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地方財政ダッシュボード

長崎県東彼杵町の財政状況(2020年度)

🏠東彼杵町

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 末端給水事業 公共下水道 農業集落排水 漁業集落排水


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

人口減少や全国平均を上回る高齢化率(令和2年末38.7%)に加え、町内に中心となる産業がないこと等により、財政基盤が弱く、類似団体平均を下回っている。組織の見直しや歳出削減を図るとともに、地方税の徴収強化に取り組み、財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

類似団体と比較すると人件費は低く、扶助費・公債費が大きいことが特徴となっている。人件費は類似団体では職員数が少ないことが影響し、扶助費では、保育環境の充実を図る為、私立保育園及び私立認定こども園の施設整備事業を行ったことや、グループホーム建設に伴う補助事業の実施や保育所の認定こども園化などにより経費が嵩んでいることが影響している。公債費については、過去の道路事業の償還額が多額であるため大きくなっているが、年々減少しており今後も新発債の抑制により公債費の圧縮に努めていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額は年々増加傾向で、主な要因としては人口減少による影響が大きいが、令和2年度は人件費で会計年度任用職員制度導入の影響により増となったほか、ふるさと納税の伸びによる経費増大などにより物件費が増となったことが大きく影響した。今後も定員計画に基づき適正な職員数を維持し、物件費の経常的なものについての削減努力を行うこととする。

ラスパイレス指数の分析欄

平成28人事異動で多数の昇格・昇給があったことが影響し一時的な指数の上昇が見られたが、職員の採用・退職、階層の移動等により構造が変動したこともあり、平成29から低下に転じている。今後も引き続き、各種手当の点検や見直し等を行い、適正化に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口千人当たりの職員数は類似団体内ではいまだ低い順位を保っている。平成20年度末の団塊の世代の大量退職や財政健全化計画、集中改革プランにより、退職者不補充と現業からの任用替を同時に行ってきたことによるものである。職員数の大幅な減員は、行政サービスの水準低下を来すおそれがあり町財政状況と増大する行政需要の整合性を図りつつ、適正な定員管理に努める。今後は平成23策定の定員管理計画に基づき、現業職の退職者不補充、一般行政職の適正配置による簡素で効率的な体制と職員数を維持していく。

実質公債費比率の分析欄

広域農道整備事業負担に関する元利償還金が平成29年度には93,884千円償還していたが令和2年度は19,725千円と74,159千円減少している。標準税収額16,823千円、普通交付税102,293千円増加しているため、全体として分子の減、分母の増となり昨年度より-1.6となった。

将来負担比率の分析欄

東彼杵町と大村市を結ぶ広域農道建設事業の償還が終了に近づき、地方債現在高が昨年度比較で-301,295千円となったことや、公営企業等への繰入見込額も公共下水道事業の減少などにより-161,776千円となったことに加え、標準財政規模が地方交付税の増額等により、120,638千円増となったことで、将来負担率が大幅に減少することとなった。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

職員数が類似団体と比較して少ないために、経常収支比率の人件費分が低くなっている。今後も定員管理計画に基づき人件費抑制に努めていく。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率が類似団体と比較して低くなっているのは、本町に維持管理する施設が少ないことによる各種物件費が少ないためである。今後も経常的な物件費への一般財源投入を控え、歳出削減努力を引き続き行っていく。

扶助費の分析欄

扶助費は類似団体平均と比べ高い水準となっている。平成26に認可保育所が1増となったことや平成27以降町内保育所が順次認定こども園(令和元年現在3施設)へ移行したことによる児童福祉費の増が大きく影響している。町単独事業の見直しなどにより、経費の縮減に努めていく。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っている。その中で比率が大きいものが繰出金であり、水道事業の老朽管更新事業や公共下水道事業の進捗により金額が増減している。公営企業に関しては料金の見直しなどを進め、普通会計への依存度を下げていくよう努める。

補助費等の分析欄

例年類似団体の平均を上回ることはなく、今年も平均より低い結果となったが、全国平均や県平均よりは高い状態である。今後は、補助金を交付するのが適当な事業を行っているか、経営状態は適正かなど、補助金の妥当性の見直しに努める。

