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平成17年2月1日の町村合併以降、財政力指数は0.3ポイント台で推移しており、類似団体平均を大きく下回るものとなっている。景気低迷による地方税収の減少や人口減少などによる財政基盤の弱体化が課題となっているため、今後は政策ヒアリングに基づく施策の重点化と行財政改革を実施するとともに、町総合振興計画に基づき、宅地造成による定住人口の増加や企業誘致、観光振興による活力あるまちづくりを展開することにより、財政基盤の強化を図る。
地方消費税交付金などの増加(前年度比+185,487千円)や町税の増加(前年度比+195,480千円)などにより、経常一般財源等総額が8,737,697千円で前年度から375,207千円の増となった。この他、臨時財政対策債270,000千円を発行した結果、経常収支比率は85.0%となり類似団体平均を0.3ポイント下回っている。町税については、特定1社による法人税の増減が大きく影響を与えることから、平成27年度においては比率の改善が見られるが、減収となった場合は、比率が悪化することとなる。先行き不透明な経済情勢に加え、今後想定される合併特例期間終了後の普通交付税の段階的縮減などに備え、公共施設の民営化、指定管理者制度の導入に加え、事務事業の予算配分について今一度厳しく点検し、計画的な事業の実施に努めることにより、経常経費の削減を図る。
人件費・物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額については、152,221円と前年度決算より1,565円/人の増となっている。平成25年度に減少したものの、職員に係る人件費の増加などが影響している。類似団体平均比べて依然として開きが見られ、今後は事務事業の見直し等により人件費や物件費の抑制を図るとともに、施設の統廃合による効率的な施設等の管理方法を検討し、施設管理経費の軽減を図る。
類似団体平均及び全国市町平均をともに下回る92.3ポイントとなっている。今後も国家公務員の給与及び地域の民間企業の平均給与の状況を踏まえながら、引き続き縮減に努める。
町村合併(平成17年2月1日)の影響もあり、1類似団体平均を上回っているが退職者に対する新採用職員の補充の抑制や、指定管理者制度の導入などによる定員削減を図る。
平成20年度決算までは、起債許可団体の基準である18.0%以上となっていたが、町公債費負担適正化計画に基づき繰上償還の実施や町債を財源とした事業の計画的な実施などにより、比率の低下に努めてきた。これにより、平成27年度決算における実質公債費比率は10.5%となり、前年度比0.5ポイントの減少となった。今後、統合学校給食センター建設事業や本庁舎再整備事業などの大型事業も予定されているが、町総合振興計画や政策ヒアリングによる重点事業の実施、公債費負担適正化計画の着実な推進により、地方債の発行の対象となる事業を計画的に実施し、持続可能な財政運営に努める。
将来負担比率は毎年着実に減少し、平成27年度決算では5.1%となり類似団体平均と比べて良好に転じた。比率が減少した主な要因として、町債を財源とした事業の計画的な実施による町債発行の抑制による地方債現在高の縮減、普通交付税の増による標準財政規模の増などが挙げられる。今後も、後世への負担を少しでも軽減するよう、各種計画に基づいた適正な事業の実施や職員の適正な定員管理、法令に基づく基金の積み立てを推進し、財政の健全化に努める。
類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率は20.2%と1.4ポイント低くなっているが、要因としてごみ処理業務や電算業務、消防業務などを一部事務組合で行っていることが挙げられる。今後も一部事務組合等の広域連携による事務の効率化や既存施設の適正な管理に加え、職員の定員管理を適正に行うことにより、人件費の抑制に努める。
物件費にかかる経常収支比率は、平成27年度決算では12.3%で、前年度と比べて0.3ポイントの増加となった。比率として、類似団体平均を下回っているが、その分、職員数や人件費が類似団体平均と比べて多くなっていることを踏まえると、指定管理者制度の導入や庁舎の維持管理方法を見直すことによる物件費への移行が起きていないことが考えられ、人件費などの比率悪化に影響していると言える。今後は、効率的な事務執行によりさらなる経費の削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、6.6%と前年度と比べて0.1ポイント減少している。しかし、国の社会保障制度改革や少子高齢化による高齢者人口の増加などを背景に、扶助費トータルでの執行額は年々増加しており、平成27年度決算では障害福祉サービス費など障害者福祉施策に係る扶助費の増加が見られる。平成27年度には、保育所の統廃合及び指定管理者の導入を行うなど、組織・施設の効率化を図った。今後も健康増進施策の充実による社会福祉に係る経費の抑制に努め、さらなる福祉サービスの効率化を図る。
平成27年度決算では11.6%で、前年度と比べて0.1ポイントの減少となっている。その他の経費として、普通建設事業費や維持補修費、繰出金が挙げられるが、事業の精査、公共施設の指定管理者制度の導入、事業会計への繰出金などにより、経費の削減に努める。
補助費等にかかる経常収支比率は、平成27年度決算では15.1%で前年度と比べ0.7ポイント減少したものの、類似団体平均と比べて2.2ポイント上回っている。合併当初にシミュレーションした結果では、補助費の削減を見込んだものの、現状として各種団体への補助金等に減少が見られないことから、ゼロベースによる補助対象事業の見直しや、法適用企業会計への繰出金の精査などを行い、補助費等の削減に努める。
公債費にかかる経常収支比率は19.2%と、類似団体平均を上回っており、前年度と比べて0.8ポイント悪化した。平成22年度には748百万円の繰上償還を実施したものの、平成30年度以降は、保育所建設事業などの大型事業による償還が始まることに加え、統合学校給食センター建設事業や本庁舎再整備事業なども計画されていることから、公債費は増加する見込みである。今後は、プライマリーバランスを最大限に考慮しながら、計画的な町債充当事業の実施に努める。
平成27年度決算では65.8%で、類似団体平均と比べて5.7ポイントと大きく下回っていることから、公債費の負担が大きいことが明らかとなっている。平成26年度から28年度にかけては、公債費のピークとなっていることが要因であるが、公債費負担の軽減を図ることにより、公債費以外の経費について適正な水準となるよう健全な財政運営に努める。
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