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地方財政ダッシュボード

熊本県山江村の財政状況(2021年度)

🏠山江村

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 農業集落排水


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

令和元年度から同水準で推移しており、類似団体より0.12ポイントと大きく下回っている状況となっている。人口減少や村内に中心となる産業がないため、自主財源に乏しく財政基盤が弱い。いまだ景気の回復が見られない状況の中、新型コロナウイルスによる経済循環の鈍化も相まって、なかなか改善されない状況である。自主財源確保のために、基幹産業である農林漁業に対する支援策をはじめ、地場産業の育成に力を入れ税収の底上げに繋げていく必要がある。

経常収支比率の分析欄

令和3年度も90%を下回る結果となったが、令和2年7月豪雨災害復旧、コロナ関連事業の増により経常収支が例年より減額となっていたことが要因と思われる。よって、次年度以降は今後経常収支比率が増になることが見込まれるため、人件費・物件費や事業費の見直しを行い、将来的には85%を目標に、歳入・歳出の両面から改善を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

昨年度より827円の微減となり、類似団体と比較すると84,887円低い状況となった。ふるさと納税の謝礼やコロナワクチン接種に係る費用が大幅に増加したことによるため、次年度以降は令和元年度並みになるものと見込まれる。ただ、年々業務委託費が増加しており、委託内容の精査が必要となるため、行財政改革推進会議で委託の必要性について検討をすすめていく。

ラスパイレス指数の分析欄

前年度と同水準で推移している。今後も適正な人員管理を進めながら、給与水準の適正な管理に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

前年度と比較すると0.3人増加したが、類似団体平均と比べると2.51人少ない人数で行政運営をを行っており、職員一人に課せられる事務量が多い傾向が続いている。産業医と面談をする、高ストレスを抱えた職員も増えてきているため、精神的なケアを始め、健康管理にも留意しつつ、住民サービスの低下に繋がらないよう、かつ適正な定員管理を行う。

実質公債費比率の分析欄

ここに入力

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は発生していない。今後も特別会計事業を含め、事業の効率化を図りながら、将来負担比率の動向を注視し、財政運営の健全化を図っていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

前年度比1.0ポイントの減となっており、主な要因として令和2年7月豪雨災害での災害手当や時間外勤務手当の減によるものと推察される。ただし類似団体と比較して1.6ポイント高い状況であり、職員の人員配置については、会計年度任用職員が年々増加しているため、精査が必要である。

物件費の分析欄

前年度と比べると0.3ポイントの増となり、類似団体と比較すると1.8ポイント高い状況にある。物件費の中でも大きなウエイトを占める業務委託(システム保守関係)を中心に見直しを行い経費削減を図りながら15.0ポイントを下回るように努める。

扶助費の分析欄

前年度と比べ0.5ポイントの減となった。老人福祉施設対象者の減等が主な要因であるが、今後は社会保障制度の経費が更に増大していくと予想されることから、更に事業の精査を行い改善に努めていく。

その他の分析欄

前年度比0.4ポイントの減となったが、類似団体と比べると1.4ポイント上回っている。特別会計への基準外繰出を抑制し、一般会計を圧迫しないよう財政健全化を図る。

補助費等の分析欄

人吉球磨広域行政組合負担金の減等により、前年度比0.4ポイントの減となった。また、類似団体と比べても1.7ポイント低い状況にあり、令和元年から2年に実施した行政改革推進委員会の答申を受けた予算編成が功を奏したと考えられる。

公債費の分析欄

前年度と比べ0.5ポイントの減となった。老人福祉施設対象者の減等が主な要因であるが、今後は社会保障制度の経費が更に増大していくと予想されることから、更に事業の精査を行い改善に努めていく。

公債費以外の分析欄

前年度と比べ2.0ポイントの減となったが、類似団体と比べると6.9ポイント高い状況にある。補助費、物件費、特別会計繰出金などの抑制に努め、更に事業の見直しを行い、健全な財政運営を目指す。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・民生費は、住民一人当たり269,147円となっており、前年比31,554円の増となっている。子育て世帯臨時特別給付金の増が主な要因である。・災害復旧費は、住民一人当たり290,042千円となっており、前年比141,206円の増と前年比約2倍と大幅に増加しているが、令和2年7月豪雨災害によるものである。・土木費は、住民一人当たり41,064円となっており、前年比49,324円の減となっているが、災害復旧事業を優先することによる事業費の減が要因である。・衛生費は、住民一人当たり85,916円となっており、前年比8,816円の増となっている。災害等廃棄物処理委託料58,534千円の減が主な要因である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・歳出決算総額は4,524,670千円、住民一人当たり1,353,071円と大幅に増額となっているが、新型コロナウィルス関連給付金(子育て世帯臨時特別給付金等)の支給、令和2年7月豪雨を起因とした災害復旧費の増が主な要因である。・扶助費は住民一人当たり172,868円と昨年より23.5%増で推移しており、類似団体の約2倍となっている。主な要因は新型コロナウイルス関連給付金の支給が挙げられる。・普通建設事業費は住民一人当たり48,128円となっており、昨年度と比べ57,665円減少している。災害復旧を最優先に事業を実施した結果と推察されるが、類似団体平均の約6分の1とかなり低い水準にある。・積立金においては住民一人当たり122,517円となっており、令和3年度に財政調整基金と学校建築基金を積立てたことによる増が要因である。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

