地域において担っている役割
公立置賜総合病院は、置賜二次保健医療圏の中核医療機関として高度・専門医療を提供するとともに、小児・周産期医療、精神医療等の専門医療を担い、災害拠点病院としての機能、臨床研修指定病院として研修医を育成する教育機能も有している。また、置賜地域唯一の救命救急センターを併設し、救急医療を担っている。
経営の健全性・効率性について
入院・外来の「1人1日当たり収益」は平均在院日数の短縮や手術件数増等により増加し、入院・外来患者数も増加したため、「医業収支比率」は4.3ポイント改善した。なお、精神科を有するため、入院・外来ともに診療単価は他病院と比較すると低い状況にある。「経常収支比率」は、「医業収支比率」の改善や新型コロナ関連補助金等により2.5ポイント改善し、これに伴い累積欠損金が解消された。「職員給与費対医業収益比率」は医業収益の増により4.9ポイント改善した。
老朽化の状況について
「有形固定資産減価償却率」は、前年度より2.9ポイント減少したが、平均値より8.5ポイント上回っており老朽化が進んでいる。「器械備品減価償却率」は、令和3年度に医療情報システムを更新したことにより、前年度より15ポイント減少し、平均値より9.3ポイント下回った。以上から、類似病院と比較すると、有形固定資産の中でも特に建物(施設・設備)の老朽化が進んでいると分析され、今後は、大規模な施設・設備改修等による支出が増加することが見込まれることから、施設・設備の計画的な改修・修繕が必要である。
全体総括
新型コロナ感染症が依然流行するなか、地域医療機関や福祉との連携強化を図り、患者数の確保や診療報酬の向上に努めてきたことで、医業収支比率は大きく改善することとなった。今後は、先行きが不透明な感染症への対応、人口減少に伴う患者数の減少、建物老朽化による支出の増加等の課題が懸念されるため、引き続き診療単価の増額等による収益の確保や費用の削減を図るとともに、国・県の施策や患者動向を注視し適切に対応していくことにより、健全経営に努めていく必要がある。