経営の健全性・効率性について
①収益の減少に比べ費用の減少が大きいため前年度より高くなり、類似団体を上回っている。②欠損金なし。③流動資産の増加に比べ、企業債償還金等の流動負債の増加が少なかったため、前年度より高くなったが、類似団体を下回っている。④企業債残高が年々減少しているため前年度より低くなったが、類似団体を上回っている。⑤使用料収入で、汚水処理に係る費用を賄えていないが、前年度より高くなり、類似団体を上回っている。⑥維持管理費等の汚水処理に係る費用が減少し、有収水量が増加したことから、前年度より低くなり、類似団体を下回っている。⑦処理能力に対して処理水量が少ないが、前年度より高くなり、類似団体を上回っている。⑧整備が完了しているため、前年度とほぼ横ばいであり、類似団体を上回っている。
老朽化の状況について
①管渠については、耐用年数を経過していないが、供用開始後30年以上を経過している処理区が5箇所あるため、資産の老朽化は前年度より進み、類似団体を上回っている。②管渠については、まだ耐用年数を経過していない。③管路調査等により判明した不良箇所について計画的に更新を行っており、前年度より更新延長が増加したため高くなり、類似団体を上回っている。
全体総括
農業集落排水事業は、39処理区のうち供用開始後30年以上を経過している処理区が5箇所ある。管渠は耐用年数を経過していないものの、ポンプ等の機器類の老朽化は進み、今後、維持管理費や下水道施設更新のための支出は増加する状況にある。経営状況については、類似団体に比べ、経常収支比率、経費回収率及び汚水処理原価は良い数値となっているが、企業債残高対事業規模比率は高くなっている。老朽化の状況については、管渠は耐用年数を経過していないため、数値には表れていないが、類似団体に比べ、有形固定資産減価償却率が高くなっており、老朽化は進んでいる。このような厳しい経営状況の中、機能診断及び最適整備構想を基に、財政状況を見ながら適正な管理運営を行っている。