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地方財政ダッシュボード

青森県外ヶ浜町の財政状況(2022年度)

🏠外ヶ浜町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は0.18(前年度同)なっており、近年は同程度の数値で推移している。典型的な過疎地域である当町は、人口減少や、少子高齢化の影響により自主財源の確保が難しい状況であり、財政運営は一層厳しくなることが予想される。今後も当該指数については横ばい又は微減傾向となる見込みのため、安定的な財政基盤の確立に向けて、事務事業の改善等の取組に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は96.2%(対前年度比+1.4%)と全国平均、青森県平均同様、前年に比べ微増となった。微増の要因としては、分母となる経常一般財源の大部分を占めている普通交付税が+0.1%とほぼ横ばいとなったことに対し、分子の経常支出が増となっていることが挙げられる。特に、青森地域広域事務組合消防費負担金の増(対前年度比+約39,000千円)であった補助費等(+1.0%)や、燃料費高騰等の影響により、光熱水費・燃料費の対前年度比決算額が増(対前年度比+約15,000千円)となった物件費(+0.3%)が大きな要因である。当該指数は95%前後の高止まり傾向となっており、要因としては、公共施設の維持管理に要する物件費等の高止まりや、計画的な普通建設事業の実施には努めているが、インフラ整備(道路・橋梁等)に要する新発債発行のため高止まり傾向となっている公債費が挙げられ、急激な改善は見込めない。収支均衡型の財政運営のため、上記高止まり傾向の改善を図るために、施設の統廃合等の提案、適正な定員管理による人件費の抑制に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

当該数値は対前年度比+8,857千円(+2.3%)の増となっている。増加要因は、人口減少(-163人、-3.0%)によるもので経費については-14,985千円(-0.7%)の減となっている。退職者の不補充等により人件費を抑制してきたが、今後は職員の高年齢化等の影響により横ばい傾向となる見込のため、適正な定員管理による人件費の抑制を継続し、経常的な物件費の削減等に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

当町の給与水準は国との比較において平成30年度より5ヵ年連続で高水準となっている。退職者不補充等の対応により職員の高齢化、年齢階層の変動が進んでおり、今後も微増または横ばいとなる見込である。当町では経常収支比率の高止まり等、財政事情を考慮して、独自の給与カットや各種手当の削減を実施してきた経緯もあり、今後も財政状況を勘案し給与水準の抑制に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口千人当たりに対する職員数は、前年度から0.5人の増となり、類似団体平均値を上回った。令和3年度は、退職者不補充等の対応により減少傾向にあった当該指数だが、令和4年度は職員数が2人減であったが、分母となる人口の減少分、当該指数が増加した。今後の推移としては、再任用職員、定年延長の増等の影響により、職員数は微減又は横ばい傾向となるため、適正な人員配置や事務の効率化を図った行政運営を進め、類似団体平均値を維持できるよう定員管理に努める必要がある。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は11.5%(単年度11.4%)となり、前年度と比較すると+0.3%(同+0.1%)と若干ではあるが比率が上昇し、依然として高水準である。主な要因は算定の分子に算入される元利償還金等の項目であわせて9,752千円減少しているが、分母に算入される標準財政規模は70,584千円の減となっていることにより、微増という状況となっている。今後の推移として近年新発債は抑制傾向にあることや令和4年度に行った繰り上げ償還により地方債現在高は減少しているが、今後予定されている外ヶ浜分署建設事業等、大規模事業が控えており、また、算定の分母となる標準財政規模についても普通交付税が減少見込であることから、今後の実質公債費比率の状況は増加傾向で推移すると見込まれている。よって引続き計画的な事業実施に努めることは当該指標を改善する上で必須の条件であり、また公債費の逓減は当町の財政健全化を進めていく上で重要事項の一つで、今後の財政運営上、大きく左右する項目である。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は17.1%で対前年度比-13.4%と比率が改善傾向となっている。比率改善の要因は、将来負担額の大幅な減少(-802,148千円)となっている。特に地方債の現在高が約710,514千円減少したことが大きく影響している。今後は、行政改革を更に確実に実行に移し変え、建設事業は計画的な実施による新発債発行の平準化及びその抑制を図るほか、適正な定員管理による人件費負担の抑制、財政調整基金及び減債基金現在高の確保、連結実質赤字回避に重要視した取組みに努める必要がある。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