公債費の分析欄

公債費は、類似団体平均よりわずかに高い数値となっている。しかしながら、集中改革プランなどによる新発債の抑制と縁故債を中心とした繰上償還の実施による計画的な公債費縮減を図ったことで、比率は年々減少している。今後、繰上償還の予定はないため大幅な公債費縮減は見込めないが、新発債の抑制により公債費縮減に努めていく。

公債費以外の分析欄

経常収支比率でウエイトの大きい公債費を除くと、扶助費以外は平均的な水準のため、公債費以外では類似団体平均より2.1ポイント低い数値となり、依然として類似団体平均を下回っている。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

民生費は過去5年間類似団体平均を上回っている。これは、保育環境の充実を図る為、私立保育園及び私立認定こども園の施設整備事業を行ったことや、グループホーム建設に伴う補助事業の実施や保育所の認定こども園化などにより経費が嵩んでいることの他、障害サービス給付に係る需要が増加していることなどが原因である。また、公債費は住民一人当たり68,020円となり類似団体平均を下回った。新発債を抑制し、繰上償還を実施したことで金額は減少傾向となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

扶助費は住民一人当たり106,926円となっており、平均を大きく上回っている。決算額全体でみると、民生費のうち児童福祉行政に要する経費である児童福祉費が平成26年度から増加していることや障害福祉に要する経費である障害福祉費が年々増加していること等が要因となっている。これは子育て支援施策として認可保育園化や認定こども園化の推進、保育士の処遇改善及び障害者支援施策としての障害福祉サービス給付事業の受益者増によるものであるが、近年増加率が緩やかとなってきている。扶助費については、国の施策によるものが主であるため国の動向を注視していく必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

財政調整基金残高についてはH16以降は引き続き取り崩すことなく、収支を保つことができており、R2末で466百万円の残高となっている。財政調整基金の標準財政規模に対する割合については、一般的に10~15%程度が望ましいとされているが、本町では概ね15%程度を保っており、今後も大幅な増資は考えていない。実質収支比率については、望ましいとされる範囲(3~5%)内の4.70%となった。今後も歳出の合理化等行財政改革を推進し健全な行財政運営に努めていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

全ての年度、実質収支に赤字はみられないが、これはほとんどの会計で一般会計からの繰入金に歳入の多くを頼っているためで、特に下水道3事業は一般会計の依存度が大きくなっている。今後も各会計で赤字がでることはないと思われるが、公営企業化した下水道事業については今後料金見直しを検討するなど、より一層の財政健全化に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

元利償還金はH21をピークに年々減少しているが、進捗中の公共下水道事業特別会計の準元利償還金は年々増加している。また、簡易水道の法摘化に向けた統合水道事業に係る準元利償還金の増や福祉組合のごみ処理施設更新に係る起債の償還開始など今後は準元利償還金は増となるが、順次一般会計事業の償還が終了するため、全体としては大きく増減する見込みはない。しかしながら、同時に算入公債費も順次終了していくため実質公債費比率は徐々に高くなる見込みであり、繰上償還の実施や新発債の抑制に努めていく。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

将来負担額の46.1%を占めている一般会計の地方債残高は、新発債の抑制と繰上償還の実施により着実に減少しており、引き続き減少していくことが見込まれる。将来負担額の33.6%を占めている公営企業債等繰入見込額はR2年度は減少しているが、公共下水道事業は現在事業進捗中の事業ということと、自主財源に乏しいこともあり、マイナス要因となる見込み。充当可能財源については、老朽施設の更新事業など公共施設の適正管理事業への活用が増えてきており、R2年度は減少へ転じている。計画的な事業実施により全体として大きく将来負担比率が増とならないよう配慮していく必要がある。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)ふるさと納税の増によりふるさと創生基金に23百万円積み立てたことや決算状況により庁舎整備基金に24百万円の積立ができたが、老朽化している小中学校の改修事業や小学校移転事業などの大型事業の財源として教育文化施設整備基金を活用したことにより教育文化施設整備基金が67百万円減となったことが影響し、基金全体で50百万円減となった。(今後の方針)長期的には、学校施設や公共施設の老朽化に伴う改修事業等の財源として充当していくことで減少傾向になる。

