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地方財政ダッシュボード

大分県九重町の財政状況(2021年度)

🏠九重町

地方公営企業の一覧

簡易水道事業


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

令和3年度は0.34となり、前年度と比較して増減なしとなった。これは、基準財政収入額が減額、基準財政需要額が、新設費目等により増額となり、単年度で見ると0.33となるが、3カ年平均により増減なしとなった。町税の徴収率が93.5%と前年度と比較して0.3ポイント改善したものの、依然として低い水準にあるため徴収強化を行い歳入の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

前年度と比較して4.5ポイントの改善、類似団体と比較して1.3ポイント低い結果となった。要因としては、普通交付税が対前年度比で235.187千円の増、地方消費税交付金が14,084千円の増など経常一般財源が大幅に増額となったことである。しかしながら、経常経費に占める物件費の割合が高いため、各種システム等の保守委託などの見直しが必要である。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

前年度と比較して、12,033円の増となった。要因は、人件費については、職員数の減により減額となったものの、物件費について、新型コロナウイルスワクチン接種関連業務等による増額が全体として増額となった要因である。今後は、人件費は定員管理等に則り、総人件費の抑制を図るとともに、自律推進計画に基づいた歳出削減に努める。物件費についても、上記欄にもあるが、経常的な委託が増加傾向にあるため、事業の見直しを行うとともに歳出削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

前年度と増減なかった。しかし、類似団体に比較して3.8ポイント高い状況にあり、類似団体内でも下位となった。年齢構成上の問題もあるが、給与費のカット及び給与構造の中長期的な抜本改革に取り組み、その是正を図る。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

前年度に比較して0.35人増加した。要因としては、人口減少の影響である。本町は面積が広い中で、こども園2、小中学校7、公民館4と教育施設が多いこと等による行政効率が悪いことから、自律推進計画に基づき、組織機構の再編や施設の民間委託など職員数の削減に努める。

実質公債費比率の分析欄

前年度と比較して0.6ポイントの改善、類似団体に比較して3.8ポイント低い結果となった。これは、普通交付税に算入される地方債の割合が高く、結果として比率が全国的にも低い状況にあることに起因する。今後は、令和2年7月豪雨災害に係る起債が増えることから状況を注視していく必要がある。

将来負担比率の分析欄

今年度も将来負担比率はマイナスとなったが、大型事業や災害関連の起債が予定されており、状況を注視していく必要がある。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

前年度と比較して1.6ポイントの減少、類似団体と比較しても中位ではある。減少の要因は、職員数の減及び災害復旧事業に伴う支弁人件費の増によるものである。今後についても引き続き、計画に基づく採用等により、職員数の削減及び総人件費の削減に努める。

物件費の分析欄

前年度と比較して0.3ポイントの減少となった。要因としては、分子である歳出決算額は会計年度任用職員の増等により増額となっているものの、普通交付税の増等により経常一般財源が増となったため減となっている。依然として類似団体と比べても高い数値となっている。経常的な電算システム等の保守委託が占める割合が大きく、今後もDX等により委託料の増が懸念されることから、見直しも含め引き続き経常経費の削減に努める。

扶助費の分析欄

前年度と比較して増減なく、類似団体と比較しても平均数値であった。年々、障害者介護・訓練給付費をはじめとした障害者福祉費は増加しており、今後も社会保障費の伸びが見込まれ、予防事業に力を注ぐ必要がある。

その他の分析欄

前年度に比較して、1.0ポイント減少し、類似団体と比較しても平均数値であった。介護保険特別会計への繰出金が給付費の減等により減少となったことが要因である。特別会計における繰出金は、水道特別会計への災害復旧事業に係る償還金に係る基準外の繰出を除いて、いずれも法定内での繰出しである。今後においても適正化に努める。

補助費等の分析欄

前年度と比較して、0.2ポイント増加となった。類似団体に比較して1.8ポイント低い状況にある。要因としては一部事務組合の負担金増であるが、今後についても、一部事務組合の施設老朽化に伴う負担金の増が見込まれることから、適宜補助・交付金についても見直しを行い、削減に努める

公債費の分析欄

前年度と比較して1.8ポイントの減少となった。定時償還に係る公債費は、668,929千円となっており、平成20許可分940,000千円(うち地域情報通信基盤施設880,000千円、宝泉寺栗原線60,000千円)の償還が終了したことに伴い、前年よりも減額となった。一旦ピークは過ぎたものの、今後災害復旧事業等での起債が増えるため、プライマリーバランス等を考慮した財政運営を行う必要がある。

公債費以外の分析欄

前年度に比較して、2.7ポイント減少したが、類似団体と比較して2.1ポイント高い状況にある。主な要因としては、物件費であり、事業の見直し等を行い、経常経費の削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

