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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
震災復興事業のために借り入れた市債のうち、一部の償還が平成28年度で終了したことなどにより公債費が減少したことに加え、株式等譲渡所得割交付金や地方消費税交付金の増などにより、引き続き改善傾向で推移している。本市においては市民一人あたりの市税収入が他市より多いことから、比較的強い数値を維持しており、類似団体平均と比較しても高くなっている。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
公債費については減少となったが、人件費や扶助費、繰出金などの経常的な経費に要する一般財源が増となったことなどにより、平成28年度と比べ0.4ポイント悪化した。また、依然、人件費が高い水準にあることから、類似団体に比べ硬直化した財政構造となっている。引き続き内部管理経費及び事業・施策の見直し等により歳出の抑制を図るとともに、歳入の確保に努め、一層の改善を図る。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費は職員数の増や人事院勧告に基づく給与改定、共済費の引き上げに伴い、平成29年度は前年度と比べ増となった。物件費はPCB処理委託料が増加したことなどにより前年度と比べ増となった。人件費が類似団体平均を上回っている要因としては、市立高等学校を有していることや学校給食事業を直営で行っていることなどにより人件費総額が高いことが考えられる。物件費においては、市営住宅等の維持管理経費や、学校給食費の公金化の影響により物件費総額が高いことが考えられる。今後も類似団体平均を上回る経費については適正な運営となっているか分析を進める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成27年度には、給与制度の総合的見直しにおいて、国を上回る減額改定率により給料表の改定を実施しており、これらの見直しによる水準是正の効果を今後も引き続き見込んでいる。また、29年度には、職務給の原則をより一層徹底した給与制度への見直しを実施し、給料水準を抑制する効果のある給料表を導入するなど、一層の水準是正を図っている。今後についても、市民に理解される給与水準となるよう努める。※平成29年度の数値については、前年度の数値を引用している。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成11年度以降、2次にわたる行財政改善実施計画など、継続して職員の抑制に取り組んでおり、平成30年4月1日における職員数(3,787人)は平成11年4月1日(4,140人)に比し、353人減員となっている。近年、行政需要の増大に対応するため、増員で推移しているが、今後も引き続き事務事業や事務執行体制の見直し、再任用制度の活用等により、業務量に見合った適正な定員管理に努める。※平成29年度の数値については、前年度の数値を引用している。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
震災復興に係る市債の償還が順次終了し、公債費負担が減少傾向にあることから、類似団体平均を下回る値となっている。しかしながら、今後は公共施設の老朽化対策などの投資的経費の増大によって多額の市債発行が見込まれており、公債費は増に転じることが予測され、それに伴い比率が悪化することが考えられる。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
震災復興事業に係る市債の償還が進んでいる一方で、十分な投資的事業が行えていなかったことで、市債発行額が抑制されていたことや、下水道事業などの公営企業債等の繰入見込額が減となっていることから、将来負担額はこれまで減少傾向で推移してきた。今後の推移については、公共施設の老朽化対策などによる投資的経費の増大によって、多額の市債発行が見込まれるため、地方債残高は増加に転じることも想定される。それに伴い、将来負担比率も現状より悪化することも考えられる。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
経常的な経費としての人件費の額は、これまで実施した給与制度全般の見直し等の効果により近年は減少傾向にあったが、平成27年度以降は人事院勧告に準じた給与改定に伴う地域手当や期末勤勉手当の増、共済費の増などにより、増加している。平成29年度より職務給の原則をより一層徹底した給与制度に見直し、給料水準を抑制する効果のある給料表を導入しており、今後も引き続き給与水準の適正化に努めるとともに、事務の効率化を進めながら適正な定員管理も合わせて総人件費の抑制に努める。
物件費
物件費の分析欄
行政需要の増大に伴って増加傾向で推移しているが、類似団体平均と比較してやや低くなっている。これは他団体より直営部門が多く、委託料が少なくなっているためと考えられる。今後も引き続き事業の見直しに取り組み、経費の節減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
