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地方財政ダッシュボード

埼玉県小川町の財政状況(2019年度)

🏠小川町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は0.68であり、前年度比0.1ポイントの下落となった。類似団体平均と比較し、0.1ポイント上回っている状況である。個人住民税が減少したこと等に伴い、基準財政収入額は前年度比37,823千円の減になるとともに、高齢者福祉費や公債費(主に臨時財政対策債償還費)等が増加したことで基準財政需要額は前年度比43,712千円の増となったことで前年度比で0.1ポイントの下落となった(当該数値は3か年平均の数値)。自主財源である町税の減少傾向は変わらないことから、引き続き事務事業の見直しを図るとともに、町税等の収納強化、未利用財産の活用及び売却、企業誘致の推進等により歳入の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は92.4%であり、前年度比0.6ポイント上昇(悪化)した。類似団体平均と比較し、0.9ポイント上回っている状況である。経常収支における収入は臨時財政対策債の発行額が減少したことで52,759千円の減となった。一方支出では、高齢者インフルエンザ予防接種医師委託料や各種健診委託料などの物件費が増加したものの、埼玉中部資源循環組合負担金や小川地区衛生組合負担金などの補助金が減少したことで10,233千円の減となった。歳出の減少と比較して、歳入がより大きく減少したことから前年度比で0.6%上昇した。経常経費が高い主な要因としては人件費が高い水準で推移していることがあげられる。引き続き適切な定員管理を行い、経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たり人件費・物件費等決算額は105,679円となり、前年度比7,261円の増加となった。類似団体平均と比較し、12,231円下回っている状況である。人件費については昇給昇格に伴い増加したこと、物件費については高齢者インフルエンザ予防接種医師委託料や各種健診委託料などが増となったことが当該数値の主な増加要因である。また、人口が前年比で-477人、1.6%減少していることで人口1人あたりの金額を示している当該数値をさらに押し上げている状況となっている。施設管理等に係る委託内容の見直しや事務の効率化を推進し、行政コストの低減を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は、101.2となり、前年度比0.1ポイントの上昇となった。また、類似団体平均との比較では、3.8ポイント上回っている状況であり、全国の町村平均と比較しても、4.8ポイント上回る結果となっている。主として職員構成(経験年数階層)の変動や職員の新陳代謝に起因する指数の増減がみられ、近年は減少傾向にあったが、今年度については上昇となった。類似団体及び全国の町村平均との差が認められるため、これからも国や県の給与制度の在り方、改正の動向等にも注視しながら、より適切な給与制度の運用に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口1,000人当たりの職員数は、前年度から0.02人減少しているが、類似団体平均を0.85人上回る7.39人となっている。近年、人口が減少傾向にあるが、職員数についても減少しているため、数値としては人口1,000人当たりの職員数も減少となっている。行政課題や行政ニーズが増大する中ではあるが、今後も民間委託の推進や事務事業の見直しなどにより、さらに簡素で効率的な組織体制の整備を図り、適正な定員管理を進めていく。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は6.5%となり、前年度比0.2%の増加(悪化)となった。類似団体平均と比較し、0.1ポイント下回っている状況である。単年度の元利償還金が減少している一方で、町の一般財源の大きさを示している標準財政規模が減少したこと等により数値が上昇した。また当該比率が比較的低かった平成28年度の数値が算定対象から除外されたため、数値が増加することとなった。単年度の財政運営に公債費が過度に影響を及ぼさないよう負担の平準化を図っていく。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は41.3%となり、前年度比2.7ポイントの減少(改善)となった。類似団体平均と比較し、21.0ポイント上回っているが年々乖離が減少している状況である。数値が減少した主な要因としては、建設地方債の新規発行抑制に伴う地方債現在高減少によるものである。今後、公共施設の老朽化が顕在化し、対策費用の財源として地方債を活用していくことになるが、後年度に過度な負担を残すことの無いよう事業を行う際には国、県の補助金を積極的に活用するとともに、交付税上有利な地方債を適切に活用していく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

昇給昇格や人事院勧告及び埼玉県人事委員会の勧告による給与改定等により、前年度を0.5ポイント上回った。当町は、保育園3園(令和3年度から1園廃止予定)と学校給食センターを町直営で運営していることなどが人件費の数値を高める要因となっている。引き続き適切な定員管理を行い、人件費の抑制を行う。

物件費の分析欄

物件費は前年度から0.3ポイント増加し、類似団体平均を5.2ポイント下回った。この増加の主な要因は高齢者インフルエンザ予防接種医師委託料や各種健診委託料、公園、緑道管理委託料が増加したためである。今後も施設管理に係る委託の見直しや事務の効率化を推進し、行政コストの低減を図る。

