経営の健全性・効率性について
①.経常収支比率…対前年度比0.97P減少し、平均値よりも0.94P低い。100%以上であるため健全性は保てているが、健全経営を続けていくために、経営の効率化が必要である。③流動比率…現金預金の減少、未払金の増加などによって対前年度比66.54P減少し、平均値より61.35P低いものの、100%以上の水準を保てており危険性はない。④企業債残高対給水収益比率…平均値より69.38P低く、健全性を確保できている。⑤料金回収率…給水原価の上昇に伴い減少傾向。平均値より2.02P低く、健全度が低下した。⑥給水原価…経常費用の増加により、上昇傾向。平均値よりも17.49円/㎥円高い状態であり、コスト削減などの経営の効率化を図ることが課題である。⑦施設利用率…水需要予測の変化に伴い一日配水能力が低下したため、対前年度比7.02P増加している。また、平均値よりも2.5P高く、健全な状態である。⑧有収率…例年と比べ、増加しているものの、平均値と比較して1.62P低い数値であるため、より一層の経営の効率化が必要である。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率…対前年度比0.03P減少したが、平均値よりも1.69P高いことから類似団体と比較しても固定資産の老朽化が進んでいる。現在の整備計画を滞りなく推進し、施設更新を進める必要がある。②管路経年化率…対前年度比1.33P上昇した32.68%となっており、管路の約3割が法定耐用年数を超過している。現在の整備計画を滞りなく推進し、管路更新を進める必要がある。③管路更新率…対前年度比0.17P減少したが、平均値よりも0.06P高い状況となった。今後も現在の整備計画を滞りなく推進し、管路更新を進める必要がある。(※管路の法定耐用年数:40年)
全体総括
「1.経営の健全性・効率性」においては、④企業債残高対給水収益比率について、指標が良化した。平均値を上回っており健全性は保たれている。また、⑦施設利用率の指標が前年度・平均値よりも良化した。一方で①経常収支比率、③流動比率、⑤料金回収率、⑥給水原価、⑧有収率については平均値と比較して改善が必要な項目である。これらについては、水需要の低下傾向を考慮し、経営の効率化を図ることが課題である。また、水道事業の全国的な課題である「施設の経年化」については「2.老朽化の状況」にあるように、経年化が進行している状況である。③管路更新率については前年度より悪化したものの、平均値を上回った。しかし②管路経年化率は依然として高いため、現在の整備計画を推進し管路更新を進めることが必要である。