経営の健全性・効率性について
令和2年度より企業会計適用を開始したため前年度との比較はできないが、企業債残高対事業規模比率は、前年と同様に類似団体の平均値を下回っているが、令和3年度が償還ピーク(元金)となっており、当分、大きな負担が継続する見通しとなっている。今後、大幅な事業拡張は予定しておらず、整備費は低調となると思われるが、人口減少等に応じて使用料収入が逓減するものと見込んでおり、厳しい経営状況が続くものと想定している。
老朽化の状況について
本市の下水道事業は、平成2年12月から供用を開始し、未だ管渠の耐用年数を経過していないことから、本格的な更新工事は行っておらず、管渠改善率は0%となっている。企業会計適用による、固定資産台帳を整備することにより経過年数ごとの管理を的確に行い、財政上の観点からも計画的な管渠更新計画を検討していきたい。
全体総括
当面の間、地方債の償還が大きな負担となっており、今後は官庁会計による財政収支計画を踏まえて平成28年度に策定した経営戦略を公営企業会計の観点から見直し、令和2年度に改定した経営戦略(令和3年度~令和12年度)に基づき計画的な財政運営を図り、安定経営を実現していきたい。