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財政力指数の分析欄基準財政需要額が昨年度比で0.4%増となり、基準財政収入額についても3.2%伸びたため、単年度の財政力指数が昨年度に対し0.012増えた。その結果、財政力指数は昨年度に比べ0.2伸びた。昨年度同様、県の平均を0.07上回ることとなったが、町内には大型事業所が少なく、依然として財政基盤が弱い背景もあり、類似団体平均と比較すると0.22下回っている。社会保障関係費の経費増を含め財政需要額は今後も増加傾向が見込まれていることから、徴収業務のさらなる強化推進に取り組み、自主財源の十分な確保を図って財政基盤の強化に努める。 | 経常収支比率の分析欄経常収支比率は、類似団体に比べ1.5ポイント下回っているが、昨年度比で0.5ポイント増となっており、昨年度に引き続き弾力性が弱まる結果となった。これは、昨年度に対し、分母の経常一般財源において、各種交付金が増となったことで、分母全体では94,997千円(1.8%)の増(税収増を反映した地方交付税は42,041千円の減)となったものの、分子の経常経費充当一般財源で扶助費が46,095千円の増となり、分子全体で123,663千円(2.5%)の増となったことによるものである。今後も社会保障関係経費の増が予想され、本町独自施策について、長期的視点に立った事業効果の適宜評価を行うとともに、各種公共施設等について、公共施設等総合管理計画に基づく実行計画の早期策定など、将来コスト削減に向けた取り組みが急務である。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄本年度も類似団体の平均額を下回り、人口一人当たりの決算額は前年度比1.0%の減となった。人件費については、台風災害時の職員手当が6,672千円増などにより職員給が前年度比0.5%増となったほか、委員等報酬(その他非常勤職員)についても単価増による増加傾向にあった。また、物件費については、昨年度、会計処理システム改修や、公共施設整備等総合管理計画策定業務委託など、臨時的な事業が多かったため、本年度については、33,763千円の減となり、前年度比で2.3%の減となった。本年度は昨年度と比較して人件費は微増したものの物件の減による決算額の減となったが、昨今の多様な行政需要に応えることに加え、権限委譲や制度改正により業務量が増える中、委託業務などの物件費の増加等が今後も財源不足に対応できるよう見込まれている。業務の効率化を図り、サービスの質の低下を招かないような工夫が必要になる。 | ラスパイレス指数の分析欄適正な給与水準の維持に努めており、昨年度と同水準で、類似団体平均と比べて1.3低い数値となった。引き続き類似団体平均数値を上回らないよう、適正な給与制度の運用を検討する。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄定員適正化計画に基づき新規採用職員については、25年度まで退職者一部不補充等を実施していたことから、常に低い数値となっている。本年度は前年度と同じく人口千人あたり5.76人となり、類似団体平均と比べて0.66人少なく、宮崎県市町村平均と比較しても1.88人少ない結果となった。本町の人口は、微増ではあるものの増加傾向にあることから、住民へのサービスの低下を招かないよう今後も適正な人員管理に努める。 | 実質公債費比率の分析欄実質公債費比率は、昨年度から2.8ポイント減となり、類似団体平均を3.6ポイント下回る結果となった。本年度の単年度比率は4.1%である。これは、事業費補正により基準財政収入額に算入された公債費が、主に地域振興費(人口)の減により12,366千円減、住宅使用料の公債費への充当額増により元利償還金が26,137千円減となったことや、納税推進の継続強化による税収増で標準税収入額等が88,980千円増えたことなどから、分母が微増・分子が微減となったことで昨年度比0.08ポイント減となった。単年度比率は昨年度と同じく4.1%だが、27・28年度の2ヵ年平均では2.8%のため、3ヵ年平均で3.2%の比率となった。今後も大規模な普通建設事業が見込まれていることから、補助金の確保や基金造成、事業内容を精査して公債費発行額を抑制し、交付税措置のある地方債により基準財政需要額への算入を確実に行うことで、実質公債費比率の抑制に積極的に取組む必要がある。 | 将来負担比率の分析欄将来負担比率については、昨年度(-27.1%)に引き続きさらにマイナス計上となり、本年度は-28.5%となった。これは、将来負担額が、地方債現在高・公営企業債等繰入見込額が増となり、1.8%上昇したものの、充当可能基金額が5.6%増、充当可能特定歳入が11.6%の増により、充当可能財源等が2.4%上昇したことで、分子全体としては11.1%の減となった。また、税収増などにより標準財政規模が増となり、反対に元利・準元利償還金に係る交付税算入額は減となったことから、分母は昨年度比で1.3%増となったことが要因である。今後、公共施設総合管理計画に基づき、老朽化に伴う大規模改修といった大型事業の実施を予定していることから、基金積立金の増額や将来コストを見据えたうえで、普通建設事業等を実施する必要がある。 |