本市は生活保護受給者の割合が類似団体平均と比較して低いため、扶助費全体では類似団体平均を下回る傾向が見られるが、平成29年度は類似団体平均をわずかに上回った。近年は障害者福祉サービス給付費、認定こども園給付費、地域型保育給付費等の経費が増加しており、今後も比率は上昇傾向で推移するものと考えられる。
その他
その他の分析欄
本市のその他経費は増加傾向であるが、これは主に高齢化の進展により、介護保険・後期高齢者医療事業への繰出金が増加傾向にあるためである。
補助費等
補助費等の分析欄
本市の補助費等は増加傾向にあるが、下水道事業会計への補助金が減となっていることで、指標は横ばいとなっている。なお、平成27年度に子ども子育て支援新制度が開始されたことに伴い保育ルーム等補助金が扶助費となったことで、26年度までと比べ指標は改善している。
公債費
公債費の分析欄
震災復興に伴い多額の市債を発行したため、類似団体平均と比較して高くなっていたが、平成16年度に負担のピークを迎えてからは減少傾向で推移しており、28年度から類似団体平均を下回る値となっている。しかしながら、今後は公共施設の老朽化対策などの投資的経費の増大によって多額の市債発行が見込まれており、公債費が増加に転じると予測している。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体平均と比較し高くなっているのは人件費に係る経常収支比率が高いためであるので、今後も引き続き給与水準の適正化に努めるとともに、職員数の適正管理により、総人件費の抑制に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
目的別歳出の分析欄
本市の目的別歳出においては類似団体と比較して、ほとんどの費目で同等、若しくは低い水準となっており、特に農林水産業費及び商工費は低くなっている。教育費については平成25年度より学校給食が公金化されたことや、小中学校において自校調理方式で給食を実施していること、及び高等学校を2校有していることにより類似団体平均よりも高くなっている。消防費については消防庁舎の建替えにかかる普通建設事業費が例年に比べ大幅に増となったため類似団体平均よりも高くなっている。土木費については類似団体を下回る数値となっているが、これは普通建設事業費が低い水準となっているためである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
性質別歳出の分析欄
本市の性質別歳出においては、類似団体と比較して人件費が高い水準となっている。人件費総額は、これまで実施した給与制度全般の見直し等の効果により近年は減少傾向にあったが、退職手当を除いては平成26年度以降、人事院勧告に準じた給与改定を行ったことにより、地域手当や期末勤勉手当が増となったほか、被用者年金一元化法の施行に伴う共済費の増などにより増加に転じた。平成29年度より、職務給の原則をより一層徹底した給与制度に見直し、給料水準を抑制する効果のある給料表を導入しており、今後も事務の効率化や適正な定員管理も合わせて総人件費の抑制に努める。公債費は震災復興事業のために借り入れた市債のうち、一部の償還が平成28年度で終了したことなどにより大幅に減となったため、前年度と比べ類似団体平均との差が広がった。普通建設事業費は類似団体と比較して低い水準となっているが、今後については施設の老朽化対策などの対応のため増加が見込まれる。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄実質単年度収支は平成21年度以降、26年度を除いて黒字となっており、財政調整基金の残高も増加傾向となっているが、今後は公共施設の老朽化対策などの経費が増大していくことが想定されるため、財政基金の活用を見込んでいる。今後の財政運営については、社会情勢の変化に的確に対応するとともに、将来にわたって安定的な財政運営が行えるよう、施策・事業の一層の見直しを図るとともに、必要な財源の確保に努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄毎年度、単年での資金不足が生じている病院事業会計を除き、実質赤字は発生していない。なお、病院事業会計に対しては平成26年度と28年度に一般会計より長期貸付を行い資金不足を圧縮している。国民健康保険特別会計では保険給付費の減により、実質黒字額が増加した。今後の推移については、病院事業会計において引き続き資金不足額が生じることが懸念され、水道事業会計においても給水量の減少が見込まれるため、経営状況は厳しくなると想定される。さらに一般会計においても、これまで減少傾向だった公債費は増加に転じると予測しており、また扶助費等の社会保障関係経費や公共施設の老朽化対策などの投資的経費の増大が見込まれることなどから、厳しい財政運営が想定される。
