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財政力指数の分析欄財政力指数は0.42と前年度から横ばいであったが、法人市民税の税率改正や新型コロナウイルス感染症の影響で市町村民税は減少している。また、類似団体平均を依然として下回っており、少子高齢化による社会保障費の増や公共施設の老朽化等による投資的経費の増といった基準財政需要額の上昇が予想されるため、今後も市税徴収強化、ICTの活用による行政の効率化、観光産業や地場産業の振興対策等により、財政基盤の強化に努める。 | 経常収支比率の分析欄経常一般財源となる普通交付税、地方消費税交付金が大幅に増加したことで、経常収支比率は86.9%と改善し、類似団体平均を下回っている。今後も、市税の徴収率向上に向けた取組を進め、経常一般財源の確保を図るとともに、行政改革をさらに推進し、PPP・PFI等による民間の資金とノウハウを活用するなど、経常経費の抑制に努める。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄人件費・物件費ともに前年度に比べ減となっている。類似団体平均を下回ってはいるが、今後も公の施設見直し計画に基づいた指定管理者制度の導入、PPP・PFIといった民営化等の推進、公共施設マネジメント計画に基づいた公共施設の適正配置や有効活用を検討することで、より一層のコスト削減に努める。 | ラスパイレス指数の分析欄令和2年1月に行った給与制度の見直しにより、ラスパイレス指数は下がっているが、依然として類似団体平均を上回っている状況である。今後もより一層の給与の適正化に努める。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄類似団体平均を上回っているのは、公共施設の適正配置や職員削減につながる外部委託等の取り組みが進んでいないことが主な要因である。費用対効果に基づいたアウトソーシングだけでなく、ICTの活用といった電子化の推進を図ることで、住民サービスを低下させることなく、コスト及び職員の削減に努める。 | 実質公債費比率の分析欄合併後、起債に当たっては、交付税措置率の高い合併特例債をなるべく活用してきており、元利償還金に占める合併特例債の割合が高まってきている。平成30年度は新庁舎建設事業に伴う起債の償還が本格化したことで前年度と比較して0.4%高くなったが、令和元年度からは既発債の償還完了等により改善してきており、類似団体の平均を下回っている。今後も、控えている大規模な投資事業計画の整理・再検討、事業費の精査を通して起債依存型の事業実施を見直し、基金の繰入等も考慮していく。 | 将来負担比率の分析欄前年度に引き続き、公営企業地方債に係る繰入見込額及び組合等負担見込額は微減である。将来負担額より充当可能財源が大きく、将来負担比率は算出されなかった。今後は予定されている地域活性化施設整備事業等による市債発行及び交付税の減額に備え、基金積立等により公債費増加に備える。 |
人件費の分析欄前年度比では1.5%の減であるが、類似団体と比べて5.0%高い比率となっている。これは職員数が類似団体と比較して多いためであり、改善を図っていく必要がある。定員適正化計画(平成18年度~平成22年度、平成24年度~平成30年度)等の再検討により、人件費抑制策を継続し、併せて、組織機構改革、人事制度、公の施設の見直しを推進する。 | 物件費の分析欄前年度に比べ、117,582千円減少しており、引き続き類似団体平均を下回っている。業務の民間委託の推進に伴い、職員人件費から委託料(物件費)へ移行することによる物件費の増加が想定されることから、今後も物件費の精査や、計画的な備品等更新に努め、更なる物件費の抑制に努める。 | 扶助費の分析欄前年度から1.4%減少したが、引き続き児童福祉費等が増加しており、類似団体と比べて1.8%高い比率となっていることから、今後も資格審査等の適正化に努める。 | その他の分析欄その他に係る経常収支比率は前年度比で0.9%減少し、類似団体平均を0.4%下回っている。しかし、国民健康保険特別会計への繰出金は増加傾向にあるため、今後も保険料の適正化や料金の健全化を図ること等により、普通会計の負担を減らしていくよう努める。 | 補助費等の分析欄前年度に実施した特別定額給付金給付事業の終了や新焼却処理施設建設に伴う負担金の減少により、前年度比で1.5%の減となっている。補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均を1.3%下回っている。今後も必要性の低い補助金の見直しや廃止を検討し、更なる補助費の抑制に努める。 | 公債費の分析欄公債費の経常収支比率は、既発債の償還完了等により前年度より0.1%の減となっている。今後、地域活性化施設整備事業等で公債費は増加していく見込みであるため、事業の取捨選択を徹底していくことで地方債の新規発行を伴う普通建設事業を抑制する。 | 公債費以外の分析欄前年度に比べ6.1%の減となったが、類似団体平均を1.7%上回っている状態である。主な要因としては、人件費や扶助費が、類似団体と比較して高いこと等が挙げられる。これまで以上に人件費抑制施策や公共施設マネジメント計画に基づいた公共施設の適正配置・有効活用を検討すること等を通じて、経費削減に努める。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄住民一人当たりの金額が最も高い水準にあるのが民生費の230,769円である。新型コロナウイルス関連の各給付金事業の実施によるものが大きな要因である。また、少子高齢化により社会保障費は増加傾向にある。その他、総務費、衛生費、商工費が前年度と比べ大きく減少しているが、総務費は特別定額給付金給付事業の終了、衛生費は新焼却処理施設完成に伴う負担金の減少、商工費は中小企業等緊急支援事業の終了がそれぞれ大きな要因となっている。令和3年度においては、前年度実施した新型コロナウイルス感染症対策事業に係る特別定額給付金給付事業等が終了したことにより住民一人当たりの金額が減少している。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄人件費及び扶助費が類似団体と比較して高い状態が続いており、職員定員適正化計画の再検討等で人件費抑制を行い、併せて資格審査等による扶助費の適正な執行に努めることで今後見込まれる増加を抑制することとしている。繰出金については、令和2年度より下水道特別会計が地方公営企業法適用に伴い減少したが、依然として類似団体と比較すると高い状態が続いている。今後も、各事業会計における適正化を図ること等により、普通会計の負担を減らしていくよう努める。令和3年度において普通建設事業費(更新整備に係るもの)は、陸上競技場全天候化事業等に伴い50,092円(住民1人当たり)となっており、更新整備に係るものが類似団体と比較して高い状況となっている今後も公共施設等総合管理計画に基づき、事業費の削減に努める。 |
基金全体(増減理由)公共施設整備による基金の取り崩しが生じなかったことに加え、地域活性化施設整備事業等に備えて公共施設整備事業基金に400,600千円積み立てたことなどにより、基金全体として約323,000千円の増となった。(今後の方針)今後も老朽施設の更新や地域活性化施設整備等により、多額の資金が必要となる見込みである。更に公共施設マネジメント事業等による各施設の長寿命化等も予想される状況にあることから、将来的な支出に備え、中長期的な視野で適正な基金運営を行っていく。 | 財政調整基金(増減理由)利子積立分を2,500千円積み立てたことによる増。(今後の方針)景気後退による市税の大幅な減収や、大規模災害の発生など不測の事態に備えるため、これまで同様、予算編成や予算執行における効率化の徹底はもとより、市税徴収率向上に向けた取組を進め、財源の確保を図り、不測の事態に対応できる残高の確保に努めていく。また、新型コロナウイルス感染症対策、災害復旧事業など多額の費用が必要な事業については、国庫補助金や起債を活用するとともに、不足する一般財源については、財政調整基金も活用していく。 | 減債基金(増減理由)利子積立分を2,800千円積み立てたことによる増。(今後の方針)今後、地域活性化施設整備事業等に伴う公債費の増に備え、公債費の推移を見ながら適切な運用を図っていく。 | その他特定目的基金(基金の使途)ツルと歴史のまち応援基金:本市へ思いを寄せる方々に寄附金を募り、それを財源として環境の保全や人材育成、観光振興など、人と自然が融和したにぎわいある元気都市を創造するために設置された基金みんなで守るふるさと市道・農道管理基金:少子高齢化により人的不足となっている地域では市道・農道の除草が難しくなってきており、交通量の多い広域農道では、例年除草に多額の費用を要している。市道及び農道の防草工事等を行うことで、道路環境保全を図るために設置された基金(増減理由)公共施設整備事業基金:利子及び予算積立により400,600千円積み立てたことによる増。ツルと歴史のまち応援基金:市独自の事業の財源として161,699千円を取り崩した一方で、ふるさと納税等の収入を181,573千円積み立てたことによる増。みんなで守るふるさと市道・農道管理基金:市独自の事業の財源として40,000千円取り崩したことによる減。(今後の方針)公共施設整備事業基金:地域活性化施設整備事業等に備え、積み立てるとともに、必要に応じ随時取り崩していく予定である。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄当市では、平成28年3月に策定した公共施設等総合管理計画(令和4年3月改定)において、公共施設の延べ面積を10年間で20%、40年間で40%削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化、除却等を進めている。