人件費の分析欄人件費については、0.2ポイント増となったが、類似団体との比較においては2.0ポイント低い水準となっている。また、昨年同様全国及び県との比較においても平均を下回る結果である。主な増要因としては、衆議院議員選挙等による臨時的人件費が昨年度に比べ10.1%増、台風等災害時の避難所開設など時間外勤務手当が昨年度に比べ13.4%増となっていることなどが挙げられる。これまで職員適正化計画等に基づき特殊勤務手当の見直しや一般職の職員採用抑制等を積極的に行ってきたが、今後も、適正な人事管理及び人件費の抑制に努め、行政サービスの低下を招かない工夫が必要となる。 | 物件費の分析欄物件費については、昨年度に引き続き予算の3.0%カットによる経費節減や合理化抑制に努めているが、昨年度に比べ0.5ポイントの増となった。経常的な物件費の支出については、これまで以上に職員一人ひとりのコスト意識を高める必要がある。また、施設の老朽化に伴う修繕が今後益々増えることが見込まれ、中長期的な計画に基づく効率的かつ適正な経費執行に努めていくことが必要となる。 | 扶助費の分析欄昨年度に引き続き類似団体内で最下位となった。この高い数値を示す大きな要因となっているのは、扶助費全体の6割以上を占める児童福祉費にある。これは、当町が人口に占める若年層の割合が高く、乳幼児医療費の無料化や保育所運営費等に対する町単独経費など少子化対策事業を重点施策として取り組んでいるためである。また、社会福祉費についても、サービス利用者が年々増加し支出額が増加傾向にある。今後社会保障関係経費の増が予想されることから、長期的な見通しを踏まえた事業効果内容の適宜評価見直しを行う必要がある。 | その他の分析欄昨年度から0.2ポイント減となり、類似団体平均値を0.5ポイント下回ったが、全国及び県平均は上回る結果となった。23年度以降、維持補修費が増加傾向にあり、今後も各施設の老朽化が進み経費の増が見込まれる。昨年度策定された公共施設等総合管理計画をもとに、個別計画の策定を進めており、統廃合を含めた計画的な施設管理・運営に努める。 | 補助費等の分析欄補助費等については、前年度に対し0.3ポイントの増となったが、類似団体平均においては3.9ポイント下回る結果となった。本町では、町単独補助金について、審議会等によって適正な補助額の交付決定に努めている。今後都城クリーンセンター管理費負担金などの清掃関連費に加え、社会保障関係費に係る負担金など同級他団体等への補助費等の増が見込まれることから、これからも引き続き補助費等の検証及び適正な執行に努めていく必要がある。 | 公債費の分析欄公債費については、本年度0.8ポイント減となり、類似団体平均値を3.4ポイント下回る結果となった。本年度から町営住宅建設事業が開始されたことにより、地方債の発行額は、昨年度に比べ89.5%増となったことで、年度末の現在高についても1.8%増となっている。今後も国の補正予算等に関連して行われた大規模建設事業の元金償還の開始、公共施設の大規模改修等が控え、地方債発行額の増が見込まれるため、地方債残高の増加が予想されている。充当可能財源の確保とともに、地方債発行額の抑制を図り、将来負担の抑制に努める必要がある。 | 公債費以外の分析欄公債費以外の経費については、前年度比で1.3ポイント増加し、類似団体平均値を1.9上回る結果となった。すべての経費について経常経費の抑制に努めてはいるものの、類似団体との比較においても突出している扶助費により、経常充当一般財源が圧迫されている状況である。今後さらに扶助費の増大が見込まれることから、扶助費以外の経費についても、これまで同様、経費節減及び抑制の取り組みを継続し、扶助費については世代間及び年度間における平準化を念頭において事業の精査を行うことで、適正かつ効率的な行政サービスの提供と、計画的な財政運営を進める必要がある。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄目的別における住民一人当たりのコストについては、民生費が昨年度に比べ741円減となったものの、突出して類似団体平均を大きく上回っている。これは、民生費が、歳出決算額の3割以上を占める扶助費の約9割を支出していることによるものである。