人件費の経常収支比率は、20.3%、前年度比-0.1%と平成30年度より5カ年連続で改善傾向にあり、類似団体平均を下回っている。退職者不補充等の対策により、年々改善していたが、職員の高齢化や再任用職員の増加、定年の引き上げ等の影響により今後は微増傾向となることが見込まれる。

物件費の分析欄

物件費は、前年度比+0.3%の増となり、過去5カ年の類似団体平均より高い水準で推移している。高止まり要因としては、物件費の約19.8%を占める町単独運営の廃棄物処理施設に係る運営経費をはじめとする公共施設の管理経費が挙げられる。近年、経常収支比率全体が高止まり傾向となっている大きな要因が当該経費にかかるものであり、今後は事務事業の見直しによる委託料の精査や、公共施設管理費の節減及び施設の統廃合も視野に入れた縮減の検討等、より一層コスト削減意識を持って行政運営に努めなければならない。

扶助費の分析欄

扶助費の経常収支比率は、1.8%と前年度比+0.1%の増となった。国や県の制度に沿った扶助費が多く、近年では町独自の事業として乳幼児医療給付費の無料化(高校終期まで)等、住民ニーズを捉えた施策を実施してきている。今後、普通交付税の算定において、こども子育て費が創設されるなど、さらなる範囲の拡充等も予想される。また、高齢化による扶助費の需要増は避けられないため、より一層住民のニーズを捉えた施策の実施に努める。

その他の分析欄

その他経費は対前年度比+0.2%の微増であり、依然として類似団体平均値を大きく上回っている。当該経費の高止まりの要因としては、公営企業会計への繰出金や出資金、また除排雪経費(維持補修費)が挙げられる。しかし、上記の高止まり要因となっている事業については、町民生活に直結する事業内容であることを鑑み、今後も横ばい傾向となる見込みである。

補助費等の分析欄

補助費等の経常収支比率は16.3%となり、対前年度比+1.0%の微増となった。主な増加要因としては、新型コロナウイルス感染症の影響による経営状況の悪化に係る公営企業会計(病院、簡易水道事業)への補助費等の増や青森地域広域事務組合消防費負担金の増が挙げられる。依然として、各企業会計に対する補助費等が高止まりに大きく影響しており、抜本的な経営方針の見直しを実施し経費の抑制に努める必要がある。

公債費の分析欄

公債費については21.5%、前年度比-0.1%と改善傾向ではあるが、類似団体平均値と比較すると高水準で推移している。近年改善傾向となった要因としては、計画的な普通建設事業の実施による新発債の発行抑制や、後年度の公債費負担軽減を目的とした繰上償還の実施によるものである。今後は外ヶ浜分署建設事業等の大規模事業が控えており、公債費は増加傾向で推移すると見込まれている。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率は、前年度比+1.5%の微増となり、依然として類似団体平均を大きく上回っている。分母となる経常一般財源の大部分を占めている普通交付税が+0.1%とほぼ横ばいとなったことに対し、分子の経常支出が増となっていることが要因である。特に、青森地域広域事務組合消防費負担金の増(対前年度比+約39,000千円)となった補助費等や、光熱水費・燃料費の増(対前年度比+約15,000千円)となった物件費(+0.3%)等が大きく影響している。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

令和4年度の歳出総額における住民一人あたりのコストは1,247,327円となり、対前年度比+102,449円(+8.95%)の増となった。各目的別で住民一人当たりのコストの増加幅の大きい項目としては、商工費において対前年度比+94.42%となっており、新型コロナウイルス感染症対策に係る地域経済支援事業の増(前年度比+94,676千円)等が主な要因となっている。災害復旧費においては、令和4年8月3日からの外ヶ浜町大雨災害の影響により対前年度比+4,042千円となっている。また、衛生費における住民一人当たりのコストが対前年度比約+9.93%の増となっており、5ヶ年の推移を見ても類似団体平均から大きく乖離した数値となっている。町単独で運営しているごみ処理施設に関する委託経費や病院事業会計への繰出金が高止まりの要因となっている。公債費について、令和4年度は地方債残高抑制の取組として繰上償還(一般単独事業債、124,014千円)を実施したため、対前年度比+17.02%の増となった。今後も新発債を極力抑制するために、計画的な事業実施に努める。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