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実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄実質公債費比率の分子の額は減少傾向にある。主な要因としては、分子の大部分を占める元利償還金のうち、震災復興に係る市債の償還が順次終了していることなどがあげられる。しかしながら、今後は公共施設の老朽化対策などの投資的経費の増大によって多額の市債発行が見込まれており、公債費が増加に転じることが予測され、それに伴い実質公債費比率が悪化することが考えられる。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄将来負担比率の分子の額は減少傾向である。これは、震災復興事業に係る市債の償還が進んでいる一方で、十分な投資的事業が行えていなかったことで、市債発行額が抑制されていたことにより、地方債現在高が減となっているためである。また、債務負担行為に基づく支出予定額の残高や、下水道事業などの公営企業債等繰入見込額が減となっていることなどによる。併せて、財政基金の残高の増などにより、充当可能財源等が増していることも要因となっている。今後の推移については、公共施設の老朽化対策などによる投資的経費の増大によって、多額の市債発行が見込まれるため、地方債残高は増加に転じることも想定される。それに伴い、将来負担比率も現状より悪化することも考えられる。
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基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・西宮市財政基金に平成28年度決算における一般会計の実質収支額の2分の1である12億円を積立てたこと、西宮市公共施設保全積立基金に公共施設の計画的な修繕・改修事業に充てるために6億円積立てたこと等により、基金全体としては19億円の増加となった。(今後の方針)・西宮市公共施設保全積立基金や西宮市財政基金を活用して、学校施設をはじめとした公共施設の老朽化対策に取り組んでいくため、減少していくと予測している。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・平成28年度決算における一般会計の実質収支額の2分の1である12億円を積立てたことによる増加。(今後の方針)・今後は公共施設の老朽化対策を進めていくため基金残高は減少していくと予測しているが、財政の健全化を損ねないよう基金残高の維持に努めていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)・県への平成29年度上半期分における災害援護資金の償還のために基金を取崩したことによる減少。(今後の方針)・県への災害援護資金の満期償還に備えて、一定の基金残高を維持するよう努めていく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・西宮市公共施設保全積立基金:公共施設の修繕又は改修・西宮市墓地整備基金:墓地の整備、修繕又は改修(増減理由)・西宮市公共施設保全積立基金:公共施設の計画的な修繕・改修のための財源確保と、事業費の年度間の平準化を図るため、6億円を積立てたことによる増加。・長寿ふれあい基金:寄附により譲り受けた土地の売却利益4,700万円を積立てたことによる増加。(今後の方針)・西宮市公共施設保全積立基金:公共施設の計画的な修繕・改修のための財源確保と、事業費の年度間の平準化を図るため、前年度決算剰余金の20%又は6億円のうち、高いほうの金額を毎年積立て、取崩については運用基準に基づき充当を行っていく。なお、平成30年度までは積立のみ行い、平成31年度以降より取崩しを開始する予定。(平成31取崩予定総額:3.8億円)・西宮市墓地整備基金:平成33年度~34年度に予定する白水峡公園墓地における合葬式墓地の整備のため、2億円を取崩予定。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあるが、平成28年度に策定した西宮市公共施設等総合管理計画において、建築系公共施設の施設総量(延床面積)を令和44年度までに20%以上削減するという目標を掲げており、老朽化した施設の集約化・複合化や更新・除却を進めている。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
類似団体と比べ将来世代負担比率は低い水準にあるが、有形固定資産減価償却率は高い水準にある。これは震災復興事業にかかる市債の償還が進んだ一方、これまで市債の発行を抑制し十分な投資的事業が行えなかったため施設の老朽化が進んでいることが原因と考えられる。有形固定資産減価償却率が高い主な施設は庁舎や体育館・プールなどであり、庁舎については耐用年数を迎える教育委員会庁舎、江上庁舎等を含めた第二庁舎整備事業に伴う機能再配置により更新しているところであり、体育館については中央体育館の再整備計画を進めている。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率及び実質公債費比率はともに低下傾向にあり、類似団体と比較しても低い水準にある。これは阪神・淡路大震災の復興事業に係る市債の償還が進んでいる一方、十分な投資的事業が行えなかったことで市債の発行が抑制されていたため、市債残高が減少傾向にあること、またそれに伴って公債費負担も減少傾向にあることが要因である。今後は、公共施設の耐震化や老朽化対策などによる投資的経費の増大によって多額の市債発行が見込まれるため、地方債残高や公債費は増加に転じることが予測され、それによって将来負担比率及び実質公債費比率が悪化することも考えられる。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