なかでも児童福祉費は、若年層人口が多い当町の人口構造の影響や、町独自の子育て支援政策を重点的に行っていることなどにより、民生費の約5割近くを占めている。今後は、施設の統廃合を含めた各種公共施設の更新が見込まれることから、公共施設等に関連する各経費の計画的な執行のため、詳細な現状分析に基づいた年次的実行計画の策定が必要となっている。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄歳出決算総額は、住民一人当たり394,552円となっており、過去を通じて全体的に類似団体を下回った結果となっている。当町では、人口に占める若年層の割合が高く、乳幼児医療費の無料化や保育所運営費等に対する町単独経費などの少子化対策事業を重点施策として取り組んでいることもあり、扶助費については年々増加傾向で、本年度も一人当たりのコストが122,732円と他の費目と比較して突出して高くなっている。類似団体内でも2番目に高い数値となっており、今後も、児童福祉費だけでなく社会福祉費や老人福祉費などを含め扶助費全体として増加していくことが予想されるため、町独自の政策については世代間・年度間の均衡化を念頭に、適正かつ効率的な行政サービスの提供と、将来を見据えた抜本的な見直しが必要である。公債費については、本年度も全国・宮崎県及び類似団体を下回る結果となった。行政サービスの世代間公平の観点から、今後も地方債発行を抑制し、将来負担の軽減に努めていく。積立金は、類似団体や全国に比べると上回っているが、行政サービスを過剰に抑制することとならないよう、自主財源の状況を注視しつつ、将来を見据えた一定の水準の基金残高を確保し、基金の計画的な積立を行っていく。 |
基金全体(増減理由)基金全体では昨年度に比べ221百万円の増となった。主な基金増は、財政調整基金が101百万円、減債基金30百万円、目的基金である公共施設等整備基金が73百万円それぞれ増となっている。これは、本年度も扶助費をはじめ経費増となった社会保障関連経費が今後も増え続ける見込みであること、本年度から30年度にかけて実施する町営住宅整備事業にかかる町債が、31年度からの償還開始となることで公債費増となること、30年度に中央テニスコート整備事業、32年度からの衛生センター(し尿処理施設)の整備事業や中心市街地における交流拠点施設整備など、大規模な普通建設事業が計画されているため、財源不足を見込んで積み増しを行ったことによるものである。(今後の方針)平成30年度からの各種事業への取り崩しにより、各基金ともに残高が減少していく見込みである。現在の社会保障関連経費及び公共施設の老朽化への対応を考慮すると、5年後には財政調整基金、公共施設等整備基金の残高が底をつく恐れもあり、今後、本町独自施策についても、長期的視点に立った事業効果の適宜評価を行うとともに、各種公共施設等について、公共施設等総合管理計画に基づく実行計画の早期策定など、将来コスト削減に向けた取り組みを行い、基金の有効活用と適正管理に努めていく。 | 財政調整基金(増減理由)前年度に比べ101百万円の増となっている。これは、昨今の台風等災害被害が甚大であることから緊急時に対応するために積み増してきているほか、障害者自立支援給付費や認定子ども園の増による保育給付事業など社会保障関連経費増が今後も予想されることに加え、平成32~34年度にかけて、衛生センター(し尿処理施設)の改築や、交流拠点施設整備など大規模な普通建設事業が計画されていることから、一般財源が不足することが予想されるため、社会保障関連経費への充当見込みとして、ここ数年取り崩しを最小限に抑えて積み増しを行っているためである。(今後の方針)今後増加見込みである社会保障関連経費に充当するための取り崩しが進み、基金残高が減少していく見込みとなっているため、長期的視点から適正な運用を行っていく。 | 減債基金(増減理由)将来の公債費負担に対する備えとして、23年度から積み増しを行ってきた。昨年度は61百万円の取り崩しを行ったが、本年度は、30百万を積み増し、取り崩しを行わなかったため、昨年度に比べ30百万円の増となった。(今後の方針)今後も国の補正予算等に関連して行われた大規模建設事業の元金償還の開始、公共施設の大規模改修等が控え、地方債発行額の増が見込まれるため、公債費の増加が予想されている。基金積立を計画的に行い、地方債発行額の抑制を図り、将来負担の抑制に努める。 | その他特定目的基金(基金の使途)公共施設等整備基金・・・公用または公共の用に資する施設の整備及び充実を図る。衛生センター施設整備基金・・・老朽化した衛生センター施設の整備を図る。すこやか福祉基金・・・社会福祉法人、個人等の民間事業者が実施する高齢者保健福祉事業を支援する経費に充てる。