財政調整基金

(増減理由)利子加蓄及び運用益による増(今後の方針)災害への備え等のため、4~5億円程度を維持していく。

減債基金

(増減理由)利子加蓄による増(今後の方針)新発債の抑制により、一般会計における地方債残高は減少傾向となっている為、当面の間は積立てを行う予定はない。今後、公共下水道事業進捗に伴う償還額の増や福祉組合のごみ処理場改築工事に伴う借入に係る償還額の増等により実質公債費比率が増となる見込みがあるため、一般会計地方債の繰上げ償還等のために基金の活用を検討する。

その他特定目的基金

(基金の使途)ふるさと創生事業基金:自然保護、スポーツ・保健活動、学習・文化活動、景観保全、歴史・伝統文化の保存、地域産業の育成等まちづくり推進庁舎整備基金:庁舎の改修、新庁舎建設教育文化施設整備基金:教育・文化・スポーツ・レクリエーション等の施設の整備、振興(増減理由)ふるさと創生事業基金:持家奨励補助金や空き家活用促進奨励金、出産祝育児報償金等まちづくり事業の財源として118百万円を充当したが、ふるさと納税の増加等により141百万円を積み立てたため、増となった。庁舎整備基金:庁舎整備が検討されているため、30百万円を積み立てため、増となった。教育文化施設整備基金:24百万円を積み立てたが、小中学校の改修事業等の財源として92百万円を充当したため、減となった。(今後の方針)ふるさと創生事業基金:まちづくり事業推進のため積み立てを行っていく。教育文化施設整備基金:老朽化している学校施設や給食センターの改修事業等に備え積み立てを行っていく。庁舎整備基金:庁舎整備が検討されているため、可能な限り積立をしていく。下水道事業基金:下水道事業、浄化槽設置及び維持管理補助事業を継続実施していくため、積み立てを行っていく。※厳しい財政状況であるため、積み立て額は決算見込みによりその都度判断していく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

本町では、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を今後40年間で約25%程度削減するという目標を掲げ、複合化・集約化・廃止等を検討しているが令和01年度時点での有形固定資産減価償却率の低下に影響を与えるものがないため、老朽化が進み上昇傾向となっている。数値が高いものとしては、庁舎や学校施設、公営住宅が上げられ、今後施設の更新等を検討していく。

債務償還比率の分析欄

一般会計においては、新発債を抑制しており将来負担額が減少しているものの、公共下水道事業による借入や東彼地区保健福祉組合におけるごみ処理場建設事業に係る借入額の増の影響により、公営企業等に係る将来負担額が増加しており類似団体と比べると債務償還比率は高くなっている。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