令和3年度については、令和2年度に引き続き微増傾向にあり、類似団体を若干上回っている。今後は統廃合等を除き、原則として新規建設はしないという基本方針のもと、令和3年3月に策定された個別施設計画に基づき、施設の重要度や劣化状況を踏まえ、PPP・PFIの推進とともに他の用途への変更等も視野に入れて検討を行う。 | 債務償還比率の分析欄債務償還比率については、新型コロナウイルス感染症の影響により税収は不透明な状況であるが、感染症対策の交付金の増額や地方債の新規発行抑制等により全国平均を下回っているものの、類似団体と比較して職員数が多く、そのため経常収支比率における人件費の割合が高くなっている。外部委託等の取組を進め、費用対効果に基づいたアウトソーシングやICTの活用等により、住民サービスを低下させることなく、コスト及び職員の削減に努めていく。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析地方債現在高及び公営企業債等繰入金見込額の減少に加え、これまで充当可能基金を積立てているため将来負担比率は算出されていない。一方で、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも高く、上昇傾向にあるが、これは、出水市の施設において建築後30年以上経過している施設の割合が57.8%(出水市公共施設等総合管理計画)となっていることから、全体的に施設の老朽化が進んでいることが要因であると考えられる。今後、公共施設マネジメント計画に基づいた公共施設の適正配置や有効活用の方策を検討することで、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析地方債現在高及び公営企業債等繰入金見込額の減少に加え、これまで充当可能基金を積立てているため将来負担比率は算出されていない。実質公債費比率が平成29年度から平成30年度に増加している主な要因としては、新庁舎建設事業等に伴う起債の償還が本格化したことが挙げられる。令和元年度以降は、普通交付税の増加等による標準財政規模の増加や、既発債の償還終了等による元利償還金の減少により、減少傾向となっている。今後の投資事業についても、事業費の精査や計画的な事業実施に努め、引き続き交付税措置率の高い起債の活用や基金の繰入等も検討し、起債額を抑制するよう努める。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、橋りょう・トンネル、学校施設、港湾・漁港、公民館である。港湾・漁港については、令和3年度に護岸及び物揚場の改修を実施したことから、有形固定資産減価償却率が減少している。今後においては、令和3年3月に策定した個別施設計画に基づき老朽化対策等に取り組んでいく。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄ほとんどの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っているものの、庁舎については類似団体を大きく下回っている。これは、近年の新庁舎建設により、有形固定資産減価償却率が大きく低下したためである。また、一般廃棄物処理施設については、令和2年度の新処理施設の建設により有形固定資産減価償却率が大きく低下し、類似団体と同程度となっている。消防施設の有形固定資産減価償却率の低下は、令和3年度に老朽化した消防団施設の解体を行ったことによるものである。類似団体との差が大きい施設のうち、市民会館については、昭和12年に建設された出水公会堂が最も古く、それ以外の施設についても多くが昭和40年代から50年代にかけて建設されているため類似団体を上回る要因となっている。また、体育館及びプールについては、古いものは昭和42年、それ以外の多くが昭和40年代から50年代にかけて建設されており、同様に、福祉施設についても、古いものは昭和44年、それ以外の多くが昭和50年代から60年代にかけて建築されているものであることから、類似団体を上回る要因となっている。今後においては、令和3年3月に策定した個別施設計画に基づき老朽化対策等に取り組んでいく。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況一般会計等においては、資産総額が前年度末から14百万円の減少(▲0.01%)となった。金額の変動が大きいものはインフラ資産と基金であり、インフラ資産は市道整備事業等の実施による資産の取得額を減価償却による資産の減少額が上回ったこと等から798百万円減少した。基金では前年度から基金繰入金が減少しており、積立額が318百万円増加した。また、負債総額は前年度末から835百万円の減少(2.8%)となった。金額の変動が最も大きいものは地方債(固定負債)であり、新焼却処理施設整備事業負担金や新支所庁舎建設事業等の大型投資事業完了により795百万円の減少となった。