ふるさと振興基金・・・ふるさと市町村圏の振興整備(都城市との連携事業(ソフト事業))への経費に充てる。ふるさと未来基金・・・町を応援するために寄付された寄附金(ふるさと納税)を寄付者の指定した事業等の財源に充てる。(増減理由)公共施設等整備基金は昨年度に比べ73百万円増となった。これは、高度経済成長期に整備された施設の老朽化による維持管理または改修が今後顕在化する見込みであるため、毎年少しずつ積み増しを行っているためである。衛生センター施設整備基金、ふるさと振興基金は増減なし。すこやか福祉基金は、本年度、高齢者等サロン事業に0.5百万円取り崩したのみで、積み増しは行わなかったため1百万円の減となっている。ふるさと未来基金については、寄付者の指定した事業の実績により、次年度への繰越として18百万円の増となった。(今後の方針)公共施設等整備基金については、施設の老朽化による町営住宅住戸改善事業や各小中学校改修などが近い将来集中して発生する恐れがあるため、平成28年度に整備した公共施設総合管理計画に基づき、長期的視点から施設の集約化や長寿命化を図り、予算の平準化を予測しながら基金の活用を行っていく。衛生センター基金については、平成32年度から34年度で改築計画があるため、事業完了後は廃止する予定である。すこやか福祉基金については、高齢者保険福祉事業への充当を今後も行っていくが、現状の充当事業を鑑みると基金の積み増しは当分の間行わない予定である。ふるさと振興基金は、都城市との連携ソフト事業の財源に充てることとなっているが、平成17年度の基金創設以来、23年度に13百万円を取り崩したほかは、一度も取り崩しを行っていないため、今後、本基金の活用方法を検討していく。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄有形固定資産減価償却率は、前年度より1.3%上昇している。高度経済成長期に整備された資産が多く、更新時期を迎えつつあることから類似団体より高い水準にある。このことから、類似団体と比べ公共施設老朽化に伴う諸問題が既に顕在化している可能性が高いため、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。 | 債務償還可能年数の分析欄債務償還可能年数は、全国平均よりも2.7年短い状態にあり、比較的債務償還能力は高いといえる。しかしながら、今後発生する大型の普通建設事業や、老朽化が進んだ公共施設・インフラ等の更新により町債が増額すれば、数値が悪化する可能性がある。健全な財政運営に努めるとともに、公共施設等総合管理計画で定めたとおり計画的に施設の更新・統廃合を行うことで、数値の悪化を防ぐ必要性がある。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析有形固定資産減価償却率は、類似団体と比べて非常に高い状況にあるため、老朽化対策により、将来負担が今後増える可能性が高い。今後は、財政健全化と公共施設マネジメントを両輪で取り組む必要があり、将来負担比率と有形固定資産減価償却率の数値改善に努める。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析実質公債費比率については、26年度・27年度において債務負担行為に基づく支出額が増えたことが要因となり類似団体を上回る結果となったが、28年度以降はその支出額が減少し、類似団体よりも低い結果となった。将来負担比率については、類似団体と比較して低い水準となっており、25年度以降マイナス計上となっている。元利償還金については、今後も増額していくことが見込まれている。そのため、普通建設事業等は、補助金や計画的な基金造成など財源の確保に努めるとともに、費用対効果や必要性、内容等について十分な検討を行ったうえで実施するなど、地方債の発行を極力抑えていく取り組みが必要である。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄公営住宅については平成17年度以降年次的に建替えを行い、有形固定資産減価償却率が類似団体平均よりも低くなっているが、その他の道路、橋りょう・トンネル等インフラや認定こども園・幼稚園・保育所や学校施設、児童館については平均よりも高い。特に、認定こども園・幼稚園・保育所、児童館は昭和40年代に建てたられた施設が多く、老朽化が進み、有形固定資産減価償却率がかなり高くなっている。施設の機能と安全性を維持していくために、年次的に更新していく必要がある。また、インフラをはじめ、公営住宅、公共施設の一人当たりの面積が平均値と比較してかなり高くなっていることから、維持管理費用の増も見込まれるため、公共施設等総合管理計画で立てた目標に向けて施設の統廃合、削減を進めていく必要がある。