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地方財政ダッシュボード

青森県西目屋村の財政状況(2018年度)

🏠西目屋村

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 農業集落排水


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

津軽ダム建設に伴う水没者の村外移転による人口の減少や高齢化の進展(令和2年2月末39.3%)に加え、主要産業がないこと等により、財政基盤が弱く、類似団体平均を0.05ポイント下回っている。事業の選択と集中に努めるともに民間委託等による行政の効率化に努め、財政の健全化を図る。税収については、今後大幅な増収は期待できないことから、財政力指数には影響しないものの、ふるさと納税の取り組みを強化し、自主財源の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

分子となる経常経費充当一般財源等は前年度比-48,515千円となるも、分母となる経常一般財源等+臨財債が前年度比-62,975千円となったことから、平成30年度の経常収支比率は前年度比0.9ポイント悪化し94.7%となる。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口が少ないことから、人口1人当たりの経費が高くなる傾向になる。今後も定員管理・給与の適正化及び経費の合理化に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

国との比較では7.6ポイント、類似団体との比較でも3.2ポイント下回っている。今後も給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口が少ない(県内最小)ことから、人口千人当たりの職員数が多くなる傾向にある。類似団体との比較では8.84人多い結果となっている。人口は少ないものの、仕事の種類は同じであることから、住民サービスの維持向上も考慮しながら、平成29年3月に策定した「西目屋村定員適正化計画(第4期)」に基づき計画期間10年間で7人削減を目標とする。

実質公債費比率の分析欄

分子となる地方債の元利償還金が償還終了(平成14年度臨時地方道整備事業債、平成17年度過疎対策事業債)により前年度を下回るも、分母となる標準財政規模(普通交付税、臨財債)がそれ以上に減少したため、前年度よりも0.1ポイント上昇する。類似団体との比較では、5.0ポイント上回っている。引き続き公債費の適正化に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担額を上回る基金等充当可能財源等があったことから、本年度も数値は皆無であった。今後とも将来負担の抑制に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

前年度よりも1.4ポイント増となり、類似団体との比較でも4.5ポイント上回っている。人件費の決算額及び人件費充当経常一般財源等ともに前年度を下回るも、分母となる経常一般財源等が減ったことにより悪化したものであるが、退職者の不補充等今後も人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

類似団体との比較では0.5ポイント上回っているものの、前年度よりも2.6ポイント改善した。水陸バス運行に係る使用料が運行委託料を上回って増加したことが大きな要因である。今後もコスト削減に努める。

扶助費の分析欄

看板政策の一つとして、子ども医療費や保育料の完全無料化等子育て支援対策の充実を図ってきたことから、常に類似団体を上回っている。前年度比では0.7ポイント増、類似団体との比較では2.5ポイント上回っている。少子化対策は喫緊の課題であることから、予算の選択と集中を進め、財源の確保に努める。

その他の分析欄

その他にカウントされる維持補修費及び繰出金を合わせた決算額及び当該経費充当経常一般財源等は年度を下回ったが、経常収支比率算出の際に分母となる一般財源等と臨財債の合計が前年度を下回ったため、前年度よりも0.5ポイント増加。類似団体との比較でも6.2ポイント上回っている。簡易水道事業及び農業集落排水事業特別会計に対する繰出金が繰出金全体の6割以上を占めている状況である。平成20年度を最後に上下水道ともに料金改定を行っていないことから、料金改定も視野に繰出金の抑制に努める。

補助費等の分析欄

類似団体との比較では1.5ポイント下回っている。今後も政策目標を達成した補助金を廃止するなど必要な見直しを行っていく。

公債費の分析欄

平成19年度に3億超の繰上償還を行った後、公債費負担適正化計画に基づき、計画的な起債発行を行ってきたことから、平成24年度以降は20%を切る水準となっている。今後も将来負担を見通し、計画的な地方債発行に努める。平成14年度臨時地方道整備事業債及び平成17年度過疎対策事業債の償還終了により前年度を0.3ポイント下回る。類似団体との比較では2.4ポイント下回っている。

公債費以外の分析欄

扶助費、維持補修費、補助費等においては充当した経常一般財源等が前年度を13,342千円上回るも、全体では前年度比-35,613千円となっており、経常収支比率算出の際に分母となる一般財源等と臨財債の合計が前年度を下回った影響が大きい。前年度との比較では1.2ポイント、類似団体との比較では12.2ポイント上回っている。人件費の抑制に努めるほか、行政コストの削減、公共料金の改定を検討し、歳入・歳出両面で経常収支比率の改善に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

