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基準財政収入額については、利子割交付金や地方特例交付金で減となったものの、個人市民税所得割や法人税割、地方消費税交付金の増などの影響が大きく、増となった。基準財政需要額については、生活保護費・社会福祉費・保健衛生費や臨時財政対策債償還費などが増となり、ほぼ基準財政収入額と同程度の伸びが見られたものの、臨時財政対策債振替額が減となったために、結果として基準財政収入額を上回る増となった。これらの要因によって、前年度より3ヵ年平均の数値で0.024ポイント減、単年度で0.006ポイントの減となった。財政力指数の増減については、交付税制度の動向によるところが大きく、地方財政に対する財源措置として、地方交付税の総額が増加されている状況においては、指数は低下する傾向にあるものと考えられるが、従前より担税力が低く、納税法人も少ない上に、近年の景気情勢から市税収納率の低迷が課題となっており、今後も引き続き税収増の取組を進め、財政健全化を目指す。
前年度より0.5ポイント低下となったが、類似団体平均は下回った。経常一般財源においては、普通交付税と臨時財政対策債の総額が増加となり、分子である経常経費充当一般財源においては人件費が大きく減少し、分母分子両面におけるこれら総体の傾向によるものとなっている。分母については、普通交付税と臨時財政対策債の総額が、平成19年度では約34億円だったものが、平成20年度約35億円、平成21年度には約45億円、平成22年度では約65億円となり、平成23年度もほぼ同額の65億円で推移している。分子については、人件費に係る経常経費充当一般財源の推移を見てみると、平成19年度では約83億円だったものが、平成20年度約77億円、平成21年度には約71億円、そして平成22年度では約70億円となり、平成23年度には約69億円にまで圧縮されてきている。経常収支比率の改善傾向については、退職手当債(平成20~23年度までの4年間の借入総額21億9千400万円)の活用が一定寄与してきたが、今後活用しないこととしており、収支見通しが厳しい状況となることが想定されるため、経常経費の圧縮、市税収入等の一般財源確保に努めていく必要がある。
前年度同様に、類似団体、全国、東京都いずれの平均よりも下回っている。行財政改革で人件費・物件費の抑制策を講じた効果によるものと捉えている。今後も引き続き行財政改革を推進し、職員定数の適正化、給与制度・諸手当制度の適正化、事業の適正化に努める。
国家公務員の給与減額の影響が大きくなっており、前年度よりも8.5ポイント後退し、類似団体平均、全国市平均との差も拡大した。これまでに、危機的な財政状況の対応策として、職員給与を平成18年1月から平成20年12月までの3年間、給料、手当を含めた給与全体について、一般職員は3.3%、課長級以上の管理職は5.3%の削減を実施してきたが、さらに平成21年1月より新たな給与構造改革として、給与・諸手当の適正化、また職員定数の削減などにより人件費の抑制に努めている。今後についても、全庁的な業務を再精査したうえで定数管理を行いながら、目標管理などによる人事考課制度の拡充を行うなど、人事給与制度の適正化を進めていくものとする。
前年度同様に類似団体、全国、東京都いずれの平均よりも下回っている。第1次から第3次行財政改革(平成9年度から22年度まで)の取り組みにより、250人の職員を削減した。また、第4次行財政改革初年度の平成23年度は、13人の職員を削減しており、今後も職員定数の適正化に努める。
前年度より0.3ポイント好転し、類似団体平均との差も拡大している。分子については、一般会計の公債費、下水道会計の繰出金のうち公債費に係るものなどがともに減となり、約1億7千万円の減となった。分母については、地方交付税の規模拡大によって標準財政規模が大きくなったことなどにより、約6億5千万円の増となったことで、総体としては、分母の増の影響が大きく、単年度数値が、昨年度の約4.7%から、約3.9%と大きく改善し、前年度比0.3ポイント減の4.0%となった。「地方債発行額を公債費の範囲内に抑え、地方債残高を減らす」ことを、第4次行財政改革大綱第1次実行プログラムとしており、普通債の残高を平成25年度末残高において、22年度比(22年度末残高444億4千479万2千円)40億円削減を目標としている。