扶助費の分析欄

扶助費は前年度より0.1ポイント増加し、類似団体平均と比べて2.0ポイント下回った。主な減少要因としてはこども医療費の減による。少子化の影響で子どもに係る経費は減少するも、介護や医療給付関係の経費の増加が見込まれるため、予防対策の事業を拡充していく必要がある。

その他の分析欄

その他は前年度から0.6ポイント増加し、類似団体平均を3.7ポイント上回った。これは主に後期高齢者医療保険特別会計への繰出金や下水道事業特別会計における繰出基準に基づく繰出金の増加が要因となっている。今後も、特別会計や企業会計の歳入確保や経費の節減により一般会計の負担額を減らしていくよう努める。

補助費等の分析欄

補助費等は前年度から0.9ポイント減少し、類似団体平均を1.6ポイント下回った。これは主に埼玉中部資源循環組合負担金や小川地区衛生組合負担金などの補助金が減少したことなどによる。継続的に補助金の効果を検証し、廃止を含めた見直しを行うことで経費抑制に努める。

公債費の分析欄

公債費は前年度と同数値の15.1ポイントとなり、類似団体平均を1.6ポイント上回った。単年度の財政運営に公債費が過度に影響を及ぼさないよう負担の平準化を図っていくとともに、地方債を起こす際には交付税上有利な地方債を適切に活用していく。

公債費以外の分析欄

公債費以外は前年度から0.6ポイント増加し、類似団体平均を0.7ポイント下回った。人件費が類似団体平均を上回っていることからも人件費の抑制を重点課題とし、引き続きすべての経常経費の削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

目的別項目でみた前年度差が最も大きい項目は民生費で、前年度と比べて住民一人当たり3,033円(2.8%)増となっている。これは、介護給付・施設訓練等給付費支給事業費や介護保険事業費の増などによるものである。土木費や教育費などは類似団体内順位では下位に位置しているが、今後、道路補修費用や学校施設の改修費用等が嵩むことで増加が見込まれる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

令和元年度歳出決算総額は、住民一人当たり29万5,445円(平成30年度:28万8,801円)となり、前年度と比べて住民一人当たり6,644円の増となった。このうち類似団体平均を大きく上回っている項目は人件費で、住民一人当たり63,352円となっている。令和元年度は平成30年度と比べて600円の増となり、類似団体平均と比較し高い水準にあることから、引き続き適切な定員管理に努めていく。近年増加の傾向が著しい繰出金についても、特別会計や企業会計の歳入確保や経費の節減により一般会計の負担額を減らしていくよう努める必要がある。一方で、普通建設事業費の更新整備が減少傾向であり、ハード面において新たな投資ができていないことを意味している。施設の老朽化対策等を行う際は事業経費の圧縮に努めるとともに、有利な財源の活用を図っていく。また、施設整備に備えて基金への積立を積極的に検討していく。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

当町は、決算剰余金を財政調整基金に「直積み」しているため、実質単年度収支が計算上プラス(黒字)を示しにくく、マイナス(赤字)幅が大きくなる傾向がある。財政調整基金への直積み額加算後の額が連続してマイナス(赤字)額とならないよう、適切な財政運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

各年度とも全ての会計において実質収支額がプラスとなっているが、水道事業会計を除くすべての特別会計で一般会計から繰出金が支出されている状況である。介護保険及び後期高齢者医療保険については高齢者人口の増加により繰出額の増が見込まれることから介護予防の推進や医療費の適正化を図り、一般会計へ過度な負担とならないように努める。また、令和2年度から下水道事業会計及び農業集落排水事業会計を統合し、新たに企業会計として下水道事業会計を開始することを踏まえ、税財源に過度に依存しない財政運営を図る。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

実質公債費比率の分子は、実質的に一般財源をもって償還すべき公債費等を示している。下水道事業債等の公営企業債の元利償還金に対する繰入金が増加する一方で、一般会計分の元利償還金が減少したため、実質公債費比率の分子は減少となった。今後も、地方債を起債する際は交付税算入率の高い地方債を活用しながら、引き続き町債の適切な管理に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