商工費は、住民一人当たり567,286円となっており、類似団体と比較して一人当たり517,303円高い状況となっている。これは、平成30年度に子育て定住エコタウン整備事業に約2億4千万円を要したことが大きな要因となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

扶助費は住民一人当たり133,435円となっており、類似団体と比較して一人当たり67,766円高い状況となっている。これは、村の看板政策である子ども医療費や保育料の完全無料化に重点的に予算配分を行っている結果である。繰出金についても、住民一人当たり180,129円となっており、類似団体と比較して一人当72,446円高い状況となっている。これは、集落が点在しているという地理的要因により、上下水道施設が複数個所必要となり、その建設に要した地方債の償還財源としての繰出金が大きなウェイトを占めているためである。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

H26年度~H30年度にかけて災害復旧事業、旧小・中学校改修、水陸両用バスの導入や子育て定住エコタウン整備事業など大型事業があったため、5年連続で実質単年度収支は赤字となっているが、財政調整基金の取崩しにより実質収支は黒字となっている。財政調整基金残高の標準財政規模比はH30年度末で108.98%であり、前年度を下回っている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

特別会計については、一般会計からの繰り入れにより黒字を維持しており、近年の連結実質黒字額は標準財政規模比5%~7%程度で推移している。今後は、大型事業の借入金の償還が始まるため、黒字額は減少傾向にあると思われる。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

公営企業債の元利償還金に対する繰入金が前年度比3百万円増えるも、償還終了(H14年度臨時地方道整備事業債、H17年度過疎対策事業債)により元利償還金が前年度比-13百万円となったことから、総じて実質公債費比率の分子は減少した。しかし、H28年度の旧小学校の改修や水陸両用バスの導入、H29・30年度の子育て定住エコタウン整備など大型事業に充てた地方債の償還が今後始まることから、実質公債費比率の分子は増加する見込みである。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

H26年度以降年々充当可能基金は減少している。H30年度においてはかろうじて充当可能財源等が将来負担額を上回っているが、一般会計等に係る地方債現在高は、H28年度に旧小学校の改修や水陸両用バスの導入、H29・30年度に子育て定住エコタウン整備など大型事業があったことから、増加に転じている。今後は将来負担比率の分子はプラスに転ずると見込まれている。事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)津軽ダム建設に伴う財産収入がH26年度以降なくなり、普通交付税や臨財債の減少分補填のほか、H28年度以降ブナコ向け空き校舎改修、水陸両用バスの導入、子育て定住エコタウン整備事業等大型事業続いており、財源不足分を財政調整基金の取り崩しにより補っている。H30年度は基金全体で187百万円の減となった。(今後の方針)年々基金残高が減少していることから、行財政改革に着手し基金取り崩しに依存しなくとも収支均衡のとれる財政構造への転換を急ぐ。

財政調整基金

(増減理由)H30年度末現在において基金残高の約8割を財政調整基金が占める。普通交付税+臨財債が前年度比で62百万円減少したことに加え、H29年度に引き続き子育て定住エコタウン整備事業等に充てるため、207百万円の取り崩しを行った。(今後の方針)基金全体の今後の方針に同じ。

減債基金

(増減理由)H30年度において15百万円積立てたことによる増加。(今後の方針)現時点での見通しではR4年度に地方債償還のピークを迎えるため、必要に応じ取り崩しを行う予定である。

その他特定目的基金

(基金の使途)健康で心豊かな村づくり基金:村総合計画に位置付けられている健康で心豊かな村づくり構想を実現するための基金好きです西目屋公園基金:好きです西目屋応援寄付金を財源として、寄付者が指定する事業に要する経費の財源に充てるための基金ふたば施設管理基金:(財)白神公社が管理する施設について、施設の維持管理費の増嵩による財源不足に対処し、健全な施設管理にあたるための基金教育振興基金:教育基盤の整備、教育活動の推進及び中学生海外派遣事業、奨学金貸与の充実等村の教育振興を図るための基金(増減理由)H30年度において、充当事業を超える好きです西目屋応援寄付金があったことから、オーバーフロー分3百万円を同基金に積み立てたことによる増加。(今後の方針)H30年度末時点において、その他特定目的基金の残高は多くはないが、基金条例の趣旨に則った運用を行っていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成30年度は「道の駅改修事業」や「バイオマス融雪プラント」等の大規模建設事業の実施にもかかわらず、前年度比+0.1ポイントの増加となり、依然として高い状況が続いており、施設の老朽化が進んでいる。なお当村では、平成27年度策定の西目屋村公共施設等総合管理計画において、施設の統廃合、除去、譲渡を検討し、保有する公共建築物の延床面積の20%削減を目指すこととしている。

