多古町：国保多古中央病院【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2018年度）

地域において担っている役割

地域の中核病院として、救急医療、小児医療、がん医療、脳血管障害、消化器疾患等に重点的に取り組むほか、地域医療連携の推進、災害時医療、感染症流行時などの医療協力を行うなど、地域住民により安心・安全な医療を継続して提供していきます。

経営の健全性・効率性について

H25年度以降、新病院改革ガイドラインにおける抜本的見直し基準である病床利用率70％を超えてはいるものの、年度毎の増減をみると一貫した増加傾向とは言えない状況である。経営の健全性を示す経常収支比率は100％を下回っており、入院患者1人1日当たり収益は全国平均を大きく下回っており、病床機能が地域のニーズに即していないと考えられる。医業収支比率は減少を続けており、機能転換等による病床の効率的な運用が必要と考えられる。また、職員給与費対医業比率は増加を続けているため、職員配置等の適正化及び業務の効率化を図ることで給与費抑制について検討を要する。

老朽化の状況について

建物の内、最も償却額の大きな病院本館（耐用年数50年）は、償却開始から25年を経過、西病棟（耐用年数39年）は、償却開始から16年を経過し、有形固定資産減価償却率は50％を超えたところである。いずれも20年以上の償却期間を残しているが、先の震災が建物に与えた影響等を考慮し、更新時期について慎重に検討する必要がある。機械備品減価償却率についてはH30年度の医療情報システム整備により減少。また、病院規模に対し高額な医療機械（MRI、CT等）を保有していることから、1床当たりの有形固定資産は全国平均を上回っている。必要機器及び更新時期等を精査し、費用の平準化を図る。

全体総括

様々な要因により患者数が減少し、病院事業に係る収益及び変動費は減少する一方で、人件費や経費などの固定費は増加傾向であるため、経営状況の改善は急務の課題である。国保多古中央病院新改革プランに基づき、地域医療構想を踏まえた役割の明確化、経営の効率化、医療連携体制の構築等に取り組むことで、地域医療の維持及び経営の健全化を図るものとする。

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