施設情報の分析欄
ほとんどの類型において有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っているが、類似団体との比較又は各施設類型ごとの比較において特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、庁舎、体育館・プール、一般廃棄物処理施設である。また公営住宅においては、一人当たり面積が類似団体平均を大きく上回っている。これは平成7年の阪神・淡路大震災後に多くの公営住宅が建設されたことが要因となっているが、西宮市営住宅整備・管理計画に基づき、老朽化した団地の建替・廃止統合等によって適正な管理戸数としていくこととしている。
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
施設情報の分析欄
ほとんどの類型において有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っているが、類似団体との比較または各施設類型ごとの比較において特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、庁舎、体育館・プール、一般廃棄物処理施設である。庁舎については教育委員会庁舎、江上庁舎等が耐用年数を迎えつつあるため有形固定資産減価償却率が高くなっており、第二庁舎整備事業に伴う機能再配置により更新していく。体育館・プールについては中央体育館の耐用年数が経過しているためであるが、再整備に向けて計画を進めているところである。一般廃棄物処理施設については、耐用年数を迎えつつあるため整備を予定している。
財務書類に関する情報①(2017年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額は前年度末と比べ401,033百万円の減となった。金額の減変動が大きいものは、インフラ資産の土地で396,621百万円の減となっており、これは平成29年度において昭和59年以前に取得した道路・河川等の敷地について備忘価額1円に評価減を行ったためである。またその他の主な減は、事業用資産の建物で4,681百万円の減となっており、これは減価償却費による減少額が公立保育所の新築・大規模改修工事や学校施設の改修工事による資産の取得額を上回ったことによるものである。また、負債総額は前年度末と比べ4,246百万円の減となっており、その主な理由は地方債残高が減少したためである。下水道事業会計や水道事業会計等を加えた全体においては、一般会計等に比べ、資産総額は下水道事業会計の保有しているインフラ資産を計上していること等により234,571百万円多く、負債総額は同じく下水道事業の企業債等により94,720百万円多くなっている。阪神水道企業団や西宮市土地開発公社等を加えた連結においては、一般会計等に比べ、資産総額は阪神水道企業団の保有しているインフラ資産を計上していること等により262,437百万円多く、負債総額は同じく阪神水道企業団の企業債等により111,815百万円多くなっている
2.行政コストの状況
一般会計等においては、前年度と比べて純行政コストは4,783百万円増加の144,175百万円となり、その主な要因は、前年度と比べ4,178百万円の増となった経常費用である。その内訳は、物件費等や人件費の増による業務費用の増が2,258百万円、社会保障給付や補助金等の増による移転費用の増が1,920百万円となっている。なお社会保障給付は近年増加傾向にあるため、今後は業務の効率化や事務事業の見直しにより、行政コスト全体の抑制に努める。全体においては、一般会計等に比べ、水道料金や下水道使用料などを使用料及び手数料に計上しているため経常収益が20,539百万円多くなっているが、国民健康保険や介護保険の負担金などを補助金等に計上しているため移転費用が68,403百万円多くなっており、純行政コストは77,763百万円多くなっている連結においては、一般会計等に比べ、(一財)西宮市土地開発公社などの事業収益を計上しているため経常収益が24,735百万円多くなっているが、兵庫県後期高齢者医療広域連合の療養給付費などを補助金等に計上しており移転費用が123,890百万円多くなっているため、純行政コストは135,984百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、純行政コスト144,174百万円が税収等の財源143,955百万円を上回ったため本年度差額が219百万円の減となったことに加え、「1.資産・負債の状況」で前述した道路・河川等の敷地を1円評価したことにより、純資産残高は396,787百万円減少の633,159百万円となった。