義務的経費(人件費・扶助費・公債費)の決算額は、対前年度比+69,864千円(+3.23%)の増となっており住民一人あたりのコストについても対前年度比+24,950円(+6.37%)となった。公債費の増が主な増加要因となっており、これは地方債残高抑制の取組として繰上償還(一般単独事業債、124,014千円)を実施したことによるものである。今後も引き続き退職者不補充等による人件費の抑制や、計画的な事業の実施による公債費の抑制等により、義務的経費の抑制に努める必要がある。その他経費のうち、補助費の住民一人あたりのコストが対前年度比+59,042千円(+31.62%)の増となっている。これは、青森地域広域事務組合消防費負担金及び公営企業会計(病院、簡易水道事業)への繰出金の増が要因である。また、繰出金についても類似団体平均値と比較した際に大きく乖離しているが、これは介護保健特別会計をはじめとする各特別会計への繰出金の高止まりが要因となっている。災害復旧事業費については、住民一人あたりのコストが対前年度比+4,042千円の増(令和3年度は1千円)となっている。これは、令和4年8月3日からの外ヶ浜町大雨災害に係る農地農業施設災害復旧工事費及び農林水産施設災害復旧事務費の皆増によるものである。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

実質収支額は121,620千円の黒字であるため、実質赤字比率は算定されていない。また、単年度における収支は4,312千円の黒字となっている。歳入では、県支出金で青森県市町村元気事業費補助金等の増により128,133千円増となっており、諸収入で青森地域広域事務組合振興基金出資金返還金等の増により106,883千円増加している。また歳出では、新型コロナウイルス感染症対策関係補助金等の増加により362,316千円増となっており、実質単年度収支額は85,507千円の黒字となっており、前年度の3,760千円の黒字から大幅に増加している。今後の見通しとして、令和2年度以降継続して基金への積戻しが可能となったが、普通交付税の追加交付のような臨時的な歳入の影響が大きく、合併算定替措置の逓減も終了を迎え、外ヶ浜町本来の姿へ戻ることから、歳出においても歳入に見合ったものとしていかなければならない。特に公債費の推移は、合併以後の借入に対する償還が主となり、今後大規模な建設事業を控えていることから増加となる見込みであることを鑑みると、真に必要な経費を明確にするとともに今後の町政状況を十分に把握し、収支均衡型の財政運営に取組む必要がある。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

連結実質収支額は704,504千円の黒字で対前年度41,447千円の増となっており、連結実質赤字比率は算定されていない。一般会計において、固定資産税の増加等により4,312千円増加している。また、病院事業会計が資金剰余金で41,472千円増加しており、実情として赤字補てん等のための一般会計繰入金が増加傾向にあり、表面上は健全といえるが、実際は厳しい経営状況となっている。一方、簡易水道事業会計では、建設改良費の増加等により15,695千円減少している。「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」施行後は、特別会計等の収支改善が喫緊の課題であったものと、住民生活に直結する事業ということもあり、率先して一般会計からの基準外繰出し等により実質赤字(資金不足)を解消してきた現状である。しかし、一般会計も普通交付税合併算定替等の優遇措置が令和元年度で終了し、以前までのような財源確保は難しく、現に平成29年度から令和元年度までは、取り崩した基金を積み戻しできない状況であったため、各特別会計等で独立採算制に基づく収支改善が求められることは必須となり、早期に改善策等を検討してく必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

実質公債費比率は11.5%(単年度11.4%)となり、前年度と比較すると+0.3%(同+0.1%)と若干ではあるが比率が上昇し、依然として高水準である。主な要因は算定の分子に算入される元利償還金等の項目であわせて9,752千円減少しているが、分母に算入される標準財政規模は70,584千円の減となっていることにより、微増という状況となっている。今後の推移として近年新発債は抑制傾向にあることや令和4年度に行った繰り上げ償還により地方債現在高は減少しているが、今後予定されている外ヶ浜分署建設事業等の大規模事業が控えており、また、算定の分母となる標準財政規模についても普通交付税が減少見込であることから、今後の実質公債費比率の状況は増加傾向で推移すると見込まれている。よって引続き計画的な事業実施に努めることは当該指標を改善する上で必須の条件であり、また公債費の逓減は当町の財政健全化を進めていく上で重要事項の一つで、今後の財政運営上、大きく左右する項目である。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