H28は、地方債の新規発行を抑制してきた結果、将来負担率が低下しているが、H29~H30では福祉組合のごみ処理場建設に係る借入額の増により将来負担率が上昇している。有形固定資産原価償却率では、ごみ処理場建設の影響額は少額であり、その他施設の老朽化が進んだ結果1.5ポイントの増となった。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率については、H28~H30にかけて町総合会館建設事業に係る事業費補正の算入終了や公共下水道事業の借入増などにより増加傾向であったが、R02では元利償還金の減、普通交付税の増が影響し△1.6ポイントの10.4%となった。今後も引き続き公共下水道事業が継続することや福祉組合のごみ処理場建設にかかる負担金の増などが見込まれるが、一般会計においては新発債の抑制により償還額が減少していることもあり、大きな増減なく推移する見込であるが、類似団体と比較して高い水準となっている。これは、過去の借入にかかる償還額が類似団体より大きいことが要因と考えられる。一方、R02の将来負担比率については、普通交付税の増が影響し減少しているが、類似団体と比較すると高い水準である。要因としては、類似団体と比較し本町の基金残高が低いことが考えられるが、財政状況から基金の積み増しは厳しく、今後も積み増しは慎重に行っていく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産原価償却率が高くなっている施設は学校施設で、低くなっている施設は公民館である。学校施設については、小学校4校及び中学校2校と人口に対し施設数が過大となっていたため統廃合を進めてきた。その結果、小学校2校・中学校1校となったが、廃校となった校舎は民間への貸付等で利用している為、保有量は減少しておらず高い数値のままとなっている。公民館については、平成13年度に新しい施設を建設したため低くなっている。学校施設については、令和元年度に東彼杵町学校施設長寿命化計画を策定。中学校の改修工事等、今後老朽化対策を実施していく。※【港湾・漁港】一人当たり有形固定資産(償却資産)額における平成29の数値は、本来千円単位で報告すべき数値を誤って円単位で報告したことによるものであり、正しい数値は「100,562」となる。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と有形固定資産原価償却率が高くなっている施設は、体育館・プール、消防施設、庁舎となっている。体育館・プールにおいては施設類型別ストック情報分析表①にて記載しているとおり小中学校の統廃合を行ったが、旧施設は除却せず別目的で利用しているため数値の減少につながっていない。また、消防施設においては、老朽化している施設から順次更新を進めているが類似団体よりはまだ高い水準である。庁舎は昭和36年に建設されており未耐震部分もあることから、耐震化を進めつつ、建替や移転について検討を進めている。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から26百万円の増加(0.1%)、負債総額は343百万円の減少(△6.6%)となった。負債の内、金額の変動が最も大きいものは地方債(固定負債)であり、普通建設事業等大型事業の減少等により、地方債の発行額より償還額が上回っていることから、△340百万円減少した。水道事業会計、公共下水道会計を加えた全体では、資産総額は前年度末から520百万円の増加(1.6%)、負債総額は1,950百万円増加(19.7%)した。東彼地区保健福祉組合、長崎県後期高齢広域連合等を加えた連結では、資産総額は前年度末から534百万円の増加(1.6%)、負債総額は東彼地区保健福祉組合の地方債の増により1,949百万円増加(17.3%)した。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経営経費は834百万円の増加(19.9%)となった。主な増加理由は補助金等の移転費用で969百万円(54.7%)の増加であり、業務費用等で減少があったものの全体でコスト増となった。施設の集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の削減に努める。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が120百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が1,062百万円多くなり、純行政コストは、1,005百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べ、東彼地区保健福祉組合等の事業収益を計上し、経常収益が123百万円多くなっている一方、長崎県後期高齢者広域連合等の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が1,136百万円多くなっているなど、経常費用が1,178百万円多くなり、純行政コストは1,055百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては臨時創生交付金により国県等の補助金(1,219百万円)が増となり、純資産残高は369百万円増の18,894百万円となった。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等の財源が371百万円多くなっているが、下水道会計の公営企業化に伴い無償所管換等で4,130百円の減があったため、純資産残高は一般会計等に比べ1,430百万円の減となった。連結では、長崎県後期高齢者広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が3,265百万円多くなっているが、下水道会計の公営企業化に伴い無償所管換等で4,130百円の減があったため純資産残高は一般会計等に比べ2,379百万円の減となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は753百万円であったが、投資活動収支については、臨時創生交付金により国県等補助金収入が増加し△218百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△305百万円となっており、地方債の償還が進み、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より289百万円多い1,042百万円となっている。投資活動収支では、公共下水道事業の管路延伸事業を実施したため、△487百万円となっている。連結では、東彼地区保健福祉組合におけるごみ処理手数料及びし尿処理手数料等の収入が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より324百万円多い1,077百万円となっている。投資活動収支では、令和2年度から公共下水道事業会計への貸付金が発生したことにより貸付金元金回収収入が増加し多少の改善が見られ、△477百万円となっている。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は類似団体平均より41.8万円低く306.7万円となり、歳入額対資産比率では、類似団体平均より0.07年多い3.61年となった。有形固定資産原価償却率では、類似団体平均6.8%減の58.5%となった。類似団体平均よりは低くなっているが、公共施設等の適正管理に努めていく。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均より3.8ポイント増の79.7%となった。また将来世代負担率では類似団体平均より6.2%低い9.8%となった。今後も新規に発行する地方債の抑制を行うともに、高利率の地方債の借換えを行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担軽減に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、類似団体平均より8.9万円低く69.8万円となった。今後も継続して行政コストに抑制に取り組んでいく。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は類似団体平均を下回っている。これは、地方債の発行額より地方債の償還額が上回っていることで、地方債残高が減少していることが影響している。また、基礎財政収支では、投資活動収支の赤字を業務活動収支の黒字で補填し、全体で507百万円の黒字となっており、持続可能な財政運営ができているといえる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。公共施設等の使用料の見直しなどを実施し、受益者負担の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,