全体においては、国民健康保険料や介護保険料などが税収等に含まれることから、一般会計等に比べて税収等が54,340百万円多くなっており、本年度差額は1,115百万円となり、純資産残高は139,851百万円多い773,010百万円となった。連結においては、兵庫県後期高齢者医療広域連合が含まれることから、一般会計等に比べて税収等が88,821百万円多くなっており、本年度差額は1,057百万円となり、純資産残高は150,622百万円多い783,781百万円となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、人件費支出や物件費等支出の増加により、前年度に比べ業務活動収支は4,304百万円減少の11,311百万円であった。投資活動収支については、公立保育所の新築及び大規模改修工事などにより公共施設等整備費支出が増加となったものの、貸付金支出の減や貸付金元金回収収入の増により、前年度に比べ収支は1,592百万円増加の△6,378百万円となった。また、財務活動収支については、地方債償還支出が減ったことなどから、前年度に比べ収支は2,719百万円増加の△4,842百万円となった。その結果、本年度末資金残高は前年度から90百万円増加し、2,947百万円となった。全体においては、一般会計等に比べ、業務活動収支は国民健康保険の前期高齢者交付金などが税収等収入に含まれているため9,493百万円増加の20,804百万円に、投資活動収支は下水道事業会計における建設改良工事の実施などにより5,862百万円減少の△12,240百万円に、財務活動収支は下水道事業会計の企業債償還額が企業債収入額を上回ったことなどにより2,726百万円減少の△7,568百万円となった。その結果、本年度末資金残高は、一般会計等と比べ12,628百万円多い15,575百万円となった。
財務書類に関する情報②(2017年度)
1.資産の状況
①住民一人当たり資産額は、前年度より82.4万円減の167.6万円となっている。これは、昭和59年以前に取得した道路・河川等の敷地を1円に評価減したことにより、資産合計が前年度より大幅な減額となったためである。なお住民一人当たり資産額は類似団体平均値を上回っている。②歳入額対資産比率は、前述の評価減に伴う資産合計の大幅な減により、前年度から2.43ポイントの低下となっているが、類似団体平均値を上回っている。③有形固定資産減価償却率は、前年度よりも1.2ポイント上昇の65.3%となっており、類似団体平均値を上回っている。これは、本市において、阪神・淡路大震災の復旧・復興事業にかかる市債償還が大きな財政負担となってきたことから、公共施設の改築・更新が十分行えなかったことが大きな要因である。今後は平成28年度に策定した西宮市公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約・複合化を図りながら更新除却を進めていく。
2.資産と負債の比率
④純資産比率は、前述の評価減により、前年度から6.9ポイント低下の77.9%となっているが、類似団体平均値よりは高い比率となっている。⑤将来世代負担比率は、前述の評価減に伴う有形・無形固定資産合計額の大幅な減のため、前年度よりも3.4ポイントの上昇となったが、類似団体平均値と比べて依然として良好な数値となっている。今後は公共施設の老朽化対策のために多額の市債発行が見込まれるため、指標数値の悪化が懸念される。
3.行政コストの状況
⑥住民一人当たり行政コストは、人件費や物件費などの業務費用に加え、社会保障給付などの移転費用が増になったため、前年度より1.0万円増の29.7万円となっている。本市の住民一人当たり行政コストは類似団体平均値よりも低く抑えられているが、生活保護費などの社会保障給付費が他団体よりも低いことなどが要因と考えられる。近年障害者福祉サービス給付費や保育に係る給付費などが増加傾向にあるが、業務の効率化を図りながら良好な市民サービスの維持と行政コストの抑制に努める。
4.負債の状況
⑦市債残高の減少により、住民一人当たり負債額が前年度から0.9万円減の37.1万円となっている。本市では、投資的事業の抑制により市債発行を抑えてきたため、類似団体平均値よりも低い水準となっている。⑧人件費支出や物件費等支出の増により業務活動収支が大きく悪化したため、基礎的財政収支は前年度より3,264百万円減の8,410百万円の黒字となっている。本市では基礎的財政収支が類似団体平均値を大きく上回っているが、公共施設等整備費支出が他団体に比べ少ないことが大きな要因と考えられる。今後は、公共施設の老朽化対策などの投資的経費の増大によって多額の市債発行を見込んでいるが、過大な市債発行とならないよう、償還額とのバランスを考慮しながら事業を進めていく。
5.受益者負担の状況
⑨使用料及び手数料を含む経常収益が減になったことに加え、物件費等などの増により経常費用が増となったため、受益者負担比率は前年度から0.4ポイント低下の7.1%となっている。本市は類似団体平均値よりも比率が高くなっているが、市営住宅を多く有していることにより使用料収入が他団体より多額になっていることが大きな要因である。
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