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地方財政ダッシュボード

北海道新篠津村の財政状況(2019年度)

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

自主財源の柱である地方税収入が歳入全体の約1割であることが、低指数化の大きな要因であるとともに、人口減少(平成27年国勢調査人口3,329人平成22年国勢調査比-5.3%)が進む中で、自主財源の基盤維持を図るため、引き続き基幹産業である農業や観光及び商工業の振興に取り組むことにより、歳入の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

前年度比で6.6ポイント上昇し、類似団体平均より1.9ポイント高い数値となった。要因としては、対前年度比で人件費が増加(45百万)したことが挙げられる。また、地方債残高の増加を理由として、臨時財政対策債(発行可能額54百万)を発行しなかったことが、経常経費充当一般財源の減少要因となり経常収支比率に影響した。今後は人件費の抑制等により経常経費の削減に努め、経常収支比率の改善を図りたい。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費・物件費等の決算額が類似団体平均と比較してほぼ同水準となっているが、人口1人当たり人件費の類似団体平均比が-12.2%となっていることから、物件費等における抑制について検討を加えていくことが必要である。継続して人件費の抑制に努め更なる財政運営の効率化に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

給与制度は国公準拠を基本としているが、類似団体平均に比べ高い数値を示している。令和元年度決算では、類似団体との比較で1.6ポイント上回っており、今後も給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

これまでに行った新規採用抑制により、類似団体平均に比べて4.56人低い数値となっており、人件費が低く抑えられている要因となっている。今後も効率的な行政運営と組織体制づくりを行うとともに、適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は、公債費償還が順調に進んでいることにより類似団体平均を4.1ポイント下回っている。ただし、平成26年度以降に実施した大型整備事業により、地方債残高は増加傾向で推移しており、今後これらの償還開始により単年度償還額が徐々に増加してゆくことが見込まれる。今後は、安定的な充当可能財源の確保と公債費負担軽減のため新規発行額の抑制を図り、健全な財政運営に努める必要がある。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は前年度より7.8ポイント減少し皆減(0%)となった。要因としては、充当可能基金及び基準財政需要額(公債費)算入見込額の増加が挙げられる。ただし、平成26年度以降に実施した大型整備事業により、地方債残高が増加していることから、今後は安定的な充当可能財源の確保と新規発行額の抑制を図り、健全な財政運営に努める必要がある。注:平成27年度における将来負担比率は下記のとおり修正する。平成2745.5%⇒12.5%

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

人員抑制に対応した組織構築を図っており、これまで類似団体平均値より低い数値で推移していたが、令和元年度決算では、職員の新規採用などにより0.8ポイント上回った。今後は、効率的な行政組織の体制整備を図るとともに、他の地方自治体の状況を踏まえ、給与の適正化に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は、類似団体平均と比較し1.4ポイント上回っている。人件費抑制策として、管理運営等の委託化、所管事務のシステム化進行により、今後も物件費の上昇が見込まれるが、効率的かつ効果的な事業執行を行い、できる限りコストの削減化に努める。

扶助費の分析欄

類似団体平均と同水準であるが、障害者サービス給付費が増加傾向であること、また、人口減少が進む中で、高齢化率の上昇(平成27国勢調査65歳以上人口割合33.0%)から扶助費の割合は増加傾向で推移するものと考えられる。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、繰出金の増加が主因となっている。国民健康保険、介護保険及び後期高齢者医療の各会計への繰出金が高齢化の進行などにより給付費等の増加が顕著となっている。

補助費等の分析欄

補助費等については、消防事務組合などの一部事務組合への負担金が全体の3割を占めている。類似団体平均を1.6ポイント下回っているものの、台風被害にあった農業施設整備補助金などにより前年度比で1.0ポイント増加した。

公債費の分析欄

類似団体平均と比較して高い状況が続いていたが、新規地方債発行の抑制などから平成26年度より減少に転じている。しかし、近年の投資的事業により地方債残高は増加傾向であり、今後それらの償還開始とともに単年度の償還額が徐々に増加してゆく見込みである。普通会計地方債残高(平成29)3,099百万(平成30)3,746百万(令和1)3,889百万

公債費以外の分析欄

公債費を除く経常収支比率は、人件費の上昇などにより前年度比で5.5ポイント、類似団体平均比で4.9ポイント上回った。今後は、計画的な財政運営を図り経常経費の縮減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

