地域において担っている役割
救急医療、小児・周産期医療、災害医療、感染症医療、がん診療の拠点としての機能を担う地域の基幹病院としての役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
増改築事業を行ったことで減価償却費が増となり経常収支比率が悪化した。またこれにより欠損金が発生している。入院体制や新たな診療報酬を受けるための見直しを病院全体で取り組み、収益増とコスト削減で経常収支比率100%に近づけられるよう、また、累積欠損金を減らせるようにする。入院患者1人1日当たり収益では、類似病院平均値を下回るものの一貫して増となっている。また平成28年度期中に7対1入院基本料算定を開始したことから今後も増額が見込まれる。材料費対医業収益比率が近年上昇していることについては、主にがん治療薬(前年比1.6%増)など高額薬剤の使用が増えたことによる薬品費の増によるものであるが、このことが収益増にもつながっている。なお診療材料は医師へ安価な材料を提案し、かつ業者への値段交渉を行いさらなるコスト削減に取り組む。
老朽化の状況について
当院では建物・設備の老朽化に伴い増改築事業を行い28年度に完了した。1床あたり有形固定資産減価償却率が平成27年度から28年度にかけて増となっているのは、主に改築事業を行ったことによる建物分の増である。有形固定資産減価償却率および機械備品減価償却率については類似病院平均値と比較しても大きな差はない。
全体総括
経営の健全性や効率性を確保できており、施設整備・医療機器整備ともに計画的更新を行っている。今後も安定した経営状態を維持できるように努める。