経営の健全性・効率性について
収益的収支比率については、資本的収入である他会計補助金の内、雨水処理費分が前年度より増加し、元金償還に充てていることにより、収益的収入の一般会計繰入金が減少したため、数値が減少しています。企業債残高対事業規模比率は、地方債現在高が減少したため、数値が下がっていますが、類似団体平均値と比較すると依然として上回っているため、今後も計画的に建設改良事業を実施していきます。汚水処理原価は、類似団体平均値を下回っていますが、引き続き汚水処理経費削減に努めていきます。施設利用率は、類似団体平均値を大きく上回っており、前年度より微増していますが、流入量を分析し過大なスペックとならないよう、適切な施設の運用を目指していきます。
老朽化の状況について
耐用年数を超えている管路は、総延長約178kmの内、約20kmあり、少なくない状況となっているため、管種や管渠の老朽化等による優先度を考慮した効率的な管路の更新を実施していきます。
全体総括
本市の公共下水道事業は、使用料収入では経費を賄えておらず、一般会計繰入金に依存している状況です。今後も人口減少に伴い使用料収入の減少が見込まれるため、厳しい経営状況が想定されます。増加する処理施設の維持管理費等に対応するため、「士別市下水道事業経営戦略」に基づきPDCAサイクルを実行し経費削減に努めます。また、経営状態の透明化を図るため、公営企業法の適用に向けて取組をおこなっています。