議会費、土木費、消防費及び教育費が類似団体平均を上回っている状況である。土木費では計画的に進めている公営住宅建替事業、橋梁長寿命化事業、消防費では、高規格救急車更新事業、教育費では第4地区社会教育会館建設事業など、いずれも投資的経費が増加の要因となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費、扶助費、公債費の「義務的経費」合計では、類似団体平均値を下回っている。人件費の抑制と公債費の低減が主因であるが、扶助費は高齢化の進行等により類似団体平均を上回っており、今後も引き続き義務的経費の抑制に努める必要がある。普通建設事業費等の「投資的経費」においては、類似団体平均を下回っている状況であるが、今後予定する公共施設等の更新、長寿命化等の整備を公共施設等総合管理計画に基づき計画的に進めていく必要がある。「その他の経費」についても、物件費、維持補修費で類似団体平均を上回る値となっており、今後は事務事業の効率化と更なるコスト縮減をめざし健全な財政運営に努めるものとする。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

【財政調整基金残高】一般会計における財政調整基金の残高は、平成27年度以降、増加傾向であるが、安定的な財政運営のための調整資金として、標準的な予算規模の20%程度を目途に積み増しを図るとともに、計画的な基金管理運営に努める。【実質収支額】H30決算78百万R1決算77百万【実質単年度収支】H30決算27百万R1決算28百万

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

一般会計及び各事業会計ともに赤字は発生していない状況にあるが、今後も計画的な事業運営を図り、健全な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

元利償還金等は、地方債元利償還額が前年度比1.7%(5百万)増加したものの合計額は前年度と同額となった。公債費分析欄記述のとおり地方債残高が増加しており、今後、これらの償還開始で単年度償還額が徐々に増加してゆくことが見込まれる。公債費負担軽減のため、充当可能財源の確保と新規発行額の抑制を図り、健全な財政運営に努める。【地方債残高の推移】(H29)3,099百万(H30)3,746百万(R1)3,889百万

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

充当可能財源等が将来負担額を上回り、将来負担比率の分子がマイナスとなった。基準財政需要額算入見込額、充当可能基金の増加が主因となっている。今後も安定的な充当可能財源の確保と新規発行額の抑制を図り、健全な財政運営に努める。注:平成27年度における「基準財政需要額算入見込額」並びに「将来負担比率の分子」は下記のとおり修正する。基準財政需要額算入見込額H272,279⇒2,866将来負担比率の分子H27810⇒224

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)公営住宅改修事業などの財源として「公共施設営繕基金」13百万、村債償還財源として「減債基金」11百万など、合計31百万の取崩しを行った一方で、個人村民税やふるさと納税(一般寄附)の増収により、財政調整基金のほか合計129百万を積立てしたことから、基金全体として前年度比98百万の増となった。(今後の方針)一般財源対策のための財政調整基金は、これまでの積立てにより当面必要とされる額は確保されていることから、今後は公共施設の老朽化対策や公債費負担の圧縮などを目的とした積立てを優先して行うこととする。

財政調整基金

(増減理由)個人村民税やふるさと納税(一般寄附)の増収などによる積立てを行い年度末残高が29百万増加した。(今後の方針)地方交付税の削減や災害など不測の事態への備えとして、今後も一定額(標準財政規模の20%を目途)以上の残高を確保する。

減債基金

(増減理由)過去に地方債を活用して整備した分譲地の売払収入等を原資として積立てを行い年度末残高が87百万増加した。(今後の方針)単年度の償還額が徐々に増加してゆく見込みであることから、公債費の財源不足に備え積立てを行う。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設営繕基金:公共施設の営繕を円滑かつ計画的に実施するため必要な経費の財源に充てるための基金・地域づくり推進事業基金:地域づくり推進事業に要する経費の財源に充てるための基金・地域福祉基金:在宅福祉の普及その他地域福祉の推進事業の財源に充てるための基金・農業振興基金:農業の振興を図るために必要な事業に要する経費の財源に充てるための基金・教育文化振興基金:教育、文化及び青少年の健全育成の振興事業の財源に充てるための基金(増減理由)公営住宅改修工事の財源として「公共施設営繕基金」13百万など合計20百万を取り崩したことにより、年度末残高が18百万の減となった。(今後の方針)保有する基金については、財政状況を勘案し、設置目的を推進するための資金として有効に活用する。活用にあたっては、目的に沿った事業について不足する財源の補填として取崩しを行う。また、初期の設置目的やその必要性が希薄となった基金については廃止を検討することとする。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、類似団体より高い水準である。分類別では道路、医療施設、保育所施設の有形固定資産減価償却率が高い状況であり、今後は公共施設等総合管理計画に基づき、個別施設の老朽化状況を把握しながら計画的な維持管理に努める。