将来負担額は前年度と比べ273百万円の減となった。これは、令和元年度において元金償還が新規借入を上回ったことに伴い、地方債残高の減少したことによる。一方で、充当可能財源等は前年度と比べ96百万円の減となった。これは主に一般会計の財政調整基金が減少したことによるもので、令和元年の台風による災害復旧の財源に活用したためである。結果として、将来負担比率の分子は微減となった。今後も引き続き、充当可能財源の確保を図り、適切な財政運営に努めていく。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)令和元年におきた台風の災害復旧の財源に活用したため財政調整基金を94百万円取り崩した。その他の基金については地域福祉基金は取り崩しにより減少、寄附によるまちづくり基金は寄附金増により増加となった。基金全体としては93百万円の減となった。(今後の方針)災害対応等、緊急的な対応に備えるとともに、町税等の歳入減少による年度間の恒常的な財源不足に備えるため今後も財政調整基金を積み増していくことを予定している。なお、資金使途明確化の観点から、施設の老朽化対策に備えて特定目的基金への積み立てを積極的に検討していく。

財政調整基金

(増減理由)令和元年におきた台風の災害復旧の財源に活用したため財政調整基金に94百万円取り崩した。(今後の方針)災害対応等、緊急的な対応に備えるとともに、町税等の歳入減少による年度間の恒常的な財源不足に備えるため今後も財政調整基金を積み増していくことを予定している。

減債基金

(増減理由)(今後の方針)建設地方債の抑制を行っており、公債費の実質的な負担を抑えていることから現状積み増しの予定はない。今後、資金調達において満期一括償還の地方債を見込む際には基金積立を検討する。

その他特定目的基金

(基金の使途)・地域福祉基金:在宅福祉の推進など、地域における保健福祉活動の振興を図る。・寄附によるまちづくり基金:寄附者から指定のあった使途に応じ、個性豊かな活気あるまちづくりに資する事業に対し充当する。・森林環境基金:森林の有する公益的機能の維持増進の重要性に鑑み、森林の整備及びその促進に要する事業に充当する。(増減理由)・地域福祉基金:小川町社会福祉協議会が行う敬愛事業等の事業費に対し、4,000千円を取り崩し、補助金として支出した。・寄附によるまちづくり基金:公園遊具の整備や図書購入など、基金取り崩しを4,730千円行うも、寄附金増加により5,553千円積み立てしたことから823千円の増加となった。・森林環境基金:森林環境譲与税の創設により新規積立。(今後の方針)・地域福祉基金:毎年度4,000千円を支出する予定・寄附によるまちづくり基金:寄附金の増加を図り、充当事業の拡充をしていく。・森林環境基金:当該年度に行う事業経費を差し引いた金額を積み立て、後年度の事業実施時に活用。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は76.3%であり、昨年より1.5ポイント上昇していることから、資産の老朽化が進行している状況である。当町では、平成26年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を40%削減するという目標を掲げ、施設総量の適正化や長寿命化等の検討を行っている。今後は、個別施設計画に基づき、施設の状況に合わせた利活用の方法やサービスの向上、維持管理方法の見直し等の検討を積極的に行い、施設にかかる維持管理費用の縮減を図る。なお、平成27の57.2%の数値については算出誤りであり、71.5%が正しい数値である。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は702.2%であり、類似団体より96.6%上回っている状況である。この比率は実質的な債務に対し、債務償還に充当することができる年間の経常一般財源がどの程度あるかを示す指標であることから、当該指標値は縮減させることが望ましい。近年では地方債残高の減少に伴い、将来負担額が減少することで実質的な債務は減少傾向となっているが、令和元年度は経常一般財源である町税収入の減により前年度比で微増となった。今後、老朽化した施設の改修を図る中で適切に地方債を活用し、過度に債務が増加しないよう管理をしていくとともに、施設管理に係る実質的な支出を抑制することで償還財源を捻出する。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は類似団体平均を上回っているが、一般会計の地方債現在高の減少などにより低下傾向にある。有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っており、今後も活用していく施設について適切に老朽化対策を行う必要がある。指数が上昇している主な要因としては、昭和50年代に建設された学校施設などの老朽化の進行が挙げられる。公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、施設総量の適正化や長寿命化を図っていく。なお、H27の有形固定資産減価償却率57.2%の数値については算出誤りであり、71.5%が正しい数値である。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は類似団体と比較して低い水準にあり、将来負担比率については高い水準となっている。将来負担比率が高い要因としては、平成24年度から平成26年度に行った中学校の改築事業に際し、合計で6.6億円の地方債を発行したことが挙げられる。これらの地方債の償還が平成28年度から始まったことで、実質公債費比率も上昇している状況である。加えて、人口減少及び高齢化が進行することで町の収入の根幹をなす町税収入が減少しており、償還財源の規模も縮小傾向であることから施設の老朽化対策には適切に地方債を活用する一方で、過度に公債費が増加しないよう管理していく。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は保育所、学校施設、公民館である。主な要因として、人口増加を背景として昭和50年代に整備した各施設の老朽化が進行していることが挙げられる。学校施設については、各学校の校舎、体育館等の施設の老朽化が進んでいることから、今後も活用する施設に対して適切な対策を行う必要がある。公民館については、令和2年度に旧中央公民館の除却を行ったことから、今後跡地の活用について検討していく必要がある。(数値への反映は令和2年度の財政状況資料集になります)

