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好調な企業業績等による税収の伸びに合わせ、平成19年度までは上昇傾向にあったが、20年秋以降の世界同時不況の影響により、法人及び個人市民税の減収が続いたため、単年度の指数としては、20年度の1.041から21年度は0.992と6年ぶりに交付団体に転じることとなった。さらに22年度は0.915、23年度は0.901と減少を続けた結果、この3年間で実に0.14も減少した。23年度は、基準財政収入額が対前年度比+43,083千円と微増となる一方、基準財政需要額は、前年度と比べて、臨時財政対策債振替前で+8,803千円であったものの、臨時財政対策債発行可能額が-370,522千円と大幅な減となったことから、振替後では+361,719千円(+1.8%)と増加したため、財政力指数(単年度)は前年度と比べて0.014減少した。
近年の経常収支比率を見てみると、長引く景気低迷や税源移譲の影響により、21年度までは上昇傾向にあったが、22年度からは減少傾向に転じ、今年度は前年度と比べて2.5ポイントの減となっている。23年度は、分子である経常経費充当一般財源等は、退職者数の減による退職手当の減などにより人件費が減(対前年度比:-550,441千円)となったことに加え、秦野市伊勢原市環境衛生組合への負担金の減などに伴う影響により補助費等が減(対前年度比:-409,087千円)となった。分母である経常一般財源等歳入合計に関しては、引き続き地方税は減少したものの、税収の減を補う普通交付税が増(対前年度比:+340,034千円)となった。これにより、臨時財政対策債を加えた分母を構成する歳入はほぼ横ばいとなったが、分子を構成する歳出が大幅に減少したため、経常収支比率は減となった。
前年度より342円減少し、今年度も類似団体及び神奈川県の平均を大きく下回った。この要因としては、前年度に比べ、臨時職員の増により賃金が、新学習指導要領移行に伴い備品購入費がそれぞれ増となり、物件費全体では前年度に比べ2.7%増となったものの、職員数や職員年齢構成の変動で職員給が192,720千円の減、退職者の減により職員手当等が363,747千円の減となり、人件費全体で6.7%減少したことが挙げられる。今後は、施設の老朽化が進むことによる維持補修費の増が見込まれるが、公共施設再配置計画を中心とした取組みにより、更なる経費節減に努めていく。
類似団体平均を0.6(平成22は1.0)、全国市平均を1.4(平成22は1.5)上回る結果となったが、前年度より差は縮小している。これまでの人件費抑制の取組としては、平成18年度の給与体系の見直し(給料月額を平均4.8%引き下げ、中高年層の職員については更に2%引き下げ)に続き、平成22年4月からは、地域手当(支給率10%から6%へ引き下げ)、及び住居手当(持ち家、借家以外の者に対する支給を5,700円から2,800円に減額)の見直し、平成23年4月以降は前述の住居手当の廃止を実施するなど、今後も適正な給与体系の確保に努めていく。
前年度に比べ0.04人減となり、類似団体平均を0.3人下回り、前年度よりも差が大きくなった。神奈川県平均との差は前年度よりも小さくなったが、依然として、県平均を0.18人下回っている。22年度に続き、民間委託の拡大や退職者数の不補充等により、23年度は職員数を1,038人から1,009に削減した。職員数の適正化については、新はだの行革推進プランにおいて、27年度までに40人を削減(22年度比)することを掲げ、推進を図っているが、欠員を生じている部署や権限移譲への対応などの課題もある。今後とも組織の見直しや委託化等を推進し、着実な実現を目指していく。
公債費が減少したこと、及び公債費に準ずる債務負担行為等に基づく支出が減少したことにより、前年度に比べ、0.7ポイントの減となっている。主な要因としては、公債費が、市債発行額を元金償還の総額以下とする市債残高への取組みの効果が表れてきたことから1億円の減額、下水道事業債の償還が進んだことにより、公営企業に要する経費の財源繰入が0.8億円の減額、及び公債費に準ずる債務負担行為に係る支出が、市庁舎用地・建物買収事業費の2.5億円の皆減などにより2.5億円の減額となったことなどで、実質的な公債費が5.9億円減額となったことによる。類似団体平均との比較では2.1ポイント、また、全国平均とでは4.4ポイント、県内平均とでは5.3ポイントとそれぞれ下回っている。今後も厳しい財政状況が続くことが見込まれるが、市債発行額を元金償還の総額以下に抑制するという市の方針に基づき、健全性の維持に引き続き努めていく。
加入する組合の地方債の元金償還に充てる負担等見込額が増加したものの、一般会計の地方債現在高が減少したこと、債務負担行為に基づく支出予定額が減少したこと、及び地方債現在高等に係る基準財政需要額算入見込額が増加したことにより、前年度に比べ、2.1ポイントの減となっている。主な要因としては、加入している組合が施工したクリーンセンター建設に伴い、組合債の元金償還に充てる負担等見込額の残高が13億円増額したものの、一般会計の地方債については、市債発行額を元金償還の総額以下とする市の方針に基づき、地方債の償還が進み、現在高が5億円の減額となっていること、債務負担行為に基づく支出予定額が、償還が進んだことにより5億円の減額となっていること、及び臨時財政対策債発行可能額の累増による交付税算入対象地方債の増により、地方債現在高等に係る基準財政需要額算入見込額が10億円の増額となったことによる。類似団体平均と比較すると8.1ポイント上回っているが、全国平均を8ポイント、県内平均を65.9ポイントとそれぞれ下回っている。今後も将来に渡る持続可能な行政経営の視点に立ち、より安定した行財政基盤の構築に努めて行く。
