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地方財政ダッシュボード

秋田県八峰町の財政状況(2013年度)

🏠八峰町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2013年度)

財政力指数の分析欄

人口減少や全国平均を上回る高齢化率(25年度末38.6%)に加え、町の主要産業である農業は水稲中心のため所得の向上を図ることが難しく、水産業においても魚価漁獲量の低迷が続いている。給与所得に関しても町内外の雇用環境に改善が見られないなどの要因により、町税収入が少ないため財政基盤が弱く、類似団体平均を0.08ポイント下回っている。少子高齢化などで町税収入は今後も減少していくと見込まれるため、引き続き企業支援や農林水産業の振興に努めるとともに、組織の見直し(13課から9課)や定員適正化計画による職員削減(28年度末34人削減し94人)などの行財政改革を推し進めるとともに、町税の適正課税と滞納分の徴収に努力して、財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は前年比0.4ポイント改善したものの類似団体を2.0ポイント上回っている。これは歳入において、臨時財政対策債の発行を185百万円に抑制したことが影響している。また、歳出において合併以前の起債依存型事業に係る起債の償還終了に伴う公債費の前年比50百万円減や、定員適正化計画による職員削減の効果に伴う人件費の前年比12百万円減などにより、着実に改善が図られてきている。今後は、新町になってから着手した起債依存型事業の起債の償還がピークを迎えてくることから、比率は上昇に転じていく見込となっているが、引き続き行財政改革の推進等により経常経費の縮減に努め、経常収支比率の上昇に歯止めをかけていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

住民基本台帳人口が平成22年1月1日現在8,698人から、平成26年1月1日現在8,112人の586人減と人口減に歯止めがかからない現状にあるが、人件費については、新町誕生から5減1増の職員採用を完全実施してきており、平成25年度は前年比4名減が主要因で55百万円減となり、物件費においても縮減に努めた結果11百万円減となったことが主要因で、人口1人当たりの人件費・物件費等の額は11,467円下降した。類似団体と比較して19,553円低いのは、ゴミ処理業務と消防業務を一部事務組合に委託していることが挙げられる。今後も物件費等の更なる縮減に努めるとともに、定住対策にも力を入れて人口減少に歯止めをかけるとともに、行政コストの縮減を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

合併時より、定員適正化計画に基づき5減1増の職員採用を着実に推進してきたことにより、平成21年度からは、ラスパイレス指数は類似団体平均を下回ってきており、平成25年度では91.6となり類似団体を4.1ポイント下回っている。平成24年度から実施された国家公務員の給与削減により、平成23年度の指数が101.2と国を上回ったため、平成25年7月から平均1.2%の減額を9ケ月実施したことで、平成24年度は100.3となったが、国家公務員の給与削減措置の終了により、平成25年度は91.6と適正な水準になった。類似団体平均を4.1ポイント下回っているが、今後も人件費削減のため定員適正化計画の推進に努めることにしている。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

定員適正化計画や集中改革プランといった行財政改革を実施してきており、合併時から22名減の106人となったが、人口も合併から8年間で1,165人減少しており、平成21年度と比較し-0.35人/人口千人に留まっている。類似団体と比較して2.23人/人口千人少なくなっているものの、今後も少子化高齢化の進行や社会減による人口減少が続く見込みであることから、引き続き、定員適正化計画に基づき、5減1増の職員採用を着実に推進して、定員の適正化に努めることにしている。

実質公債費比率の分析欄

平成21年度16.4%から年々低下してきた実質公債比率は、平成25年度10.2%となった。これは公営企業債の元利償還金に対する繰入金の減少と、算入公債費等が増加してきたためであり、臨時財政対策債、過疎対策事業債、合併特例事業債などが起債全体の75%以上を占めていることから、今後もこの割合が上昇していく見込みとなっており、普通交付税の合併算定替が終了する平成27年度までは実質公債費比率は減少していくと予想される。しかしながら、類似団体と比較して0.4ポイント高くなっており、平成28年度以降は標準財政規模の縮小もあり、同比率は上昇に転じ、類似団体との差は広がっていく見込みのため、今後は起債発行額の上限を定めて、平準化を図りながら、比率の上昇を抑制していく。