前年度より、1.2ポイント好転し、類似団体平均よりも下回った。分子については微減となっている。これは、都市計画道路事業の進捗により、土地開発公社を活用して用地の先行取得を図ったことから、土地の保有残高が約14億円の増加となった一方で、充当可能な基金が5億円弱増加するなど、将来負担額に充当可能な財源が増となったことや、将来負担に直結する退職手当の引当相当額が徐々に減となるなどの影響があったもので、分子総体としては、0.01%の微減となっている。分母については、将来負担額から差し引かれる公債費に充当可能な特定財源や公債費に係る基準財政需要額が増となったものの、それを上回る標準財政規模の約6億5千万円という増の影響が強く、結果として2.6%の増となった。このように、指標が改善する要素が重なり、分子は微減、分母が増となったことにより数値が減となっている状況である。近年、退職手当債などの特例債残高が増加していることが、当市における課題のひとつだが、このような中にあっても、普通債の残高を減らす努力や財政調整基金をはじめとした基金の拡充、さらに職員定数適正化による退職手当支給予定額の抑制などによって、将来負担比率の改善をさらに進めていく必要がある。
前年度より0.7ポイント好転し、類似団体、全国、東京都いずれの平均も下回った。当市では、職員給与を平成18年1月から平成20年12月までの3年間、給料、手当を含めた給与全体について、一般職員3.3%、課長級以上の管理職5.3%の削減を行い、年間約2億4千万円の削減を実施してきたが、平成21年1月より新たな給与構造改革として、当市独自の給与制度から東京都の給与制度へ、また、地域手当については国制度(都制度18%、国制度10%)へと移行するなど、給料、手当、昇給の見直しにより、人件費の更なる抑制に努めた。今後も行財政改革により、職員定数・給与制度・諸手当制度の適正化を推進していく。
前年度と同様に、類似団体、東京都の平均値を下回った。これは、平成17年度から実施している「部別編成予算」や東村山市第3次行財政改革大綱による事務事業の見直しなどにより、経常経費圧縮など歳出抑制策を講じた結果と捉える。平成23年度で若干の後退となったが、施設管理等の委託料やシステム使用料などの経費による影響となっている。平成23年度より、第4次行財政改革大綱に則り、経営資源の再編を目指し事業の更なる適正化を推進している。
類似団体、全国、東京都いずれの平均よりも高いレベルで推移している。当市では、従来から生活保護費の割合が高く、増加傾向にある。これに加えて、社会福祉費の増加が見られることから、病院や都営住宅を多く抱えていることが要因の一つであると分析している。構成割合としては、児童福祉費が平成22年度の子ども手当の創設以降、一番大きくなっている。生活保護費については、長引く景気低迷による影響もあり、増加傾向にあるが、今後も引き続き、資格審査の適正化や就労支援等により抑制に努める。
前年度より0.3ポイント好転したが、類似団体平均との差は変わっていない。前年度対比で、繰出金は145,402千円、2.3ポイントの減となったものの、歳出全体の12.7%を占め、多摩26市平均の11.4%を上回っている。下水道事業特別会計では、平成17年度から行っている資本費平準化債の借入や、公的資金補償金免除繰上償還制度を活用し、後年度の利子の支払いを軽減し、繰入金を抑制している。国民健康保険事業特別会計では、税率の改定やジェネリック医薬品への切り替え促進などを目指し、基準外繰入金を抑制することを行革目標としている。
前年度より0.4ポイント後退し、類似団体平均を0.7ポイント上回った。類似団体と比較すると、国・都に対する負担金が突出しているが、これは常備消防経費に対する負担金や、ごみの共同処理に係る経費などの影響となっている。今後も、事業の適正化による補助金の見直しの推進等を行財政改革を実施していく。
公債費に係る経常収支比率は、前年度より0.3ポイント好転し、類似団体平均との差も拡大した。今後は臨時財政対策債などの特例債の元金償還や小中学校耐震補強事業・小中学校空調設備設置事業などによる地方債の元金償還が発生することから、一時的に公債費は増加傾向になることが予想されるが、「地方債の発行額を公債費の範囲内に抑える財政運営を行い、地方債残高を減らす」ことを、第4次行財政改革大綱第1次実行プログラムとしており、普通債の残高を平成25年度末残高において、22年度比(22年度末残高444億4千479万2千円)40億円削減を目標としていることから、数値の上昇に注視しながら、地方債発行については慎重に検討していく必要がある。
経年推移からもわかるように、平成19年度を境に比率が改善してきていたが、平成23年度は前年度より0.8ポイント後退した。行財政改革により、職員定数の適正化や経常経費の圧縮に取り組んできたが、補助費や繰出金などで増要素があったことによるものである。
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