前年度より1.5ポイント減少したが、類似団体平均を2.5ポイント、神奈川県平均を3.2ポイント上回っている。職員給については、職員数の減や職員の年齢構成の変化により近年は減少傾向にあるが、近年の大きな改正では、平成21年度及び22年度での期末手当支給率の引き下げ(平成20:4.5、平成21:4.15、平成22:3.95)を実施している。退職金については、退職者数及び早期退職者数により年度によって変動があるが、23年度は、退職者数が前年度と比べて、19名の減(71名→52名)となり、-440,393千円(-29.4%)の減となっている。23年度の全体の傾向としては、職員給は、職員数が11人の減(1,035人→1,024人)、平均年齢の代謝及び給与月額の改定(平均改定率-0.23%)により225,220千円程度の減、退職金の減(-440,393千円、-29.4%)により、626,092千円(-6.2%)の減となっている。
類似団体平均を2.3ポイント、県平均を0.9ポイント上回った前年度に比べ、今年度は両者の平均並みとなった。この要因としては、前年度に比べ、子宮頸がん、ヒブ、小児用肺炎球菌の費用負担開始や市議会議員選挙の執行等により委託料(5.2%)及び需用費(2.5%)が、欠員補充やひとり暮らし高齢者等地域見守り事業や問題行動等対策指導助手派遣事業の開始により賃金(7.5%)が、新学習指導要領移行に伴う追加設備の増により備品購入費(8.3%)がそれぞれ増となる中で、役務費等の減により、物件費全体では2.7%の増となったことが挙げられる。
類似団体平均を0.4ポイント上回っているが、神奈川県平均を2.4ポイント下回り、差が大きく開いている。19年度の扶助費は7,764,939千円であったが、23年度には11,250,836千円と、5年間で3,485,897千円の増、44.9%の伸び率となっている。特に、22年度は子ども手当費(2,696,746千円)の制度が創設されたこともあり、対前年度(21年度)比で27.4%と大きく伸びている。23年度は、前年度に比べ、666,400千円の増額、6.3%の増となっている。この要因は、子ども手当の支給月額の見直しにより児童福祉費が285,054千円の増額、引き続く景気低迷の影響により、生活保護受給者の増に伴う生活保護費が239,543千円の増額による。今後も、景気の低迷や高齢化の進行に伴う社会保障関係経費の増が見込まれる。
前年度に比べ、維持補修費全体では37,547千円、10.6%の減、繰出金全体で370,487千円、6.1%の増となり、類似団体平均を2.7ポイント、県平均を5.0ポイント上回った。繰出金が減となった要因は、高齢社会の進展に伴う医療費の増により、介護保険事業特別会計及び後期高齢者医療事業特別会計への繰出金が増となったものの、22年度の税制改正に伴う収支残高を国民健康保険事業特別会計でプールしたことにより国民健康保険事業特別会計への繰出金が減となったことなどによるものである。
前年度に比べ、補助費等全体では469,480千円、17.8%の減となり、類似団体平均を3.9ポイント、県平均を6.5ポイント下回った。この要因としては、東日本大震災の発生等を受けて、節電応援プレミアム商品券発行事業補助金(+39,926千円)などを創設したものの、クリーンセンター建設に伴う事業量の減により秦野市伊勢原市環境衛生組合への負担金(-132,971千円)が、過誤納付金の減少により還付金及び還付加算金(-8,304千円)が、それぞれ減となったことが挙げられる。
平成20年度までは臨時財政対策債の元金償還開始に伴い年々増加してきたが、21年度は12年ぶりの減となった。22年度は、臨時財政対策債、減税補てん債、し尿希釈投入施設建設事業の元金償還の開始及び公的資金補償金免除繰上償還(26,435千円)も実施したことなどにより、増となった。23年度は、公的資金補償金免除繰上償還(33,520千円)を実施したものの、鶴巻中学校用地取得事業(借入額:11億5千万円)及び鶴巻温泉弘法の里湯建設事業など臨時経済対策事業債の大部分が完済となったことから元金償還額、利子償還額それぞれ減額となったことにより、公債費全体で158,605千円、3.6%の減となった。本市では近年、地方債の発行額を当年度の元金償還以下に抑制する取組みをしていることから、公債費は徐々に減少していくものと推計している。
前年度に比べ、公債費以外全体では145,626千円、0.3%の増となり、類似団体平均を1.3ポイント上回り、県平均を1.0ポイント下回った。これは、障害者自立支援給付費や生活保護費などの社会保障関係経費の増に伴い扶助費が666,400千円の増となる一方で、職員数の減や職員年齢構造の変化等により人件費全体で626,092千円(6.7%)減少したことが挙げられる。引き続く景気低迷の影響等により、税収が減となる一方で、扶助費の増が続くことが見込まれることから、特別会計における事業の適正化を図り、普通会計からの繰出しを抑えるとともに、はだの行革推進プランに基づく行財政改革を推進することで、歳出の抑制に努めていく。
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