中能登町：個別排水処理施設

経営の健全性・効率性について

①収益的収支比率合併浄化槽の修繕は発生したが、浄化槽維持委託費は削減できたことから営業費用は減少となり、このため収益的収支比率はほぼ横ばいとなった。④企業債残高対事業規模比率人口が少ない世帯が多い中山間地域に主に合併浄化槽設置工事を行っているため、営業収益規模も小さい。このため、当初集中的に事業を行った際に借入した企業債残高が営業収益に比べて大きくなっており、企業債残高対事業規模比率が類似団体より合併当初は大きくなっていたと考えられる。しかし、分流式下水道等に要する経費の見直しを行ったことにより大幅な減となった。今年度は営業費用が減少したことにより、分流式下水道等に要する経費が減少し、これにより営業収益で賄う地方債現在高の比率が前年度より増となった。⑤経費回収率合併浄化槽の修繕工事は発生したが、維持管理費は削減できたことにより営業費用は減少となり、汚水処理費の減少となった。営業収益はほぼ前年度と同じであったため、経費回収率は改善となった。⑥汚水処理原価合併浄化槽の修繕工事は発生したが、維持管理費が削減できたため費用は減少となり、汚水処理原価の減となった。⑦施設利用率世帯当たりの人口が少ない中山間地域に主に設置をしており、処理水量も小さいことから施設利用率が類似団体より小さくなっていると考えられる。

老朽化の状況について

個別排水処理事業開始後に設置した合併浄化槽の経過年数は20年未満であり、更新、改良はまだ発生していないため改善率は皆無となっている。

全体総括

整備事業当初の借入企業債の残高が大きく、企業債償還が経営を圧迫している状況となっている。本来使用料収入で賄うべき償還額等を繰入金で賄っている状況のため、使用料収入の増収を目指していかなければならないと考えている。町設置型合併処理浄化槽は町が維持管理を行っており、浄化槽の修繕、更新も町が施工することとなる。このため更新事業を一度に行い負担が大きくなることがないように計画的な更新事業の計画を策定していくことが必要と考えられる。