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地方財政ダッシュボード

大分県九重町の財政状況(2012年度)

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2012年度)

財政力指数の分析欄

年々低下傾向にあり、5か年で0.05ポイント(類似団体は0.04)低下した。これは、社会保障費等増大する財政需要に対して、それを賄う標準的な税収が、人口の減少等により伸びていない実態がある。類似団体に比較して若干高い要因は、九州電力等の企業の固定資産税が町税に占める割合が他町村より比較的多い状況があげられる。

経常収支比率の分析欄

前年度に比較して2.5ポイント上昇、類似団体に比較して1.9ポイント高い状況となった。主な要因は、公債費の伸びによる経常経費充当一般財源の大幅な増が挙げられる。今後も経常的な支出は、公債費、扶助費、人件費といった義務的経費が伸びていることに留意しなければならない。人件費は、定員管理等に則り適正化を図っており、公債費は大型事業の影響により今後も伸び平成28年度がピークとなる見込みであり、その他の経費においては、自律推進計画に基づき徹底した削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

前年度に比較して3,942円の減額となった。人口の減少(87人、0.8%)に伴う経費の削減が追い付いていないのが現状である。これは、面積が広いことから中学校区に保育所4、幼稚園4、小中学校7、公民館4の教育施設や延長のある道路維持管理、近年ではケーブルテレビ運営・維持管理の経費等が他の町村に比較して大きいことがあげられる。今後は、各公共施設の更新などを計画的に実施し、施設の統廃合や有効活用を図り、経費の節減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

前年度に比較して0.2ポイント上昇、類似団体に比較して5.9ポイント高い状況にあり、類似団体内の順位も最下位となった。年齢構成上の問題もあるが、給与費のカット及び給与構造の中長期的な抜本改革に取り組み、その是正を図る。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

前年度に比較して0.3ポイント上昇、類似団体に比較して2.0ポイント高い状況となった。人口減少(87人、0.8%)の影響もあるが、本町は面積が広いことから、保育所4、幼稚園4、小中学校7、公民館4と教育施設が多いこと等による行政効率が悪いことがあげられる。今後においても自律推進計画に基づき、組織機構の再編や施設の民間委託など職員数の削減に努める。

実質公債費比率の分析欄

前年度に比較して0.3ポイント上昇、類似団体に比較して7.3ポイント低い状況となった。これは決算額において繰り上げ償還分を除く公債費は伸びているものの、普通交付税に算入される地方債が多くを占めており、結果としては良好な数値といえる。これは、後年度負担軽減策として過去において、繰り上げ償還を実施してきたことも大きな要因となっている。今後も、地方債の発行については計画的な実施に努める。また、公営企業等における繰出金は基準を下回るよう努める。

将来負担比率の分析欄

今年度も将来負担率はマイナスとなったが、大型事業等の影響により地方債残高が増額しており、今後はその抑制に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)

人件費の分析欄

前年度に比較して1.6ポイント低下、類似団体に比較して4.4ポイント高い状況にある。今後についても、計画に基づく採用等により職員数の削減に努めるとともに、人件費の節減に努める。

物件費の分析欄

前年度に比較して0.5ポイント上昇、類似団体に比較して5.0ポイント高い状況にある。現在、施設の統廃合、民間委託、業務の電子化などにより委託費が増大しており、今後も増加する見込みである。面積が広い本町においては、今後、教育施設等の統廃合を推進し、経費の節減に努める。

扶助費の分析欄

前年度に比較して0.3ポイント上昇、類似団体に比較して0.2ポイント低い状況にある。これは、子ども手当や障がい者福祉費が増加したことによるものと考えられる。直近の5か年では1.3ポイント上昇しており、今後も社会保障費と並行して増加することが見込まれるため、それに備えた他の経費の削減が不可欠である。

その他の分析欄

その他の主なものは繰出金である。前年度に比較してほぼ同水準となり、類似団体に比較して1.6ポイント低い状況にある。国民健康保険、介護保険、介護サービス、後期高齢者医療における繰出金は何れも法定内の繰出であるが、水道事業は公債費負担軽減対策において繰出基準を上回っているため、今後おいて、基準内の適正化に努める。

補助費等の分析欄

前年度に比較して0.6ポイント上昇、類似団体に比較して0.6ポイント高い状況にある。今後においては、一部事務組合の施設老朽化に伴う負担金の増、自律のまちづくりに向けた地区協議会補助金の増額が見込まれることから、住民補助団体への補助金10%削減を継続するとともに、その他の補助・交付金についても削減に努める。

公債費の分析欄

前年度に比較して2.8ポイント上昇、類似団体に比較して6.3ポイント低い状況にある。定時償還にかかる公債費は、決算額として119,347千円増加した。要因としては、地域情報施設(ケーブルテレビ・インターネット回線)整備事業に要した過疎対策事業債などの償還が開始されることが挙げられる。今後は、予定している大型事業に要する地方債発行を抑制し、プライマリーバランスを保てるよう努める。

公債費以外の分析欄

昨年度に比較して0.3ポイントの低下、類似団体に比較すると8.2ポイント高い状況となった。要因は、人件費と物件費が類似団体に比較して高い状況にあることと考えられる。人件費については、計画に基づく採用等により職員数の削減に努め、物件費については、教育施設等の統廃合を推進し、経費の節減に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)

分析欄

≪財政調整基金残高≫通年の財政運営を柔軟に実施するため、標準財政規模比で概ね25%以上を目指し積立。H22年度に目標達成できた。≪実質収支額≫翌年度の財政運営を柔軟に実施するため、毎年5%~10%の範囲内を目途とし決算見込を実施している。≪実質単年度収支≫財政調整基金の取り崩しを200,000千円実施したことによる収支マイナスが生じた。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)

分析欄

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成については、一般会計から他の会計への繰出しにおける赤字補填的なものはないことから、良好である。特に、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計及び介護サービス事業特別会計については、繰出基準の範囲内で財政運営を行なっており、基金の取り崩しもなく、安定的な運営を図っている。なお、介護保険特別会計については、平成24年度から予防事業の拡充を図っている。飯田高原診療所特別会計については、課題であった医師の常駐が確保され、今後、報酬の増により収支の赤字が見込まれる。

実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

特徴としては、普通交付税に算入される公債費の割合が高く、結果として比率が全国的にも低い状況にある。また、公債費の増は、過疎対策事業債及び臨時財政対策債の増であり、その他のものは例年並みで、今後についても急な変化はないものと見込んでいる。今後は、統合中学校建設事業(平成24年度完成)等の大型事業に伴う償還が開始される平成28年度がピークを迎える見込みである。

将来負担比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

将来負担額については、大型事業の償還が開始されたことに伴い、地方債の現在高が増加したものの、退職手当負担見込額が逓減していることから総額では、昨年と同水準となった。充当可能財源等については、基金及び基準財政需要額参入見込額が増加しており、良好な状態といえるが、特定財源(主に使用料等)の確保・拡大が今後の課題となる。将来負担は、年々減少傾向にあるが、地方債残高は、今後の大型事業により増加する見込みであり、引き続き基金残高と地方債残高とのバランスを保てるよう努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,