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄平成13年に建てられた市民会館、図書館は、類似団体と比較しても近年の建設であるため、有形固定資産減価償却率が平均よりも低くなっており、一人あたりの面積も平均より低くなっているため、公共施設総合管理計画に基づき、今後も維持管理費用を抑えていく必要がある。消防施設や庁舎は昭和40年代に建てられており、有形固定資産減価償却率が高くなっているのは、耐用年数を経過しつつあるためである。現在、個別計画を策定中であり、同計画に基づいて、施設の更新、複合化などを進めていく必要がある。また、体育館・プールや福祉施設等公共施設の一人当たりの面積が平均値と比較してかなり高くなっていることから、公共施設総合管理計画で立てた目標に向けて施設の統廃合、削減を進めていく必要がある。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況一般会計等においては、資産総額が前年度末から△649百万円の減少(△1.7%)となった。ただし、資産総額のうち償却資産の割合が67.4%となっており、これらの資産は将来の(維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の適正管理に努める。また、負債総額が前年度から147百万円増加(1.7%)しているが、負債の増加のうち最も金額が大きいものは、地方債の増加(133百万円)である。特別会計を加えた全体では、資産総額は前年度末から△587百万円減少(△1.2%)し、負債総額は前年度末から37百万円増加(0.3%)した。資産総額は、特別会計に属する資産を計上していることにより、一般会計等に比べて9,610百万円多くなるが、負債総額も4,475百万円多くなっている。一部事務組合等を加えた連結では、資産総額は前年度末から△568百万円減少(△1.2%)し、負債総額は前年度末から38百万円増加(0.3%)した。資産総額は、一部事務組合等の資産を負担割合に応じて計上していること等により、一般会計等に比べて10,056百万円多くなるが、負債総額も一部事務組合で起債した地方債等が要因となり、4,476百万円多くなっている。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況一般会計等においては、経常費用は10,486百万円となった。今後も大きな金額の計上が予定されるのは減価償却費(1,435百万円、前年度比△5百万円)であり、純行政コストの14.0%を占めている。即ち1,435百万円のペースで試算の老朽化が進んでいるともいえることから、施設の集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。全体では、一般会計等に比べて、特別会計にかかる使用料及び手数料等を計上しているため、経常収益が528百万円多くなっている一方、負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が4,494百万円多くなり、純行政コストは4,956百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、一部事務組合等の事業収益を計上し、経常収益が525万円多くなっている一方、物件費が260百万円多くなっているなど、経常費用が7,901百万円多くなり、純行政コストは7,374百万円多くなっている。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況一般会計等においては、税収等の財源(8,894百万円)が純行政コスト(10,245百万円)を下回っており、本年度差額は△1,351百万円となり、純資産残高は△796百万円の減少となった。地方税の徴収業務の強化やふるさと納税制度の活用等により税収等の増加に努める。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が3,255百万円多くなっているが、本年度差額は△1,180百万円となり、純資産残高は△624百万円の減少となった。連結では、一部事務組合等の歳入が案分の上で含まれることから、一般会計等と比べて税収等が4,329百万円多くなっており、本年度差額は△1,184百万円となり、純資産残高は△606百万円の減少となった。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況一般会計等においては、業務活動収支は△326百万円であり、投資活動収支は、国県等補助金のほか、基金取崩を行ったことから129百万円となった。