令和3年度は前年度と比較すると実質単年度収支が5.21%の減となったものの、財政調整基金へ210,000千円の積戻しが実施できた結果、基金残高が令和元年度時の水準まで比率が増加した。今後財政調整基金を始め、各基金へ積戻しを行い、見込まれる生活インフラの長寿命化を計画的に実施するため、事業の優先順位をつけ、実質単年度収支がプラスで推移するような計画的な事業実施に努めていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

後期高齢者医療事業にて赤字決算が続いているが、令和3年度においては、過去5年間の中でも大きな赤字となった。一般会計においては、前年度より0.78ポイント減少となったものの、30%を超える水準となっている。これは普通交付税、特別交付税の増に加え、新型コロナウィルスに係る地方創生臨時交付金等の歳入の増加、また、各種事業の中止による歳出の抑制に繋がったことが大きな要因と推察される。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

令和元年度以降元利償還金、算入公債費は減少傾向にあったが、今年度は過去5年間の中で高い数値となった。下之段橋架替事業による過疎対策事業債(起債額16,800千円)及び公営住宅建設事業債(起債額78,400千円)の償還金開始が大きな要因と推察される。そのため、減債基金を30,000千円の取り崩しをおこなった。今後も計画的な事業の推進及び適正化を図り、財政健全化を図る。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

将来負担額の減少が年々減少傾向にあり、充当可能基金は増加するなど、ある一定の改善傾向がみられる。今後も将来負担比率が発生しないよう、健全な財政運営に努めていく。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

(増減理由)財政調整基金の大幅な積戻しやふるさと応援基金の増額により、基金残高は271百万円の増となった。(今後の方針)財政調整基金については、予算の範囲内で積み立てを行っていく方針であるが、特定財源の確保が厳しいことから、取り崩す額が今後増加することが懸念される。しかし、取り崩した額の満額積戻しを基本方針とし、今後も健全な財政運営に努め、保有目標額確保を図っていく。

財政調整基金

(増減理由)令和3年度は取崩し額80,000千円に対し、積戻し額が210,000千円と利子1,616千円となり、131,6172千円の増となった。(今後の方針)令和4年度末には10億円程度まで増加する見込みであるが、取り崩しにより9億円程度になる見込みである。また、財源を確保するためにも財政調整基金を取り崩す額を調整し、標準財政規模の1/2相当額となるように積み立てをおこなっていく。

減債基金

(増減理由)平成28年度に整備したデジタル行政防災無線の元利償還金として、平成30年度より取崩しを行っている。令和3年度は30,000千円の取り崩しに対し、60,000千円を積み戻すことができた。(今後の方針)元利償還金が年々増加していく傾向にあるため、満額積戻しにすることが厳しい状況が考えられるが、300,000千円~400,000千円程度になるよう調整をおこなっていく。①村有施設整備基金:村有施設整備費用②社会福祉振興基金:高齢者等の保健福祉の推進を図るために運用③川辺川土地改良事業基金:川辺川土地改良事業④ふるさと応援基金:7つの項目を設定し基金を募り、それぞれ積立をおこなうもの。⑤学校施設基金:学校施設建築費用

その他特定目的基金

(基金の使途)①村有施設整備基金:村有施設整備費用②社会福祉振興基金:高齢者等の保健福祉の推進を図るために運用③川辺川土地改良事業基金:川辺川土地改良事業④ふるさと応援基金:7つの項目を設定し基金を募り、それぞれ積立をおこなうもの。⑤学校施設基金:学校施設建築費用(増減理由)ふるさと応援基金の大幅な増により107百万円の増に繋がった。(今後の方針)各特定目的基金に保有目標を設け積み立てを行っているが、ふるさと応援基金など一部取り崩す予定である。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

公営住宅や保育園等の老朽化により減価償却額が増加しており、平成28年度より類似団体平均値を上回っている。今後公共施設等個別施設計画をもとに、計画的な修繕を実施していく。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は、類似団体より数値が上回っており、借入額が比較的多いものと思われる。ただ少しずつ比率が下がってきているので、計画的に地方債発行額の平準化を図り、健全な財政運営に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