将来負担比率の分析欄

平成21年度の77.4%をピークに年々低下を続け、平成25年度では23.7%となった。これは、公営企業債等繰入見込額の減少、定員適正化計画に基づく職員数削減による退職手当負担見込額の減少、また第3セクターで経営改善が図られたことによる設立法人の負債額等負担見込額の減少によるところが大きい。今後は、起債依存型の大型事業の償還が始まり、地方債残高が増加していく見込みとなっているほか、普通交付税の合併算定替終了に伴い標準財政規模が縮小していくことから、将来負担比率は上昇に転じる見込みとなっている。このため、今後の起債発行額の抑制や基金造成を図り、同比率の上昇に歯止めをかけていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2013年度)

人件費の分析欄

合併以来、定員適正化計画に基づき職員採用を5減1増としてきた結果、平成25年度は、類似団体の平均より1.1ポイント低い21.7となった。今後も平成28年度までは職員採用を5減1増として34人減の94人とし、その後は2減1増とする計画ではあるものの、引き続き定員適正化計画の着実な推進に努め、人件費の削減を図っていく。

物件費の分析欄

合併時では、物件費の経常収支比率は類似団体の平均を下回っていたが、平成22年度以降は類似団体の平均を上回り、平成25年度では0.5ポイント上回る結果となった。これは職員減に対応するための臨時職員賃金の増加が主要因となっている。今後も定員適正化計画の推進により、職員数の削減が続いていくことから、臨時職員の採用は増えるものと見込まれるが、少子化に対応して保育所や小中学校などの公共施設の統廃合を推し進め、抑制に努める。

扶助費の分析欄

合併時から3.3~3.6の間を推移してきていたが、平成23年度からは4.2と類似団体と比較して高止まりしている。これは自立支援給付費や日中一時支援事業などの社会福祉関係扶助費が大きく伸びたことが主要因となっている。今後も医療給付事業の拡大や児童福祉関係などの社会福祉関係扶助費の伸びが想定されることから、扶助費は増加していくと見込まれている。また扶助費については国等の福祉政策による影響が大きく、今後の政策の展開によっては大幅な増となることも予想される。

その他の分析欄

公営企業会計における建設事業に伴い借り入れた起債の償還費に対する繰出金が高止まりしていることから、類似団体の平均を大きく上回っている。下水道事業は公共下水、農業集落排水、漁業集落排水、合併処理浄化槽の全ての公営企業で建設事業が終了したことから、今後は繰出金が微減していくが、簡易水道事業で配水管敷設替等の大型事業が始まっていることから、繰出金全体では、ほぼ横ばいで推移していく見込みとなっている。今後は繰出基準外支出について厳しく審査し、使用料の見直しなどにより繰出金の抑制に努めていく。

補助費等の分析欄

合併時から類似団体の平均を下回っていて、平成25年度では2.8ポイント下回っている。平成23年度に各種団体への町単独補助金の見直しを行っているが、今後も引き続き見直しを行うとことにしている。また、今後の同比率の動向は、産業振興策としての単独補助金や一部事務組合の負担金の増減に左右されることから、各種事務事業の動向を注視しながら可能なかぎりの縮減を求めていく。

公債費の分析欄

旧町村時代の起債償還額は、平成19年度がピークであったが、同年以降減少を続けて平成22年度では比率が17.6まで低下した。平成23年度以降は合併後の大型事業である統合小学校建設や新庁舎建設の元金償還が始まったことから再び上昇に転じたが、平成25年度では償還終了したものもあり、再び減少し18.8となった。今後は統合子ども園建設や防災対策事業の元金償還が始まることから、公債費支出が増加し比率が再び上昇していく見込みとなっているため、後年度の起債の平準化や起債の抑制を図っていく。

公債費以外の分析欄

経常収支比率の大きい順に人件費21.7%、繰出金13.1%、物件費12.5%、補助費9.4%となっている。人件費と補助費の比率は類似団体の平均を下回っているものの、繰出金が突出して大きく上回っており、下水道の加入率の向上と使用料の見直しが急務となっている。中期的にみれば人件費は減少傾向にあり、繰出金及び補助費は横ばい、物件費は微増で推移する見込みであるが、自主財源に乏しい当町にとっては、今後の臨時財政対策債を含む交付税の推移により同比率は大きく左右されるため、引き続き経常経費の縮減に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2013年度)

