地域において担っている役割
当院は圏域において唯一の公立病院として災害拠点病院、がん診療連携拠点病院等の指定及び地域医療支援病院承認など地域医療の中核を担う総合病院としての運営形態を保持し、伊勢崎保健医療圏の二次救急を受け持つ一般急性期病院としての役割を担います。具体的には、圏域内における救急患者の主な受入施設としての役割や小児医療(周産期医療)、がん医療、循環器疾患等への重点的取組みは元より、地域医療連携の推進、災害時医療への取組みを進めて参ります。
経営の健全性・効率性について
医業収支は100%以上を確保できましたが、消費税分の雑支出を含めた経常収支では97.5%となっております。③累積欠損金比率から⑦職員給与費対医業収益比率については、全国平均と比べて良好な数値ではありますが、⑧材料費対医業収益比率については、平成27年度より高額医薬品の購入による薬品費の増加や難易度の高い手術の増加による診療材料費の増加などにより上昇傾向にあるため、材料費の購入については、より一層の価格交渉による経費削減に努めてまいります。持続性のある病院経営を図るため、経常収支比率100%以上を目指してまいります。
老朽化の状況について
益々高度化する医療への対応にも配慮した計画的な施設設備の充実・更新を継続することにより、診療水準と安全体制の向上に努めております。建物については、平成30年度と令和元年度の2カ年で病棟改修工事を実施いたしました。医療器械の整備については、近年の高度医療化に伴う高額な医療器械の新たな導入や保守に係る費用の増加が顕著になっています。今後も予想される様々な設備投資について、将来負担を十分に考慮し、減価償却費や保有現金など総合的な検討を続け、高度で安全な医療を提供できるよう設備の整備を図ってまいります。
全体総括
医業収益を確保するため、安全で高度な医療を提供し続けることはもちろんのことですが、他の医療機関との連携により紹介患者を確保することや患者サービスに資する加算確保等により医療の質を向上させながら増収を図っていきます。また、費用面についても、医療の高度化により材料費が増加傾向にあるため今後も一層の費用の削減に努め、設備や機器などの更新についても計画的におこない経営基盤の強化を図っていきたいと考えております。伊勢崎保健医療圏の二次救急を受け持つ一般急性期病院としての役割を継続的に果たすため、安定した経営に努めてまいります。