経営の状況について
●収益的収支比率R01:96.2%毎年度の余剰金相当額を一般会計へ繰出すものとしていることから、収益的収支比率については、100%前後で推移しているが、繰出金が多く96.2%となった。●営業収支比率R01:163.5%令和元年度における営業収支比率は163.5%と単年度営業収支は黒字となっている。しかし、平成26年度をピークに比率は下がっている。これは、燃料単価の下落により、大手電力会社の電気料金が低下し、売電単価が下落したことが原因である。平成30年11月に固定価格買取制度が終了した為、今後は定期整備や消耗品等維持管理費のより一層コストを意識した運営に努める必要がある。●供給原価R01:10,935.3円平成28年度以降、低くおさえることができている。これは、平成28年3月末に岐阜羽島衛生施設組合が稼働を停止したため、ごみ処理量が増加し、発電量が増加している一方で、修繕費等の需用費が増加していないことによるものである。●EBITDAR01:▲10,148千円平成30年度は、▲20,861千円、令和元年度は▲10,148千円とマイナスが小さく抑えることができ、繰越金と繰出金のバランスがとれてきた。収益性は引き続き安定している。
経営のリスクについて
●設備利用率R01:68.8%設備利用率は、平成30年度と比較するとわずかに下がって、全国のごみ発電施設の平均値よりも低い数値となっている。実際の運営状況としても、設備の不具合の早期発見に努め、定期点検による発電停止以外は安定した発電を行うことができている。●修繕費比率R01:0.3%修繕費比率については令和元年度は0.3%となっており、前年度よりも下がっている。これは、定期点検において適切な設備点検を実施したことで、修繕件数が少なくなったためである。●企業債残高対料金収入比率R01:0%企業債残高対料金収入比率については、平成23年度に地方債の償還が全て完了したことにより、平成24年度以降は0%となっている。●FIT収入割合R01:0%固定価格買取制度が平成30年11月に終了したため、0%となった。今後は、売電収入が減少するため売電効率的な発電を行う必要がある。
全体総括
●経営の状況および経営のリスクの指標において、EBITDAを除き令和元年度末時点では、比較的良好な数値となっている。しかし、施設稼働後20年が経過している設備があり、経年劣化に伴う不具合による修繕等が発生しているため、不具合を未然に防ぐための事前点検を実施しながら、適正な維持管理に努め、安定した発電を行う必要がある。●固定価格買取制度が終了したが、今後も売電契約は入札方式にて実施し、より有利な売電をするとともに、施設運営に必要な経費を改めて見直し、無駄のない効率的な発電に努める。