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を下回ったことから125百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から△71百万円減少し、283百万円となった。しかし、地方債の償還は進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること等特別会計の収入が含まれる一方、特別会計としての支出も含まれることから、業務活動収支は一般会計等より325百万円多い、△1百万円となっている。投資活動収支では、特別会計における公共施設等整備を実施したため、△122百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を下回ったことから、60百万円となり、本年度末資金残高は前年度から△63百万円減少し、973百万円となった。連結では、一部事務組合の収入の一部が業務収入に含まれる一方、人件費や物件費等も案分して含まれることから、業務活動収支は一般会計等より310百万円多い△16百万円となった。投資活動収支では、組合としての基金を積立てているため△141百万円となっている。財務活動収支は、地方債償還額が地方債発行収入を下回ったことから60百万円となり、本年度末資金残高は前年度比△97百万円減少し1,227百万円となった。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況住民一人当たり資産額、歳入額対資産比率は、類似団体平均を下回っている。前年度末に比べて2.5万円減少しているが、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、公共施設等総合管理計画に基づき、今後も公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。有形固定資産減価償却率については、高度経済成長期に整備された資産が多く、徐々に更新時期を迎えつつあることから、類似団体より高い水準にある。また、前年度より1.3%上昇している。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率純資産比率は、類似団体平均よりも高いが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことことから純資産が減少し、昨年度から0.8%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、行政コストの削減に努める。将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っているが、今後、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に引き続き努める。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っている。純行政コストのうち14%を占める減価償却費が、類似団体と比べて高くなる要因の一つと考えられる。また、純行政コストのうち13%を占める社会保障給付も、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが高くなる要因の一つと考えられる。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況住民一人当たり負債額は類似団体平均を下回っているが、地方債の償還等と新たな起債の関係から、前年度から0.6万円増加している。来年度以降も計画的な起債及び償還によって、地方債残高の縮小に努める。基礎的財政収支は、投資活動収支の黒字が基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた業務活動収支の赤字分を上回ったため、90百万円となっている。類似団体平均を上回っているが、業務活動収支が赤字となっているのは、物件費が大きくなっているのが要因と考えられる。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況受益者負担比率は類似団体よりも低くなっている。経常費用の中でも減価償却費の占める割合は大きく1,435百万円となっているが5百万円減少していることから、今後も引き続き公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に努める。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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