函南町：特定環境保全公共下水道

経営の健全性・効率性について

本会計は、市街化区域の公共下水道整備に合わせて市街化調整区域の住宅密集地を下水道区域に取り込み整備を行っている。①収益的支出比率について、継続的に100％を下回っており、これは下水道使用料金により、汚水処理費、管渠維持費を賄えていないことを示している。そのため平成29年度に料金改定を実施しているが使用者の負担の軽減のため、段階的な料金改定としている。④企業債残高対事業費規模比率のH27.H28.H29.H30が0となっているのは、一般財源不足によるもので、全額他会計繰入金で償還されている。⑤経費回収率は、継続して100％を下回っているため明らかな財源不足を示している。この不足分、一般会計からの繰入で賄っている。料金改定を2020年に改定を予定している。⑥汚水処理原価についてはH28から上昇している。処理運営に関する労務費の増加に伴い汚水処理単価が上昇している。⑦施設利用率について、処理場は流域下水道事業として運営されており、適切な規模及び利用状況が維持されている。H26及びH27,H30は、記入漏れでありH26は25.71でH27は26.39,H30は25.74である。⑧水洗化率は概ね80％程度であり、今後は90％を確保できるよう水洗化を促進していく必要がある。

老朽化の状況について

老朽化対策については、公共下水道事業区域において、重要な幹線管渠の耐震化及び長寿命化に着手しているが、当該会計の特定環境保全公共下水道事業区域の管渠の長寿命化には着手していない。今後、ストックマネージメント計画の中で整備を検討し、適切な時期に老朽化対策に着手したいと考えている。

全体総括

本会計は、公共下水道事業に付随する会計であり、事業規模も公共下水道に比べて大きくない。公共下水道事業会計と連動して経営を行う必要がる。いまだに未整備な区域が点在し、効率的な整備が求められている。10年概成を目指す上で整備計画の見直しも必要になってきている。効率な整備と水洗化促進により、事業対効果を上げて行く必要がある。