衛生費及び災害復旧費については、令和2年7月豪雨災害に係る災害廃棄物等処理事業や公共土木施設、農林水産施設の災害復旧事業により増額となっており、総務費については、特別定額給付金の終了により減少している。民生費については、子育て世帯や非課税世帯に対する給付金事業、消防費については、防災行政無線デジタル化整備事業により増額となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり976,166円となっている。主要な構成項目である人件費は住民一人当たり143,240円、物件費は184,486円となっている。物件費は、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況が続いている。人口減少はあるものの、民間委託、ICT機器の導入や電子化・システム化に伴う保守等により委託料が増大しているためである。引き続き、事業の見直しを行うとともに徹底した歳出削減に努める。補助費等については、特別定額給付金の終了に伴い大きく減額となっている。また、災害復旧事業費は住民一人当たり94,837円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況になっている。これは、令和2年7月豪雨災害復旧事業に係るものであり、今後も同災害に係る復旧事業費に多くの費用を費やすことから、今まで以上に事業の選択と集中を行い、財政状況を勘案しながら、事業を実施していく必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

≪財政調整基金残高≫通年の財政運営を柔軟に実施するため、標準財政規模比で概ね25%以上を目指し積立。≪実質収支額≫翌年度の財政運営を柔軟に実施するため、毎年5%~10%の範囲内を目途とし決算見込を実施しているが、繰越事業における災害復旧事業の進捗が思わしくなく、歳入が過大となっている。≪実質単年度収支≫災害復旧等に対応するための財政調整基金の取り崩しを行わなかったことから、2.67%となった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

連結実質赤字比率については、全ての会計において黒字となっているため赤字は発生していない。国民健康保険特別会計においては、繰出基準外の繰り出しを行わないよう、引き続き給付見込等を分析し必要な措置を講じる必要がある。介護保険特別会計については、繰出基準の範囲内で財政運営を行なっており、安定的な運営を図っている。飯田高原診療所特別会計については、医師の報酬が大きなウェイトを占めており、将来的に一般会計からの繰入れ額の増額も必要となる見込みであるが、へき地診療における医師確保の観点からやむを得ないものと考えられる。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

特徴としては、普通交付税に算入される公債費の割合が高く、結果として比率が全国的にも低い状況にある。今後は、総合こども園建設事業(平成27年度完成)等の大型事業に伴う償還が開始された令和元年度がピークであったことから、全体として減少していく見込みではあるものの、令和2年7月豪雨災害復旧事業や防災行政無線デジタル化整備など、突発的な借入や大型事業もあるため状況を注視していく必要がある。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

将来負担額は、地方債の現在高が減少し、充当可能基金が増加したことにより減となった。充当可能財源等については、おおむね良好な状態といえる。特定財源(主に使用料等)については、引き続き新たな収入源の確保・拡大を行いたい。将来負担は、良好な状況が続いており、引き続き基金残高と地方債残高とのバランスを保てるよう努める。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

増減理由)・令和2年度は災害復旧等に多くの基金を取り崩したものの、令和3年度においては地財措置のある事業が多く取崩しが減少し、基金全体として増加した。(今後の方針)・特定目的基金の一部において、具体的な活用策が定まっていないため、その方策についても提示できづらく、また、基金積立に対する特定財源があるものについては、不確定要素(コロナ禍における施設使用料の減)が多いことから、将来推計が立てづらい。今後は、個別施設計画に基づく、各施設の除却等を町有施設整備基金において対応することが想定される。

財政調整基金

(増減理由)・余剰財源を利用した、繰入額の減額を行わなかったため。(今後の方針)・不足の事態に対応できるよう標準財政規模の25%程度を維持をしていく。

減債基金

(増減理由)・余剰財源を利用した、繰入額の減額を行わなかったため。(今後の方針)・減債基金については、過去に行った大型事業に係る公債費が高止まりすることから、一般財源の圧迫を避けるため、基金の取り崩しを行う予定である。よって、現在高(約13億)を維持していくよう調整を行っていく。財調同様、適正な額については随時検討する。