令和4年度決算における将来負担比率は17.1%で前年度比-13.4%と比率が改善されており、早期健全化基準を下回っている。充当可能財源等について基準財政需要額算入見込額の減等により340,230千円減少しているが、地方債の現在高の減等により将来負担額が802,148千円減少となったことが比率改善の要因となっている。今後は、行政改革を更に確実に実行に移し変え、建設事業は計画的な実施による新発債発行の平準化及びその抑制を図るほか、適正な定員管理による人件費負担の抑制、財政調整基金及び減債基金現在高の確保、連結実質赤字回避に重要視した取組みに努める必要がある。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)・財政調整基金において、公共施設維持管理費及び除排雪経費等への対応のため、4.6億円を取り崩したが、特別交付税の増等により4.8億円を積み戻すことができた。また、各基金において債券運用による利息収入及び売却収入により約800万円積み立てたこと等により、基金全体としては2.6億円の増となった。(今後の方針)・基金の使途の明確化を図るために、個々の特定目的基金に積み立てていくことを予定している。

財政調整基金

(増減理由)・決算剰余金を6,000万円積立てたことによる増加・債券運用による利息収入及び売却収入を263万円積み立てたことによる増加・特別交付税等による積立金の増加(今後の方針)・普通交付税の減少見込(R1合併算定替終了、R2国勢調査人口減少)に伴いR7年度までは減少しつつも10億円台で推移するものと思われるが、R8年度以降は10億円台を切る見込みである。

減債基金

(増減理由)・特別交付税及び各種交付金等の増分を2億円積立てたことによる増加・決算剰余金を1,000万円積立てたことによる増加・債券運用による利息収入及び売却収入を141万円積立てたことによる増加(今後の方針)・決算において生じた剰余金の一部を積立予定・繰上償還の実施

その他特定目的基金

(基金の使途)・合併振興基金:合併に伴う地域住民の連携強化、地域振興に関する施策の推進・ふるさと応援基金:保健・福祉推進、次世代育成、農・漁業等の振興、発展・地域振興基金:地域活性化、まちづくりに関する施策の推進(増減理由)・過疎地域持続的発展特別事業基金:過疎対策事業債等により8,745万円積立てたことによる増加・病院支援基金:特別交付税及び各種交付金等の増分を3,315万円積立てたことによる増加・ふるさと応援基金:教育振興対策特別事業等に1,630万円充当した一方で、ふるさと納税等により2,759万円積立てたことによる増加(今後の方針)・合併振興基金:大規模な公共施設整備事業に充当予定・ふるさと応援基金:福祉、教育、産業等振興のための事業等に充当予定・過疎地域持続的発展特別事業基金:集落活性化のための事業等に充当予定

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

令和4年度の有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。橋りょう・トンネル、一般廃棄物処理施設等で減価償却率が低い一方で、公営住宅、公民館、体育館等で減価償却率が高くなっている。今後は、令和3年度中に改訂した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設の集約化・複合化・除却を実施していくこととする。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は平成30年度以降減少傾向にあるが、依然として類似団体平均を大きく上回っている。主な要因としては、合併以降、発行した起債により地方債残高が高い傾向にあること、また、合併後においても合併前の施設を引き続き保有していることにより、施設の維持管理に係る物件費の割合が高いことが考えられる。今後は、地方債の新規発行の抑制、経常経費の節減、また、基金残高の確保に取り組んでいくこととする。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っており、将来負担比率も着実に減少してきている。主な要因としては、将来負担比率の分子となる地方債現在高が約7.1億円減少したことや、充当可能基金が1.2億円増加したことが挙げられる。今後も、建設事業の計画的な実施による新発債発行の平準化及びその抑制を図るほか、適正な定員管理による人件費負担の抑制、公営企業の経営基盤の強化、財政調整基金及び減債基金現在高の確保等の取組みに努める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

