中部上北広域事業組合：公立七戸病院【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2018年度）

地域において担っている役割

当院は組合構成町である七戸町・東北町の地域住民のためにも救急受入体制の保持が必要不可欠な状況にある。今後の体制としては急性期機能は縮小するものの保持しつつ、回復期機能を充実させていくことにより地域の病院として機能していくものと思われる。人間ドック・生活習慣病予防健診を実施している健康管理センターの機能を充実させ、医療・保健・福祉（介護）の連携については体制を強化し、地域包括ケアシステムの更なる構築を図る必要がある。

経営の健全性・効率性について

平成30年度は常勤医2名減となり、病床利用率が低下したことにより、医業収支比率が例年にも増して低い結果となった。職員給与費は常勤医の減もあり減少したため、対医業収支比率は改善された。構成町からの特別負担金があるため経常収支比率は比較的良い状態を維持できているが、これに頼ることなく安定した医療体制を確保するために、次年度以降も医師確保対策について引き続き県や弘前大学等に積極的に働きかけ、健全な経営に努めていく必要がある。

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率が4年前に比べ8％上昇しており、老朽化が進む一方であるが、改築等に関しては現在の収支状況を考慮すれば当面の間は難しいものと思われる。器械備品減価償却率についても4年前に比べ10％ほど上昇しており、次年度には電子カルテシステム導入も控えているため、新たな器械備品の更新等については慎重に協議を重ね、計画的・効率的に進めていく必要がある。

全体総括

平成30年度は常勤医2名減さらには病院長不在という厳しい状況に直面しながらも、前年度よりも不良債務を減少させることができた。医業収入増加及び医師の負担軽減に向けては、常勤医師の確保に向けた努力をより一層していかなければならない。安定的に継続して質の高い適切な医療を提供していくため、新公立病院改革プランに基づく業務運営の改善及び効率化を実施するとともに、適切な予算執行管理を行い、健全経営に努めていく必要がある。

中部上北広域事業組合：公立七戸病院

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