水道事業会計、下水道事業会計、病院事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から16百万円減少(▲0.01%)し、負債総額は前年度から2,122百万円減少(▲3.4%)した。資産総額は、上下水道管等のインフラ資産や総合医療センター等の事業用資産を計上していること等により、一般会計等に比べて38,262百万円多くなった。負債総額も上下水道事業施設整備事業や病院事業の機械器具整備事業等に地方債(固定負債)を発行していることにより負債総額は一般会計等に比べると31,720百万円多くなっている。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況一般会計等においては、経常費用は27,331百万円となり、前年度比6,395百万円の減少(▲19.0%)となった。このうち人件費等の業務費用は11,823百万円、補助金や社会保障費等の移転費用は15,508百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。金額の変動が大きいものとして補助金等が前年度から7,248百万円減少(▲65.6%)しており、これは令和2年度に新型コロナウイルス感染症対策として行った特別定額給付金や中小企業休業協力金等の事業費減少の影響が大きい。社会保障給付は前年度から1,529百万円の増加(22.6%)となっており、今後も高齢化の進展などにより、社会保障、介護医療関係への支出が増える傾向が続くと見込まれるため、企業会計の経営改善や介護予防の推進等により、経費の削減に努めるとともに、公共施設マネジメント計画に基づいた公共施設の適正配置や有効活用を検討することで、より一層のコスト削減に努める。全体では、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、一般会計等に比べて経常収益が7,054百万円多くなっており、また国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上していることにより、移転費用が10,172百万円多くなるなど、純行政コストは11,231百万円多くなっている。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況一般会計等においては、税収等の増加や新型コロナウイルス感染症対策事業費の減少等により税収等の財源(27,814百万円)が純行政コスト(26,922百万円)を上回っている。本年度差額は892百万円であり前年度から3,316百万円の増加となり、無償所管替等を加えても純資産変動額は3,246百万円の増加となった。今後も事務事業の見直しや公共施設マネジメント計画に基づく施設の効率的な活用策等を講じることによりコスト削減に努め、併せて、ふるさと納税制度、企業版ふるさと納税制度等を積極的に活用することにより税収等のより一層の増加に努める。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の連結により純行政コストが11,231百万円増加する一方、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることなどにより、一般会計等と比べて税収等が3,774百万円、国県等補助金が8,847百万円多くなっていることから、本年度差額は前年度から4,112百万円の増加となり、本年度純資産変動額も前年度から3,878百万円の増加となった。連結では、鹿児島県後期高齢医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が21,159百万円、うち国県等補助金が12,640百万円多くなっており、本年度差額は前年度から1,709百万円の増加となり、純資産残高も前年度から1,715百万円の増加となった。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況一般会計等においては、業務活動収支は税収等の増加や新型コロナウイルス感染症対策事業費の減少等により2,985百万円の増加であったが、投資活動収支については、新焼却処理施設整備事業負担金、新支所庁舎建設事業等の大型投資事業完了により863百万円減少となった。財務活動収支については、市道整備事業や橋梁整備事業等に係る地方債発行収入が地方債の償還額を下回ったことなどにより前年度から1,392百万円減少している。本年度末資金残高は前年度から644百万円増加し、1,548百万円となった。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より2,301百万円多い5,872百万円となっている。投資活動収支については、1,249百万円の減少となっているが下水道施設のストックマネジメント計画策定に伴い老朽化した施設等を計画的に改築していく予定であり、今後負担が増加していくことが想定される。