その他特定目的基金

(基金の使途)・町有施設整備基金:町有施設を整備するため・ふるさと創生事業基金:ふるさと創生事業計画に基づく事業及び九重町まちづくり寄付金条例規定に基づく事業に充てる・九重町福祉基金:福祉事業の円滑な運営を図るため・スクールバス事業基金:スクールバス事業の経費・スクールバス事業の実施に充てる・森林環境譲与税基金:森林整備や木材利用の促進等に関する事業を行うため(増減理由)・町有施設整備基金:施設使用料や余剰財源を活用した積立、淮園小学校大規模改修などの事業のために取崩しを行った結果微減となっている。・ふるさと創生事業基金:ふるさと納税及びバイナリー発電所熱料金収入による積立による増額。・森林環境譲与税基金:関連事業は行ったものの、譲与税収入が上回り、結果として基金が増額となった。(今後の方針)・町有施設整備基金については、大吊橋施設分(約14億円)及びその他の公共施設分(約14億円)という基金内訳である。大吊橋施設については、将来的な大規模改修対策費としての積立金であり、当時の建設事業費、約20億円を目標としている。その他の公共施設分としては、独自に策定した財政推計により、今後5年間で約14億円の基金が必要となることから、その他の突発的な事業に備えて、施設の更新・長寿命化対策費、約20億円を目標に掲げている。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の総延床面積を20%削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の更新にあたっては、他の公共施設等との複合化や多機能化、廃止を進めている。有形固定資産減価償却率については、上昇傾向であるため、さらに取り組みを進めていく必要がある

債務償還比率の分析欄

交付税算入率の高い地方債の借入を行っていることや、今後の公共施設の老朽対策事業を見据えた基金への積立をおこなっていることなどから、低い水準となっている。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率について、交付税算入率の高い地方債を優先して借入してきた結果、基金残高と地方債残高のバランスが良好に保たれている。一方、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも高くなっている。主な要因として、道路の有形固定資産減価償却率が79.0%、町内に多数存在する橋りょう、トンネルの有形固定資産減価償却率が72.5%であることなどが挙げられる。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化対策に取り組んでいく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、近年2つのこども園の新設など大型事業を行ったことにより、若干の上昇傾向であったが、普通交付税の増額に伴う標準財政規模の増や、過去の大型事業の償還終了等により、実質公債費比率も0.6ポイント減となった。また、類似団体と比較して低い水準であり、将来負担比率についても、交付税算入率の高い地方債を優先して借入してきた結果、基金残高と地方債残高のバランスが良好に保たれている。今後も、減少していく見込であるが、引き続き、全体のバランスを見ながらの取組が必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は、道路が79.0%、橋りょう・トンネルが72.5%であり、低くなっている施設は、認定こども園・幼稚園・保育所が16.8%、児童館が16.8%、公民館15.6%となっている。有形固定資産減価償却率が高い施設については、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化対策に取り組んでいく。橋りょう・トンネルについては、平成29年度に策定した個別施設計画に基づいて老朽化対策に取り組んでいく。公民館については、4地区にある公民館の建て替えが全て終了したことにより、類似団体内においても有形固定資産減価償却率が低くなった。また、認定こども園・幼稚園・保育所についても、平成27年度に1幼稚園、1保育所を統合した認定こども園を、平成28年度には3幼稚園、3保育所を統合した認定こども園を建設したため、有形固定資産減価償却率が低くなっている。また、同施設に児童館を併設させ建設したため、児童館についても同様に低くなっている。これらの更新・統合により、今後の維持管理費用の減少を見込んでいる