当該比率について、将来負担比率は前年度比△13.4%と改善傾向にあるが、実質公債費比率は前年度比+0.3%増加し、類似団体と比較すると依然として高い水準にある。実質公債費比率において、新発債の抑制により、地方債現在高は減少傾向にあるものの算定の分子となる元利償還金等が増加したため微増という状況になっている。今後の推移としては、算定分母は減少見込であるが、公債費も減少見込であるため、微減傾向で推移すると見込まれる。将来負担比率は、地方債現在高が減少したことや、基金残高の充当可能財源の増等の要因で改善傾向にあるが、今後は大規模建設事業実施のため充当可能基金が減少見込みであるため、微増傾向で推移すると見込まれる。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

公民館において、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を大きく上回っている。これは町内にある4公民館すべてが、耐用年数50年に対して、築40年以上経過しているためであり、年間の修繕費用についても増加傾向にある。公民館については、令和3年度に改訂した公共施設等総合管理計画において集約、統廃合に向けて取り組んでいくこととなる。また、公営住宅についても類似団体平均を上回っており、これは、平成17年度から実施した公営住宅建設に伴い、一部除却を実施しているものの、未だ築40年経以上過した住宅が残存しているためである。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、体育館、福祉施設、庁舎であり、低くなっている施設は、一般廃棄物処理施設、保健センター・保健所、消防施設である。体育館については、合併前の旧3町村それぞれに1施設ずつあり、全てにおいて40年以上経過しており、修繕費用も年々嵩んでいる状況にあるため、今後、統廃合に向けた取組が必要となってくる。消防施設については、令和2年度に新しい施設を建設したため、令和元年度から一転して有形固定資産減価償却率が類似団体平均を下回った。また、一般廃棄物処理施設については、施設建設から10年経過し、令和5年度から長寿命化に伴う改修を実施している。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等において資産は約22億3百万円(13.0%)の減少、負債は約7億47百万円(11.1%)の減少となった。全体では資産は約23億69百万円(10.7%)の減少、負債は約9億47百万円(10.3%)の減少となった。連結では資産は約26億49百万円(10.8%)の減少、負債は約8億87百万円(8.5%)の減少となった。負債の減少の要因は、一般単独事業債の減少(約3億65百万円)が挙げられる。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等で経常費用は約2億37百万円(4.8%)の増加となっている。また、行政サービス利用に対する対価として住民の皆さんが負担する使用料や手数料などの経常収益は一般会計等で約1億96百万円(111.4%)増加となり、経常費用から経常収益を引いた純経常行政コストは一般会計等で約42百万円(0.9%)増加、臨時損失を加えた純行政コストも約93百万円(2.0%)増加となっている。純行政コストは全体で約35百万円(0.5%)減少、連結で約4億1百万円(5.3%)増加となっている。物件費等の維持補修費が95百万円増加していることが行政コストを引き上げた要因となっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等では本年度末純資産残高が約14億56百万円(14.1%)減少、全体では約14億21百万円(11.0%)減少、連結では約17億62百万円(12.4%)減少となっている。本年度純資産変動額は、無償所管換等の減によるものである。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

本年度資金収支額は一般会計等で約38百万円の増加となり、資金残高は約1億66百万円に増加した。全体では約76百万円の増加で、資金残高は約5億30百万円に増加、連結では約88百万円増加で、資金残高は約7億61百万円に増加した。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率は、合併前に旧町村毎に整備した公共施設があるため、保有する施設数が非合併団体よりも多いが、老朽化した施設が多いため、類似団体平均を下回っている。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を減するため、令和3年度に改訂した公共施設等総合管理計画に基づき、今後約40年間の取組として公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均を大幅に下回っているが、負債の大半を占めている地方債残高が高いことが理由に上げられる。また、固定資産の減価償却による資産減も類似団体平均値より下回った原因ともいえる。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均より下回っているが、昨年度に比べて維持補修費で大幅に増加している。町の施設等の使用料や活用方法の見直しや、他会計の繰出金の見直し検討を行い、更なる行政コストの改善に努めていく。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を下回った。平成29年から比較して減少傾向になっており、今後も地方債の繰上償還を行うなど、地方債残高の縮小に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を上回っている状況にある。昨年度から経常費用が2億37百万円増加したが、経常収益が1億96百万円増加したため、結果として負担比率が上昇した。経常費用の中でも他会計への繰出金が高止まりしていることから、各特別会計の経営戦略の見直しを含んだ繰出金の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,