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

一般廃棄物処理施設について、類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている。当該施設は一部事務組合の施設であり、昭和50年代に整備されたごみ焼却、不燃物処理場の老朽化が進行している状況である。また、庁舎についても類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっていることから、今後の老朽化対策に備えておく必要がある。なお、令和元年度に庁舎の有形固定資産減価償却率が下落しているが、これは過年度に実施した工事などの資産を追加し、数値の修正したことによるものである。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産が前年度から1,302百万円減少(▲3.8%)の33,109百万円となった。主な減少要因として、事業用資産が1,150百万円減少したことによる。これは建物の経年により増加する建物減価償却累計額が698百万円増加したことが主な要因である。負債については、366百万円減少(▲3.0%)の11,936百万円となった。主な減少要因としては、建設地方債の償還が進んだこと等により地方債が350百万円減少したことによる。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、純経常行政コストは前年度から66百万円増加(+0.8%)の8,324百万円となった。増加した主な要因として、業務費用が前年度比175百万円増加(+3.7%)したことなどによる。業務費用の方が移転費用よりも多く、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(2,859百万円、前年度比+29百万円)であり、純行政コストの34%を占めている状況となっている。施設量の最適化や施設の維持管理に係る実質的な負担軽減に向けて、町保有の施設で提供している公共サービス等について、在り方を検討し、公共施設等にかかる経費の縮減を図る。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、国県補助金や税収等の財源(7,854百万円)が純行政コスト(8,374百万円)を下回っていることから、本年度差額は▲521百万円となり、純資産残高は936百万円の減少となった。税収は人口減少に伴い、個人住民税などが減少傾向にあることから、行政コストの圧縮を図る必要がある。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は業務収入が前年度比で増加したことなどにより、前年度比32百万円増の494百万円となった。なお、台風19号被害に伴う災害復旧事業を行ったことで53百万円の臨時支出を計上している。投資活動収支については、平成30年度末にリリックおがわの改修工事が終了したことなどから公共施設等整備費支出が減少する一方で、基金取崩し収入が増加したことなどにより今年度は▲41百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回っていることから、▲371百万円となった。本年度末資金残高は前年度から83百万円増加し、314百万円となった。現時点では地方債の償還が進んでおり、残高は減少しているが、喫緊の課題である公共施設等の老朽化対策を行う上で地方債の活用は避けられないことから、適正な起債管理を行う必要がある。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

有形固定資産減価償却率については、昭和50年代に整備された資産が多く、整備から30~40年経過して更新時期を迎えていることなどから、類似団体より高い水準にある。また、これらの公共施設等の老朽化に伴い、前年度から1.5%上昇している。公共施設等総合管理計画や各施設の個別施設計画に基づき、老朽化した施設について、点検・診断に基づいた計画的な修繕を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均より下回っている状況である。純行政コストが税収等の財源を上回っており、純資産が減少していることから昨年度から0.3%悪化している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、施設量の最適化や施設の維持管理に係る実質的な負担軽減に向けて、町保有の施設で提供している公共サービス等について、在り方を検討し、公共施設等にかかる経費の縮減を図る。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均より下回っているが、昨年度から0.8万円増加している。純行政コストの総額が増加するとともに人口減少が進んでいることから、一人当たりのコストが増加している。高齢者人口の増加に伴う社会保障給付の増加や施設の老朽化対策費用の増加が見込まれるため、既存事業の見直しを行い、効率的な行政運営を推進する。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っているが、昨年度から0.6万円減少している。これは、地方債の償還額が発行額を上回っており、負債額の合計は減少しているものの、人口減少スピードが速いことから、一人当たりでは微減となっている。なお、地方債の大半を占める臨時財政対策債については、平成13年度から発行し続けており、令和元年度末残高は5,789百万円(地方債残高の63%)となっている。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は相当程度低い状況である。公共施設等の使用料・手数料の見直しを検討するとともに、施設の有効活用を図る取組を行うことにより、受益者負担の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,