体より若干低い数値を示している。また、令和3年度においては、消防団施設の老朽化に伴う建て替え工事により、消防施設の有形固定資産減価償却率は大幅に改善することとなった。一方、有形固定資産減価償却率が高い施設としては、体育館・プール、保健センターおよび庁舎等が挙げられる。これらの有形固定資産減価償却率が高い施設については、必要に応じて、公共施設等総合管理計画に基づく、個別施設計画により、計画的に管理していく必要がある。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等にかかる資産は34,699百万円となり、前年と比較して201百万円の増加となった。これは、①固定資産が、事業用資産やインフラ資産等の有形固定資産の新規取得以上に、施設等の償却が進んでいることから195百万円の減少となったこと、②投資その他の資産が、今後の教育施設の整備等に備えて教育施設整備資金積立基金への積立に加え、新たな基金である情報システム整備基金積立金および子育て未来基金の設置等に伴い、前年度と比較して488百万円の増加となったこと、③流動資産が前年度繰越金や財政調整基金等の積立が影響したことから大幅に増加したことが要因である。また、令和3年度の負債額は、前年度と比較し59百万円増加の10,632百万円となった。これは、令和3年度の地方債発行額が過去に発行した地方債の元金償還による支出を上回ったことが影響している。今後については、固定資産の老朽化が進んでいることから、公共施設等総合管理計画に基づき、費用の平準化を図りながら、適切に管理していく必要がある。
2.行政コストの状況
一般会計等の純経常行政コストおいて、そのマイナス要因となる経常経費は9,716百万円となり、前年度比で1,760百万円の減少となった。経常費用の内訳としては、業務費用で5,310百万円、移転費用で4,406百万円となっており、業務費用は前年比でほぼ横ばいとなっているものの、移転費用については前年度の特別定額給付金事業の約2,000百万円が皆減したことから、大きく減少することとなった。また、先の経営経費(9,716百万円)のうち、減価償却費が年間1,409百円と全体の約15%を占めている。この減価償却費に対して、投資額(資金収支計算書のうち投資活動支出)は1,280百万円であり、うち約600百万円は基金積立金となっていることから、施設等の整備にかかる投資額は減価償却の範囲内に留まっており、固定資産の老朽化が進んでいることが把握できる。このことから、固定資産の老朽化に対しては、公共施設等総合管理計画等に基づき適切に管理していく必要がある。
3.純資産変動の状況
令和3年度の純資産の残高は24,067百万円となり、本年度の純資産変動額は142百万円増加した。その要因として、①純資産の増減要因となる行政コストの差引において、純行政コストの9,497百万円に対して財源(税収等、国県等補助金)が9,464百万円となり、純行政コストと財源が均衡し、通常の事務で発生するコストが△32百万円と微減にとどまったこと、②固定資産の計上見直しにより、今まで未計上であった固定資産を追加計上したことがある。なお、財源(税収等、国県等補助金)の内訳として、「税収等」では、前年度より景気の持ち直し等の影響による地方税収入の増や地方交付税の追加交付により、867百万円と大幅に増加した一方、「国県等補助金」では、特別定額給付金事業の皆減等の影響により1,617百万円減少し、財源(税収等、国県等補助金)の合計では、750百万円の減少となっている。また、本年度の固定資産等の変動においては、基金の積立等により一定の資産形成がされているものの、それ以上に有形固定資産の減価償却が進んでいることから、純資産における固定資産形成は微増に留まっている。固定資産等の変動については、有形固定資産等の減価償却が大きく影響することから、今後も公共施設等総合管理計画等に基づき適正な資産管理をすることが必要である。
4.資金収支の状況
令和3年度の資金収支において、一般会計等の業務活動収支は1,210百万円となった。うち業務支出は8,315百万円で、その内訳は補助金等支出が1,868百万円、人件費支出2,085百万円、物件費等支出が1,726百万円となっている。一方、業務収入は9,530百万円で主に税収等収入が6,771百万円、国県等補助金収入が2,559百万円となっている投資活動収支は△1,096百万円となった。うち投資活動支出は1,280百万円であり、主な支出は公共施設等整備費支出で10百万円、基金積立金支出で599百万円となった。一方、投資活動収入は184百万円であり、主な収入として国県等補助金収入で138百万円、基金取崩収入で39百万円となった。財務活動収支は88百万円となり、主な内容は地方債償還支出が732百万円、地方債発行収入が823百万円となっている。なお、業務活動収支は、特別定額給付金事業の皆減により補助金等支出・国県等補助金収入が大幅に減少したものの、地方税や地方交付税の増加により、税収等収入が伸びたことから大幅に改善した。投資活動収支は、新たな基金の創設に伴い基金積立金支出が増加した一方、基金取崩収入や資産売却収入の減少によりフリーキャッシュフローはプラスとなった。財務活動収支は、地方債発行収入が地方債償還支出を上回ったことから昨年度に続きプラスとなっている。ただし、行政活動に必要な資金を地方債の発行によって確保している状況は変わらず、引き続き有利な起債の活用や地方債の新規発行の抑制に努める必要がある。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、類似団体平均値を下回っており、有形固定資産減価償却率は類似団体平均値を上回っている。このことから、本町では類似団体と比べて固定資産の老朽化により、資産の減価が進んでいることがわかる。また、有形固定資産減価償却率は年々上昇している。公共施設については、将来の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の計画的な施設管理を行っていく必要がある。
2.資産と負債の比率
純資産比率が類似団体平均値を下回っており、類似団体と比べると将来世代が利用可能な資源が少ない。また、将来世代負担比率も類似団体平均値を下回っていることから、将来世代が負担する割合も少なくなっている。また、純資産比率については、資産合計が前年度とほぼ同額であったことから、比率は同数値となった。ただし、将来世代負担比率については、減価償却により資産の老朽化が進むとともに、地方債の発行額が元金償還額を上回ったことから、0.6ポイントの上昇となった。今後は、将来世代が利用可能な資源を確保するとともに、地方債の発行抑制等により将来世代の負担軽減に努めていく。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値を上回っており、当町は類似団体よりも行政コストが高いことがわかる。令和3年度は、特別定額給付金事業の影響で移転費用の補助金等が減少したことから、当該値は前年度比で7.8ポイント減少したものの、令和元年度比では2.7ポイント上昇している。今後の行財政運営においては、行政コストに占める公共施設等の管理に係る経費の支出が大きくなることが考えられることから、住民一人当たりの行政コストを抑えるため、公共施設等総合管理計画に基づいた計画的な管理を行うことにより、維持管理等に係る経費の縮減に努めていく。
4.負債の状況
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均値を下回っている。なお、令和3年度の受益者負担比率は2.4%となり、経常費用が特別定額給付金事業の皆減により大幅に減少したことから令和2年度から0.9ポイント上昇した。結果として令和元年度の2.3%と同水準に戻っている。これらのことから、受益者負担については、受益の割合に応じて適切に負担等を見直していくとともに、経常経費の縮減に努める必要がある。また、公共施設等については、受益者負担の見直しとともに、利用促進により資産利用の効率化を図り、公共施設等総合管理計画に基づき、計画的な管理を行っていく。
類似団体【Ⅴ-1】
加美町
高畠町
庄内町
西郷村
境町
上三川町
益子町
高根沢町
那須町
大泉町
邑楽町
横芝光町
愛川町
立山町
入善町
越前町
箕輪町
養老町
垂井町
大野町
池田町
吉田町
大口町
東浦町
武豊町
幸田町
東員町
菰野町
明和町
日野町
愛荘町
稲美町
多度津町
苅田町
大津町
さつま町