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は、市民会館が72.5%、福祉施設が72.0%、一般廃棄物処理施設が72.0%であり、特に低くなっている施設は、消防施設が34.8%、保健センター・保健所が38.6%である。消防施設については、町の面積が広く、多くの消防団組織、消防施設があるため、一人当たり面積が高くなっている。各施設、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化対策を行っていくが、庁舎、保健センター・保健所、福祉施設、図書館、一般廃棄物処理施設はそれぞれ1施設しかないため、人口動向等を踏まえ、必要に応じて適正規模の検証を行なう。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等において、前年度末から資産総額は385百万円の減少(-0.9%)となった。要因としては、インフラ資産において、道路改良事業等により取得額(206百万円)が増加したものの、減価償却による資産(1,282百万円)の減少が大きく上回り、資産全体として減少した。負債総額は前年度末から62百万円の減少(-1.0%)となった。地方債については平成21年度に実施した過疎対策事業債(宝泉寺栗原線等)の償還が終了したことにより減となった。今後、多くの施設が改修・更新の時期を迎えるため、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の長寿化や集約化等を行い、公共施設等の適正管理に努める。簡易水道事業等を加えた全体では、資産総額は前年度末から338百万円減少(-0.8%)し、負債総額は1百万円の増加(+0.0%)となった。資産においては、簡易水道施設等の整備があまりなかったため、減価償却による資産の減少が要因であり、一般会計等の要因と同様である。負債については、水道事業での地方債の借入(10.8百万円)があったため、全体として微増となったもの。玖珠九重行政事務組合等を加えた連結では、資産総額は前年度末から383百万円減少(-0.9%)し、負債総額は76百万円の増加(+1.1%)となった。資産総額は、玖珠九重行政事務組合等が保有している公有用地や施設に係る資産を計上していること等により、一般会計等に比べて2,815百万円多くなるが、負債総額も借入金等があること等から、970百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用が7,395百万円となり、前年度比1,266百万円の減少(-14.6%)となった。主な要因としては、特別定額給付金等の終了により移転費用が851百万円の減少となったことや、退職手当引当金繰入額の減により人件費が410百万円の減となったことがあげられる。純行政コストにおいては、前述により純経常行政コストは減少しているものの、依然として令和2年豪雨災害復旧事業により臨時損失が高い水準を維持しているため、1,195百万円の減(-13.5%)となった。全体においては、一般会計等に比べ、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が85百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が2,448百万円多くなり、純行政コストは2,667百万円多くなっている。今後も高齢化の進行などにより増加が見込まれるため、介護予防事業の推進などにより経費の抑制に努める。連結では、一般会計等に比べて、連結対象事務組合等の事業収益を計上し、経常収益が148百万円多くなっている一方、人件費が236百万円多くなっているなど、経常費用が5,199百万円多くなり、純行政コストは5,050百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(7,325百万円)が純行政コスト(7,650百万円)を下回っており、本年度差額は▲325百万円となり純資産残高は322百万円の減少となった。過年災害復旧に係る経費や新型コロナウイルス感染症関連経費など、依然として支出が高止まりしていることが要因である。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が938百万円多くなっており、本年度差額は▲342百万円となり純資産残高は339百万円の減少となった。連結では、大分県後期高齢者医療広域連合の国県等補助金等が含まれることから、一般会計等と比べて財源が4,916百万円多くなっており、本年度差額は▲459百万円となり、純資産残高は459百万円の減少となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、投資活動収支については、被災建築物の公費解体や淮園小学校の大規模改修、防災無線のデジタル化等により投資活動支出は883百万円の増となり、尚且つ投資活動収入において基金取崩が減少したことから▲597百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還金額が地方債発行収入を上回ったことから、▲90百万円となった。業務活動収支については、災害関連や新型コロナウイルス対策関連等により、依然として例年より多くの支出を要しているものの、その多くが国県等補助金収入があるものが多いため、前年から437百万円増の639百万円となった。以上により本年度末資金残高は前年度末から48百万円減少し、935百万円となった。しかしながら、その多くを災害復旧等の翌年度繰越事業において活用するため、残高については注視が必要である。全体では、国民健康保険税や介護保険料の税収等や、水道料金等の使用料及び手数料があることなどから、業務活動収支は一般会計等より29百万円多い668百万円となった。投資活動収支では、水道事業における配水池整備事業により支出が多く一般会計等と比べて99百万円少ない▲696百万円となった。また、財務活動収支についても、水道事業における地方債発行収入があるものの、償還額が上回り、一般会計等と比べて64百万円多い▲26百万円となり、本年度末資金残高は前年度から33百万円減少し、1,145百万円となった。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率は類似団体平均と同程度であるが、有形固定資産減価償却率については、類似団体より高い水準にある。これは、有形固定資産(事業用資産インフラ資産の建物、工作物)のうち、インフラ資産工作物(道路等)の占める割合が87%と高く、改良等により長寿命化を図っているものの、有形固定資産減価償却率が75.5%と高いことが要因である。老朽化した公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減させるため、公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化、また、計画的な長寿命化を進め、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体の平均を上回っており比率についても高く、また、将来世代負担比率についても類似団体の平均を下回っており比率についても低いことから、健全な財政状況である。しかし、公共施設等の老朽化や人口や税収の大幅な増加が見込まれないため、財政状況を悪化させないよう、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化等を行い、公共施設等の適正管理に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を下回っているが、過年災害復旧事業費により、依然として高止まりしており、以降数年間についても同様の形で推移することが見込まれる。また、今後は老朽化した施設の維持補修費や減価償却費の増加、高齢化に伴う福祉サービス利用者の増加による社会保障給付費の増加が見込まれることから、住民一人当たり行政コストが高くなることが見込まれる。施設については、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化等を行い、公共施設等の適正管理に努め、また、社会保障給付費においては、健康寿命の延伸に向けた予防事業の推進等により、給付の縮減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を下回っており、令和元年度が地方債残高のピークであったが、、過年災害復旧関連において多くの借入を行うこととなるため、今後の推移について注視していく必要がある。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分を上回ったため、337百万円と大きくなったが、類似団体平均と比較すると下回っている。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を上回っている状況にあるが、元年度以前に比べると低い水準にある。その要因としては、経常収益において観光施設に係る使用料収益、特に大吊橋施設に係る使用料等の収益が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け大幅に減少していることや、経常費用において、コロナ対策等による高止まりしていることがあげられる。なお、受益者負担については、公共料金検討会議を適時開催し、公共サービスの費用に対する適正な受益者負担を検討し、税負担の公平性・公正性の確保に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,