財務活動収支については、地方債発行収入が地方債の償還額を下回ったことなどにより前年度から1,304百万円減少している。本年度末資金残高は前年度から1,812百万円増加し、4,741百万円となった。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況住民一人当たり資産額が類似団体平均を下回っているが、本市では保有する公共施設は合併前の旧市町ごとに整備したものがほとんどであり、老朽化した施設が多いことで資産合計額を引き下げている。有形固定資産減価償却率については、本市の施設等は昭和40年代後半から平成10年度までに整備された資産が多く、整備から30年以上経過して更新時期を迎えていることなどから、類似団体より高い水準にある。本市では平成28年3月に策定された公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ面積を10年間で20%、40年間で40%削減するという目標を掲げ、施設等の廃止や除却・売却、他の用途への変更等の検討を行っており、令和2年度に建物の整備が完了した新支所庁舎建設においては、周辺公共施設との複合化を図り、施設の保有量の削減につながった。また令和3年3月に策定した公共施設個別施設計画に基づき、長期的な視点をもって施設の再編や更新・長寿命化を総合的かつ計画的に行っていく。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率純資産比率は、類似団体と同程度であるが、平成28年度から北薩広域行政事務組合による新焼却処理施設整備事業が始まっており、本市からも負担金を支出するため平成29年度に地方債を357.8百万円、平成30年度に412.9百万円、令和元今年度は795.1百万円、令和2年度に248.8百万円発行した。しかし、当該事業は資本的支出に該当しないため負債のみが増加し、純資産を減少させる要因となっている。当該施設の建設については令和2年度で終了したが、今後旧焼却処理施設の解体及びストックヤード整備が令和3年度から令和7年度にかけて予定されており、令和3年度は計画策定及びアスベスト調査業務のため金額の規模は小さいものの、今後は負担が増加する見込みである。将来世代負担比率は類似団体と同程度で推移しており、今後も上記の事業や学校施設の長寿命化改修事業などといった公共施設の老朽化対策経費が想定されるため地方債残高は増加するが、基金等の財源も有効に活用しながら地方債の発行の抑制に努める。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況住民一人当たりの行政コストは、平成28年度から北薩広域行政事務組合による新焼却処理施設整備事業が始まり、令和2年度は例年を大きく上回る12.2億円の負担金を支出したことにより類似団体平均を大きく上回ることとなったが、令和3年度は新焼却処理施設整備事業の終了や新型コロナウイルス感染症対策事業費の減少などにより、類似団体平均程度まで削減できたところである。しかし、今後は旧焼却処理施設の解体事業及びストックヤード整備事業が始まる予定であることから、当面の間、類似団体を上回ることが想定される。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況住民一人当たりの負債額は類似団体平均を下回っている。これは合併以降、負債額を減らすために毎年の起債発行額を償還額以内に抑えるよう努力してきたことによるものと考える。しかし、今後は地域活性化施設の整備事業のほか、旧焼却処理施設の解体事業及びストックヤード整備事業、老朽化した公共施設の更新等が控えているため、今後は負債額が増加することが予想される。また、基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を下回ったため、1,878百万円となっており、類似団体平均を下回っている。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は低くなっている。当該値は昨年度から0.5%増加しているが、これは経常費用が前年度より6,395百万円減少したことによるものである。受益者負担比率を類似団体平均値並にする場合、経常収益を維持すると、11,406百万円経常費用を削減する必要があり、経常費用を維持すると456百万円経常収益を増加させる必要がある。このため、公共施設マネジメント計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常経費の削減に努めるとともに、公共施設等の使用料の見直しや利用回数を増やす取組を行うことなどにより、受益者負担の適正化に努める。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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