分析欄

平成25年度において、財政調整基金に205百万円積み増したことにより、基金残高は前年を上回った。実質収支は464百万円で前年比35百万円増となり、前年を0.82ポイント上回った。実質単年度収支が前年を上回ったのは、平成25年度において第3セクターへの貸付金が85百万円減少したことが主要因となっている。一般会計等が黒字を確保しているのは、普通交付税の合併算定替によるところが大きく、平成28年度からの合併算定替における段階的削減に伴う普通交付税の減額を見据えた行財政改革を一層推進していく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2013年度)

分析欄

一般会計については、財政調整基金の積立後においても黒字となっている。国民健康保険事業勘定特別会計については基金が底をついており、保険料も上げられる状況にないため、切迫した運営が続いている。介護保険事業特別会計については保険料を据え置いても基金があるため、比較的財政運営には余裕がある。農業集落排水事業特別会計については加入率が49.6%と低く基準外繰出しを実施していることで黒字となっている。簡易水道事業特別会計はほぼ全世帯が加入していて、料金収入で運営が可能なことから、一般会計からの繰出しも基準内のみとなっていて、基金も造成できている。公共下水道事業特別会計については加入率が63.7%と低く基準外繰出を実施していることで黒字となっている。町営診療所特別会計については平成24年度までは黒字を維持していたが、平成25年度は医師退職により派遣医師で対応したため、診療報酬で運営ができずに平成25年度で初めて繰出金を支出したことで黒字となっている。漁業集落排水事業特別会計については加入率60.9%と低く基準外繰出を行っていることで黒字となっている。今後、一般会計については交付税合併算定替が終了するまでは黒字で推移する見込みであるが、その後は厳しい財政運営が続くため、合併算定替終了後を見据えて、更なる行財政改革を推し進めていく必要がある。また、下水道事業特別会計については早期の加入率向上対策と料金の見直しの必要性に迫られているほか、国民健康保険事業勘定特別会計については受益者負担の原則から保険料率の見直しが急務となっている。

実質公債費比率(分子)の構造(2013年度)

分析欄

元利償還金は前年比48百万円減少したが、算入公債費等は1百万円増加している。これは算入率の高い臨時財政対策債、災害復旧事業債、過疎対策事業債、合併特例事業債の占める割合が全体の75%以上となったことによる。今後も合併関連事業等により、合併特例事業債の発行が見込まれ、元利償還金は伸びていくが、算入公債費等も増加していくことから、実質的な負担は微増となっていく。公営企業債全般としてみると、元利償還金は簡易水道事業で増加傾向にあるものの、下水道事業では同建設事業の終了に伴って減少傾向にあることから、公営企業債の元利償還に対する繰入金は、平成25年度以降も同程度で推移する見込みである。一部事務組合の起債償還額も年々減少し、債務負担行為に基づく支出額についても減少していく見込みで、今後は建設事業費の限度額を設定することで地方債の発行を抑制し、公債費負担の平準化を図りながら適正な財政運営に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2013年度)

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高については、平成21年度と比較して6百万円の減少に留まっている。これは、起債抑制に取り組んだものの交付税の代替措置である臨時財政対策債の発行が4億円余り増加していることや、合併後の新町建設計画に基づく合併特例債の現在高が3.6億円余り増加したことが主要因であり、これを除く地方債残高は減少している。公営企業債等繰入見込額は下水道建設事業終了により繰出金の減となる一方、簡易水道事業で施設改良事業に対する繰出金の増があるため中期的には、横ばいと見込んでいる。退職手当負担見込額については、職員数の減が続くことや支給率の引き下げがあったことから、今後も減少を続けていく見込みとなっている。充当可能基金については、今後3年間は財政調整基金へ積立を行う予定であり、毎年2億円を目標としている。基準財政需要額算入見込額は、地方債残高が減少していく見込みのなか、臨時財政対策債、災害復旧事業債、過疎対策事業債、合併特例事業債等の算入率の高い起債の割合が上昇していくため、今後は微減に留まる。平成27年度までは将来負担額は減少していくため、将来負担比率は微減していく見込みとなっている。しかしながら、普通交付税の合併算定替が縮減されていく平成28年度以降は、標準財政規模の縮小により同比率の上昇が見込まれることから、今後も毎年シミュレーションを行い、比率の動向を注視していく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,