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平成24年度の財政力指数は、普通交付税において前年度と比較し道路橋りょう費が-188百万円、過疎対策事業債等償還費が-132百万円となったことなどから、基準財政需要額が620百万円の減少となり、0.01ポイントの下げにつながり、類似団体平均を0.32ポイント下回る結果となった。このため、市では平成23年度から5ヵ年の財政計画において、使用料等の見直しによる歳入の確保を図ると共に、人件費、物件費、扶助費、補助費、繰出金及び普通建設事業費と多岐にわたる歳出抑制を実施することとしており、計画期間中約40億円を行財政改革として見込んでいる。また、平成28年度以降の交付税合併特例措置の逓減により財政規模の縮小が見込まれることから、併せて市役所のダウンサイジングに取り組んでいく。
平成24年度の経常収支比率は、旧土地開発公社解散の為臨時的経費に多くの財政出動を余儀なくされたため、歳入の経常一般財源が-635百万円、歳出の経常一般財源が624百万円となり、経常収支比率が悪化した。主な要因としては、長引く不況の為、生活保護費を主として扶助費が伸び続けており昨年度比で、経常一般財源が741百万円増加し2.1%の増加、第三セクター債償還により、公債費元金387百万円増額による1.4%の増加が経常収支比率を押し上げる原因となっており、旧土地開発公社の不動産の処分を進め、第三セクター債の早期繰上償還を行っていく必要がある。
平成24年度の人件費は、市町村合併以来継続している一般職の退職者数の5分の1採用、労務職の退職者不補充による職員削減の効果により、平成18年度以降総額で-1,794百万円、職員数は133人の減となっており、他の類似団体に比較して早いスピードで削減できている。また、物件費は、東日本大震災による影響が大きく、総額で445百万円増加しており、類似団体と比較しても大きくなっていることから削減が急務となっており、平成26年度予算において、平成24年度決算との比較で255百万円を削減している。なお、合併以来人口は減少し続けており、7,470人の減(世帯人口調)となっているものの、歳出の面ではこの減少ペースで削減できていない状況にある。
類似団体の中で最も小さい値となっているが、これは、平成23年度に策定した財政計画の中で、長期的な財政の健全化を図る必要があることから、行財政改革の一環として、平成24年1月から平均給与を平均4.7%減とする独自の給与削減措置に取り組んでいるためである。なお、この給与削減措置は平成28年3月までの4年3ヵ月とし、この間約17億円の人件費削減を見込んでいる。また、そのほかの特殊要因としては、国の厳しい財政状況や東日本大震災に対処するために、国家公務員の給与を平成24年度平均7.8%の削減していることから、本市より削減率が大きいため、短期的に国家公務員を上回るラスパイレス指数となっている。
市町村合併以降、一般職の退職者数の5分の1採用、労務職の退職者不補充による職員削減を実施し、前年度までは類似団体の中でも少ない職員数となっていたが、人口の減少に歯止めがかからず、人口当たりの職員数で比較すると類似団体のほぼ平均値となった。平成26年度からは、一般職退職者数の3分の1採用しさらなる人件費の削減を進めていく、事務事業や組織再編等によりサービス低下を防ぎつつ、業務効率化を進めるほか、急激な採用抑制をしてきたことから、年齢構成においてもバランスの取れた定員管理も進めていく必要がある。
平成24年度の実質公債費比率は、前年比-0.8ポイントと若干改善されたものの、なお類似団体の中では最も悪い数値となっている。改善した主な要因としては、一部事務組合等の起こした地方債に充てたと認められる補助金又は負担金が前年度比-215百万円、公債費に準ずる債務負担行為が前年比-40百万円、過疎債償還額前年度比-3.5億円となったことが挙げられる。
平成24年度の将来負担比率は、前年度比-1.4ポイントと小幅にながら改善されたものの、なお類似団体の中では最も悪い数値となっている。三セク債の発行により地方債残高が85.6億円増加したものの土地開発公社の負担見込額の減(-44.5億円)、財政調整基金をはじめとする充当可能基金の増(22.2億円)、債務負担行為に基づく支出予定額の減(-2.9億円)等により改善した。
平成24年度の人件費は、特定財源が前年度比-109百万円となったものの、経常一般財源も前年度比-380百万円となったことから0.6%ポイントになっている、市町村合併以来継続している一般職の退職者数の5分の1採用、労務職の退職者不補充による職員削減の効果により、全体としては前年度比-490百万円(-6.1%)となっている。合併後の平成18年度以降で比較すると、経常一般財源ベースで-1,794百万円、定員管理調査の職員数では-133人となっている。
平成24年度の物件費は、指定管理施設が増えたことによってで224百万円増となったことなどにより、経常一般財源が前年度比86百万円増となっている。物件費全体では東日本大震災による影響が大きく、災害廃棄物処理事業により224百万円増となったことなどにより、臨時的経費が359百万円も増加しており、全体として445百万円(6.1%)増加につながっている。新たな財政計画においては、主に経常経費の削減に取り組むこととしており、物件費全体で年179百万円の削減を見込んでいる。
平成24年度の扶助費は、経常一般財源が前年度比741百万円増となったことから、2.1ポイントの増となっている。全体としては、社会福祉費が322百万円増、生活保護費が851百万円増となったことなどにより、349百万円(3.9%)の増となっている。本市の人口は、平成24年度末現在、前年度から738人減少(住民基本台帳人口)しているものの、少子高齢化の流れに歯止めがかからないことから、今後とも扶助費については増加が見込まれる。
その他に含まれる経費は維持補修費及び繰出金であるが、平成24年度は、経常経費として除雪経費が56百万円増となったことから、0.1%増となっている。経常一般財源としてはほぼ前年度並みで、経常一般財源が37百万円減となっている。全体としては、繰出金が簡易水道特別会計で-92百万円、国民健康保険特別会計で-412百万円、下水道事業特別会計で-72百万円となり全体で前年度比559百万円の減額となっているが、これは、東日本大震災関連経費が大幅に減額となったためであり、繰出金の抑制対策が急務になっていることに変わりは無い。今後は、下水道事業などの料金の改定や、将来的に見込まれる施設修繕への対応を現在検討している。
平成24年度の補助費等は、一部事務組合(消防・ごみ処理)に対する負担金が減額したことなどにより、経常一般財源が前年度比-155百万円となった。補助費等全体では、旧土地開発公社解散に伴う債務保証金8,660百万円により全体で、8,750百万円増となった。物件費同様削減が急がれるところであり、行財政改革により平成24年度予算において補助金の原則15%削減を実施している。
平成24年度の公債費は、三セク債償還が新たに加わったため、経常一般財源が311百万円増となり、1.2ポイント増となっている。全体としては、地方債残高が三セク債借入により(前年度比8,562百万円増)に伴い公債費も増額(前年度比309百万円)しており、財政計画に基づき健全な財政運営を図っていく必要がある。
経常経費は、公債費を除いた場合最も多くを占めるのが人件費であり、一般職の退職者数の5分の1採用、労務職の退職者不補充に加え、平成23年度は第4四半期から平均7.8%の独自給与削減を実施していることが類似団体でも上位の数値となっている要因となっている。いずれの類似団体も市町村合併により人件費の割合が増加しており、今後とも第2次定員適正化計画で決定している削減内容を確実に実行していく必要がある。今後、公共施設の維持・更新に多額の経費を見込んでおり、事務事業・公の施設見直し指針に基づき、統廃合を進めていく。
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