茅ヶ崎市：市立病院

地域において担っている役割

急性期医療の役割を担う地域の基幹病院として、がん治療、小児・周産期医療、救急医療等の高度で専門的な医療を提供するとともに、より重篤な患者への対応に注力できるよう、地域の医療機関との機能分化や病診連携を推進しています。また、地域における災害拠点病院としてDMAT指定病院の指定を受けています。

経営の健全性・効率性について

安定的に収益を確保するのための取り組みを継続して行ってきたことにより平成27年度までは順調な経営をしてきました。しかしながら、平成28年度の病院経営状況は、電子カルテの導入にあたり、医療現場の安全及び安定稼動のため緊急を要しない患者の入院調整を行い、また、その後の病床利用が延びませんでした。その結果、最終的な病床利用率が70.9％、入院収益も大幅な減収となってしまい、事業収益が大きく減少しました。事業費用は診療科の新設等を行ったことによる人員増加や地域手当改正等により支出が増加し、職員給与比率が上がってしまった一方、経常収支比率、医業収支比率ともに大幅に下がってしまいました。

老朽化の状況について

当院の現在の建物は、平成12年に西側が、平成15年に東側がそれぞれ完成し、現在まで時代の要請に応えるために診療機能の充実を進め、その都度必要な改修を行ってきました。また、現在の病院稼働に合わせ購入した高度の医療機器もすでに10年以上が経過し老朽化したため、平成25年度から27年度までの３年間をかけて計画的に更新しました。

全体総括

茅ヶ崎市立病院経営計画に基づく経費節減や収入確保に積極的に取り組むことにより、経常収支比率及び医業収支比率を上げていくとともに、短中長期で経営改善の取組みについて検討し、短期的対策ができることから順次行っていきます。また、今後の医療需要が大きくなる団塊の世代が後期高齢者となる2025年の医療需要の予測、目指すべき医療提供体制とそれを実現するため策定された地域医療構想を踏まえ、地域において必要な医療提供体制の状況を見定め、公立病院としての役割を認識し運営していきます。地域における基幹病院として良質な医療を継続的に提供しつつ効率的な経営を可能とする病院事業のあり方について検討を行います。