地域において担っている役割
地域の基幹病院として急性期医療(ER救急、小児救急、急性期心疾患、周産期)を担うとともに、専門的で高度な医療の提供を行っている。
経営の健全性・効率性について
収益面では、コロナ患者の受入対応等により入院患者数はコロナ前に比べ減少したが、前年度下期から取り組んでいる経営改善の効果や、重点医療機関の指定による休床補償補助金約14億4千万円等により、経常収益は約13億2千万円の黒字となった。このため、経常収支比率は大きく好転する結果となったが、当該補助金を除いた場合の経常収支比率は99.5%と100%を下回っている。看護師の減等により医業収益に対する職員給与費の割合が昨年度を下回った。
老朽化の状況について
平成25年10月の開院以来、有形固定資産減価償却率は年々増加している。開院時に取得した器械備品は、償却期間が順次満了しており、器械備品減価償却率は類似病院及び全国平均値と近いものとなっている。また、1床当たりの有形固定資産額は年々増加しているが、類似病院及び全国平均値よりも低い状況にある。
全体総括
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、コロナ休床補償を除く経常損益は3期連続の赤字となり、コロナ禍での経営環境は依然として厳しい経営状況となった。引き続き、感染拡大防止の徹底を図るとともに、地域の医療機関と連携しながら、より質の高い地域医療を確保するため、高度で安心・安全な医療の提供に取り組んでいく。