経営の状況について
①収益的収支比率について2基ある風車の1基が故障により稼働停止している状況であったが、令和2年10月末に修繕工事が完了し、11月より稼働再開にこぎ着けた。修繕工事の経費を当初予定額より低く抑えられたため、保険金と売電収入で賄うことができた。風況により収入は変動するが、稼働に係る費用を抑制し、一般会計からの繰入が無いよう今後も運営する必要がある。②営業収支比率について100%を下回っていますが、故障により1基が稼働停止していたブレードの修繕工事を行ったため一時的に修繕コストがかかってしまった。今後は大規模な修繕を必要とする事故が無い限り回復可能と思われる。風況により収入は変動するが、それ以外の要因(日頃の巡視の強化・メンテナンス・修繕)について早期に対処することにより安定的な運営を行えるよう努める。③供給原価について大規模なブレード修繕工事に係る費用が発生したため大幅に供給原価の増加となった。風力発電施設の不具合を早期に発見、対処するために、日頃の巡視の強化・メンテナンスを強化し、修繕費を抑制し安定運営に努める。④EBITDAについて収入面は故障により1基が稼働停止してたため前年に引き続き思うような収入を得られず、また、故障により稼働停止していた風車の修繕工事を実施した事による支出面での増加も重なったため収支の差が拡大し、稼働再開までこぎ着けたが、差を埋めるまでには至らない状況であり低水準となった。今後は収益の安定確保を図るため、稼働停止となるような故障を招かぬよう日頃の巡視の強化、メンテナンスを行い、安定運営に努める。
経営のリスクについて
①設備利用率について故障により1基が稼働停止していたが、令和2年11月より稼働再開し前年の利用率より持ち直した形となった。稼働については風況等の影響もあるが、その影響によらない稼働停止を回避するため、メンテナンス・日頃の巡視の強化・修繕を早めに行い高い設備利用率を維持できるように努める。②修繕費比率について大掛かりな修繕が無かったため昨年同様に低い割合となった。日頃の巡視の強化・メンテナンスを早めに行い、高額の修繕とならないように努め、維持管理費を抑制できるよう業務改善する必要がある。③企業債残高収入比率について令和30年度に起債償還を終えている。④FIT収入割合について発電電力量の全てをFITよる売電のため割合は100%となっている。令和5年12月をもってFIT期間(契約)満了となることから、今後の運用についての検討が必要。
全体総括
現在稼働中の風車は、稼働後18年が経過し経年劣化等に伴う維持管理経費増加が見込まれるため、安定運営のためには、計画的なメンテナンスと日頃の巡視の強化により不具合等を早期に対処することにより費用を抑えるよう維持管理に努める。また、平成30年度で起債の償還が終了しているが、令和5年12月にFIT契約期間満了となることから、今後の安定的な運営を考慮し、計画的に基金へ積立を行うことが必要となる。