経営の状況について
収益的収支比率は243.4%で、目標値100%を上回っており、全国平均123.2%を上回っています。営業収支比率においても243.2%で、目標値100%を上回っており、全国平均240.1%を上回っています。収益的収支比率においては、全国平均値を上回る比率となっていますが、これは地方債償還金が無いためです。供給原価は、15,089.9円と全国平均19,830.4円より安価にて供給出来ています。これは、平成27年度に1箇所目の運転、平成30年度3月に2箇所目の運転を始めたので、施設も新しく大きな設備投資も無く、ほぼ予定した順調な事業状況であります。これらのことから、健全な経営状態であると言えます。EBITDAについては経年の推移を見て経年比較としますが、現在のところ予定とした数値水準となっています。
経営のリスクについて
平成30年3月に運転を開始した2箇所目の発電所の発電実績が反映されたため、設備利用率は54.7%と施設全体の全国平均30.2%を上回っています。6個別の発電所では1箇所目の年間設備利用率が62.6%であり全国平均の57.6%を上回っています。2箇所目の発電所の利用率は53.6%であり、発電形式別の水力発電の全国平均57.6%と下回っています。今回は、台風21号の被害により発電所が停止したことが大きな要因となっています。小水力発電電力量が、天候等の環境的要因に大きく水量が左右されるため、日頃の維持管理をしっかり行います。しかしながら、近年の異常気象による渇水等対処出来ない事案も否めません。修繕費比率は30.3%と施設全体の全国平均14.2%、発電形式別の水力発電の全国平均8.7%のいずれも上回っています。これは台風21号被害による修繕費が増えたことによります。引き続き効率的な発電および維持管理のため調整改良修繕を行っており、今後も施設設備の適正な維持管理のため、適時効果的な修繕を行って行きます。FIT収入割合は100.0%と施設全体の全国平均82.1%、発電形式別の水力発電の全国平均94.7%のいずれも上回っています。固定価格買取制度の調達期間終了後、買取単価が下落することを想定し、これを踏まえた経営を行っていきます。
全体総括
今後令和2年度までに策定を予定している経営戦略のなかで、持続可能な再生可能エネルギーを長期的に調達するため、バランスの取れた効率的・効果的な施設設備の維持管理を行う他、効果的な修繕・更新計画に取り組み出来るよう基金積立を行います。