ここ3か年は将来負担比率については発生していない状況であるが、有形固定資産減価償却率は年々増となっている。法定耐用年数を迎える施設等があるため、計画的に補修、改修を進める必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率については、類似団体と比較すると平均値を上回っている状況でいるが、令和2年度をピークに減に転じている。これは、公営企業元利償還金の減によるものである。ただ、令和3年度以降も起債事業を実施しているため、比率が増になることが見込まれる。また、将来負担比率については、平成26年度以降0%で推移しているが、令和6年度から一部法適用企業となるため今後も計画的に地方債発行の平準化を図り、健全な財政運営に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路及び橋りょう・トンネルについては、限られた予算で必要箇所の改良を行っているが、令和2年7月豪雨災害により被災した箇所や老朽化等に対応できていない状況である。今後も状況を見定めながら、随時改良を行っていく認定こども園・保育園等については、必要に応じて修繕をおこなっているが、類似団体平均を大きく上回っており、老朽化が進んでいる状況である。今後適正な管理を行っていく。公営住宅については、必要に応じて住宅の修繕を行っているが、類似団体平均を上回っている。築年数が経過した住宅は修繕や払下げなど適正な管理を行い減価償却の低下を図る。学校施設についても平成18年に中学校校舎建設を行っているが、類似団体平均を上回っている。令和4年度には小学校の改修工事等も見込まれるため、減価償却率は減少していくと考えられる。施設全体として、固定資産台帳の情報を基に適正管理を行っていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

限られた予算で必要箇所の改良等を行っているが、老朽化等に対応できていない状況である。特にプール・体育館に関しては減価償却が完了していることもあり、類似団体と比較して高い数値となっている。今後は状況を見定めながら公共施設等総合管理計画に基づき随時改良等を行っていく必要がある。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、総資産が前年度末から360百万円(+2.7%)の増となった。金額の変動が大きいものは流動資産で、現金預金322百万円、減債基金283百万円の増となっている。負債については、37百万円(-0.9%)の減となっており、主な要因は地方債の減(53百万円)が挙げられる。全体では、総資産が前年度末から266百万円の増(+1.5%)となり、負債額は137百万円の減少(-2.7%)となった。純資産額増の主な要因は、建設仮勘定の増(120百万円)が挙げられる。連結では、総資産が前年度末から318百万円の増(+1.5%)となり、負債額は前年度から115百万円の減少(-2.1%)となった。総資産額増の主な要因は、現金預金の増(+625百万円)が挙げられる。負債については、地方債が131百万円減少しており、特別会計(簡易水道事業・農業集落排水事業)の地方債減少が起因している。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等における経常費用は、3,476百万円となり、前年度比593百万円の増(+20.6%)であった。最も金額が大きいものは補助金等の増額(355百万円)だっ全体での経常費用は611百万円の増(+16.4%)、連結における経常費用は578百万円の増(+13.1%)となっており、純計上行政コスト及び純行政コストとも増加傾向にあるが、補助金の増額が大きく広域行政組合負担金の増(3.7百万円)などが挙げられる。た。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(4,003百万円)が純行政コスト(3,605百万円)を上回っており、本年度差額は398百万円の増となった。主な要因として普通交付税67百万円の増、国県補助金等469百万円の増が起因している。全体においても、本年度差額は404百万円と財源が純行政コストを上回っている。連結においても、純行政コストが財源を上回っている会計が多かったため、本年度差額は396百万円となり、純資産額は昨年度より433百万円増となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は396万円の増(+234%)であったが、投資活動収支については、公共施設等整備費支出56百万円の増、および国県等補助金151百万円の増により、対前年度比93百万円の赤字となった。財務活動収支においても、地方債償還支出は7百万円の減となったが、地方債発行収入が105百万円の減となったため、33百万円の赤字となった。同じく全体及び連結とも財務活動収支は財源より支出額が上回っており、どちらもマイナスとなっている。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は類似団体を大きく下回っているが、建物や工作物の減価償却累計額も前年度より259百万円増加していることから、前年比15%の増となった。・歳入額対資産比率においても、類似団体より下回る結果となったが、歳入額が前年度より新型コロナウイルス対応や災害復旧に係る補助金の増により、1,337百万円の増となったため比率が減になったと思われる。有形固定資産率は、類似団体と同水準となっている。今後も山江村公共施設等管理計画に基づき、施設の長寿命化、老朽化した施設の改修・更新を計画的かつ効率的に推進していく。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体と比べ5.7%下回っている状況にある。前年と比べ1.0%増加している状況にあるが、主な要因として、有形固定資産の減価償却累計額の増や基金の増が挙げられる。・将来世代負担比率は、類似団体と比べ3.7%上回っており、対前年度比0.3ポイント上昇している。新規に発行する地方債の抑制に努め、将来世代の負担軽減を図っていく。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

・住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を大きく下回っている状況にあるが、前年より19.6ポイント上昇している。その大きな要因は、令和2年7月豪雨災害に係る災害復旧費約400百万円の増などが起因している。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・住民一人当たり負債額は、類似団体と比べ45.9万円低い状況にあり、健全性が保たれているものと推察される。基礎的財政収支は、投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため418百万円となっている。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

・受益者負担率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。経常費用のうちの補助金等の増が起因しているが、主な要因は広域行政組合負担金(清掃費)の増である。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,