経営の状況について
●事業開始当初から繰入金等への依存は無く、電力売払収入から生じる収益での経営が成り立っています。また、毎年度の剰余金相当額を一般会計に繰出すものとしています。●一般会計繰出額の積算根拠は、(総収益)+(前年度からの繰越金)-(営業費用)です。なお、その際は、繰出金予算の範囲内としています。●平成28年度から30年度において、営業収支比率が100%以上であるにも関わらず、一般会計への繰出しの影響により、収益的収支比率が100%未満、EBITDAがマイナスとなっています。この要因は、前年度からの繰越金を合算して、繰出金予算の範囲内で一般会計に繰出したことによるものです。●平成25年度に企業債の償還が終了したことから、平成26年度以降は、営業収支比率が安定しています。●平成26年度及び30年度において、発電設備の保守点検費用が増加したことから、供給原価も増加しています。この要因は、発電設備の保守点検項目に年度毎の増減があり、当該年度は点検項目が増えたことによるものです。
経営のリスクについて
●設備利用率は、平成26年度に発電用蒸気タービンの改良を行ったことから、安定かつ効率的な発電が可能となり、近年は75%以上で推移しています。しかし、ごみ減量の取り組みに伴い、ごみ搬入量及びごみ焼却量が年々減少しているため、今後は、安定した発電電力量の確保が課題となっています。●修繕費比率は、当該事業が「ごみ焼却施設」と一体となって行っていることから、発電に係る修繕費のみを分別することが困難であるため、算定していません。●企業債残高対料金収入比率は、平成25年度に企業債の償還が終了したことから、平成25年度以降は0%となっています。●当該事業についてFIT制度の適用はありませんが、電力の売払いにあたっては、入札方式によって有利な売電に努めています。
全体総括
●現状における健全経営を継続するために、着実な発電設備の点検と安定的な発電電力量の確保に取り組みます。●将来に渡って安定的に事業を継続していくための中長期的な経営の基本計画である「経営戦略」を、令和元年度に策定済です。