債務償還比率の分析欄

債務償還可能年数は、類似団体を上回っており今後も施設の老朽化対策などで長期化する見通しである。引き続き債務水準の抑制と償還原資の確保に努めることとする。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、類似団体との比較で上回る年度もある。主な要因としては、近年行った大型の投資事業に対して地方債を活用しており、元金償還額を超える発行を行っていることで地方債現在高が増加していること挙げられる。有形固定資産減価償却率においても、類似団体より高い水準にあることから、今後は計画的な老朽化対策に取り組む必要がある。注:平成27年度における将来負担比率は12.5%へ修正する。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は近年減少傾向であり類似団体を下回る状態であるが、将来負担比率は類似団体を上回る年度もある。平成28年度より継続して実施する公営住宅の建替え事業に対し、引き続き地方債を活用する予定であることから、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。注:平成27年度における将来負担比率は下記のとおり修正する。H2745.5%⇒12.5%

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、道路、保育所であり、特に高くなっている施設は保育所である。村内に3施設ある保育所の有形固定資産減価償却率は、いずれも高い状況であることから、今後は人口動向や利用ニーズに合わせた施設の統廃合を視野に入れた中で、子育て環境の整備を検討していく。また、道路、橋りょうについては、長寿命化計画等に基づいた維持管理を行っており、今後も財政負担の平準化に留意しつつ整備を進めていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して保健センター、消防施設、市民会館の有形固定資産減価償却率が高い状況である。有形固定資産減価償却率が50%を超えている建物については、建替えを柱に利用ニーズや管理コストを踏まえたうえで今後の在り方を検討し、計画的な老朽化対策に取り組む。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から267百万円減(△1.59%)となった。変動の大きなものはインフラ資産と基金であり、インフラ資産は減価償却による資産の減少額が資産の取得額を上回ったことなどから343百万円減少し、基金は財政調整基金などへの積立てにより、基金(固定資産・流動資産)が101百万円増加した。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は3,340百万円となり、前年度比77百万増であった。そのうち、人件費等の業務費用は2,237百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は1,103百万円となっている最も金額が大きいのは物件費(814百万円)、次いで減価償却費(785百万円)であり、業務費用の71.5%を占めている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(2,783百万円)が純行政コスト(3,253百万円)を下回っており、本年度の差額は純資産残高と同額の470百万円の減少となった。増加傾向にある物件費等の抑制など行政コスト削減に努めることとする。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は18百万であったが、投資活動収支については継続して実施している公営住宅の建替事業などから△159百万円となった。財務活動収支は、地方債の発行収入が償還支出を上回ったことから143百万円となっており、本年度末の地方債残高は前年度から143百万円増加し、3,889百万円となった。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たりの資産額は、類似団体平均を下回っているが、当団体では道路敷地のうち、取得価格が不明であるため備忘価額1円で評価しているものが多く占めているためである。また、有形固定資産減価償却率については、類似団体平均と同水準であるものの、昭和40~50年代に整備した施設等の老朽化が著しく、今後見込まれる更新や長寿命化などの財政負担を軽減するため、施設保有量の適正化に取り組むものとする。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均を下回っているが、将来世代負担比率は同程度の水準であり、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産比率が前年度から1.6%減少している。将来世代の視点に立った資源確保や負担軽減のため、今後も行政コストの削減に努めるものとする。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは、類似団体平均を下回っている。過去に行った財政健全化プランの人員抑制策により人件費が抑えられていることが要因となっているただし、物件費等は増加傾向にあることから、今後も行政コストの削減に努めるものとする。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は、類似団体平均を上回っているが、公共施設の老朽化対策や防災対策などに要した地方債発行により、平成26年度から地方債残高が増加しているためである。今後は新規発行額を抑制するため、事業の見直しなどを行い公債費負担の軽減に努めるものとする。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均を下回っており、行政サービスにおける直接的な費用負担の割合が低いといえる。経常収益において前年度より15百万円低くなっていることが要因であることから、受益者負担の適正化に努めるものとする。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,