債務償還比率の分析欄

平成30年度は前年度比127.2ポイントの大幅な増となった要因として、平成28年度以降、旧小学校の改修、水陸バスの導入、子育て定住エコタウン整備など大型事業が続き地方債残高が平成28年度以降増加に転じた一方、充当可能基金残高が減少しているためである。今後は行財政改革も視野に入れ、経費削減、普通建設事業費及び起債発行の抑制に努めていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

平成26年度以降充当可能基金額は減少に転ずるも、いまだに将来負担を超える残高を有することから将来負担比率は算定されていない。有形固定資産減価償却率は平成30年度において前年度比+0.1ポイントの増加となり、依然として高い状況が続いており、施設の老朽化が進んでいる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

平成26年度以降充当可能基金額は減少に転ずるも、いまだに将来負担を超える残高を有することから将来負担比率は算定されていない。実質公債費比率は、平成27年度に新たに発生した電算クラウドサービス利用料(債務負担行為)により上昇に転じ、平成28年度以降は横ばいの状況となっている。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、道路、橋りょう・トンネルである。類似団体平均とほぼ同じなのは、学校施設、公民館である。唯一公営住宅のみが類似団体を大きく下回っており、これは4棟すべてが2005年以降に建築されたものであり、比較的築年数が浅いためである。なお認定こども園・幼稚園・保育所に関して、平成29年度より有形固定資産減価償却率が100%となっているのは、村唯一の保育所を民間に無償譲渡したためである。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、福祉施設、庁舎である。いずれも1970年代に建築された建物であるためである。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度から202百万円の増(+2.4%)となった。道の駅改築事業、西目屋村バイオマス融雪プラントの建設による増が主な要因である。一方、負債総額は前値度から323百万円(+14.7%)となった。金額の最も大きいものは地方債であり、資産同様、道の駅改築事業、西目屋村バイオマス融雪プラント整備事業等のために借り入れた地方債(過疎対策事業債等)が、地方債償還額を上回ったためである。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用の48.2%を占める物件費等(931百万円、前年度比20百万円)は維持補修費を中心に増加したが、一般会計等全体でみるとは1,932百万円となり、前年度比13百万円の減(▲0.7%)となった。一方で経常収益、とりわけ水陸両用バスの使用料収入の増により、結果として行政コストの減となったが、公共施設等の適正管理に努めることにより、引き続き経費の縮減に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(1,268百万円)が純行政コスト(1,847百万円)を下回っており、本年度差額は▲579百万円となり、純資産残高は121百万円の減少となった。今後行財政改革(行政コストの見直し)を行い、収支均衡を目指す。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は19百万円であったが、投資活動収支については、道の駅改築事業、西目屋村バイオマス融雪プラント整備事業等を行ったことから、▲275百万円となっている。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、279百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から23百万円増加し、113百万円となった。今後は、庁舎移転事業(R2~3)を控えていることから、財務活動収支はプラスになるものと考えられる。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は類似団体を下回っている(類似団体の84.3%)一方、有形固定資産減価償却率は類似団体を上回っている(+5.3ポイント)。これは、1970年代前半と1990年代後半に整備された資産が多く、減価償却が進んでいるためである。公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体を下回っている(▲10.1ポイント)が、負債の大半を占めているのは、元利償還額の7割が普通交付税に算入される過疎対策事業債である。しかし将来世代負担比率も上昇傾向にあることから、行財政改革を実施し、大型事業及び地方債発行の抑制を図り、比率の上昇を抑えていく。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは類似団体平均を上回っている(類似団体の1.21倍)。特に純行政コストの約5割を占める物件費等が、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが高くなる要因となっていると考えられる。有形固定資産減価償却率が高いことによる維持補修費の高止まりなど、やむを得ない事情もあるが、公共施設等の適正管理や、事務事業の見直しにより行政コストの削減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため、434百万円となっている。また、類似団体平均を大きく上回っている(406.8百万円)。投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して道の駅改築事業等を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っており(▲1.9ポイント)、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。経常費用の中でも物件費等が大半を占めていることから、行財政改革により、経費の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,