特定地域排水処理施設 簡易水道事業(法適用) 農業集落排水施設 公共下水道 伊勢崎市民病院
2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度
基準財政収入額においては、国の設定する伸び率の増等の影響による市町村民税法人税割の増、一般所得課税分に係る納税義務者1人当たりの全国平均単位額の増等による市町村民税所得割の増、床面積及び平均価格の増による固定資産税のうち家屋の増等により、増額となっております。一方で、基準財政需要額については、臨時財政対策債発行可能額の減により、増額となっております。基準財政需要額の増額よりも基準財政収入額の増額が大きいことにより、令和4年度の単年度の財政力指数は上昇しましたが、令和元年度より比率が低かったため、3箇年平均としては0.01ポイント下降しました。
歳入においては、普通交付税及び臨時財政対策債が減少したこと等により、経常一般財源収入額が減少しました。一方で、歳出においては、公共下水道事業会計補助金の増加や、物価、電気・ガス料金の高騰などに伴い、経常経費充当一般財源が増加しました。分母である歳入面が減少し、分子である歳出面が増加したことにより、経常収支比率は昨年度より6.1ポイント上昇しました。今後も市税収入の増加につながるような企業誘致や区画整理等の住環境整備を推進するとともに、徴収対策の強化等により歳入を確保し、市債の計画的な発行などにより義務的経費の伸びを抑え、財政の弾力化に努めます。
人口1人当たり人件費・物件費等の決算額については120,867円となり、昨年度と比べて336円減少し、類似団体内平均値を下回っています。昨年度より減少した要因は、退職者の減少による退職手当の減少等によるものです。今後も職員の定数管理適正化により、人件費の抑制を図るとともに、会計年度任用職員の適正配置による抑制に努めることとし、委託内容等の見直しや適正価格での契約など物件費の抑制に努めます。
昨年度より0.2ポイント低下し、類似団体内平均値よりも0.9ポイント低い状況となりました。主な要因は、定年退職者及び定年前早期退職者と、新規採用職員との給与額の差額によるものです。今後も、職員の定員の適正化や勤務実績を的確に反映した給与の適正化などに努めます。
昨年度より0.06人減少し、類似団体平均値より0.40人多い状況となりました。減少した主な要因としまして、定年退職年齢の引上げによる退職者の減少を見据え、新規採用職員の抑制により調整したこと、また、支所機能の見直し等による組織機構の改正を実施し、職員数の削減を図ったことによるものです。今後は、DXの活用による業務の効率化を図りながら、法改正等社会情勢の変化や多様化していく市民ニーズに柔軟に対応できる行政組織の構築を行うとともに、適正な職員配置による定員管理に努めます。
分母となる標準財政規模の減少により、0.3ポイント悪化しました。標準財政規模の減少については、臨時財政対策債発行可能額及び普通交付税額が減少したことによるものです。今後も、地方債の計画的な発行など、引き続き健全な財政運営に努めます。
分子となる将来負担額の減少により、将来負担比率は6.9ポイント改善しました。将来負担額の減少については、令和4年度の元金償還額を市債発行額が下回ったことにより、令和4年度地方債現在高が令和3年度に比べ減少したことによるものです。今後も、地方債の計画的な発行など、引き続き健全な財政運営に努めます。
人件費に係る経常収支比率については24.7%で、昨年度から0.7ポイント上昇しましたが、類似団体内平均値を下回っています。昨年度より上昇した要因は、退職者の減少により退職手当が減少した一方で、分母となる経常一般財源収入額も減少したことによるものです。今後も、職員の定員の適正化や勤務実績を的確に反映した給与の適正化などに努めます。
物件費に係る経常収支比率については18.6%で、昨年度から1.7ポイント上昇し、類似団体内平均値を上回っています。昨年度より上昇した要因は、電気・ガス料金等の高騰による光熱水費が増加した一方で、分母となる経常一般財源収入額も減少したことによるものです。今後とも委託内容等の見直しや契約価格の適正化など物件費の抑制に努めます。
扶助費に係る経常収支比率については14.7%で、昨年度から0.6ポイント上昇し、類似団体内平均値を上回っています。昨年度より上昇した要因は、生活保護扶助費が減少した一方で、分母となる経常一般財源収入額も減少したことによるものです。今後も給付内容や対象者の適正化に努めます。
その他に係る経常収支比率については12.5%で、昨年度から0.2ポイント下降し、類似団体平均値を下回っています。昨年度より下降した要因は、病院事業会計出資金の性質を投資及び出資金から補助費等へ変更したことによるものです。今後、施設の老朽化により維持補修費の増加が見込まれるため、個別施設計画等による計画的な執行に努めます。また、各特別会計の事業を精査し、特別会計への繰出金等の金額が適正になるように努めます。
補助費等に係る経常収支比率については6.9%で、昨年度から2.6ポイント上昇しましたが、類似団体内平均値を下回っています。昨年度より上昇した要因は、病院事業会計出資金の性質を投資及び出資金から補助費等へ変更したことに加え、分母となる経常一般財源収入額も減少したことによるものです。今後とも、公営企業会計への繰出金について、健全な経営を求め、適正な額になるように努めます。また、補助内容や効果について、精査を行うとともに、真に必要な補助費等の執行に努めます。
公債費に係る経常収支比率については16.5%で、昨年度から0.7ポイント上昇し、類似団体内平均値を上回っています。昨年度より上昇した要因は、高利で借入れた市債の償還終了や利率見直しにより公債費が減少した一方で、分母となる経常一般財源収入額も減少したことによるものです。今後とも市債の計画的な発行に努め、将来世代への負担を軽減するよう公債費の抑制に努めます。
公債費以外に係る経常収支比率については77.4%で、昨年度より5.4ポイント上昇しましたが、類似団体内平均値を下回っています。昨年度より上昇した要因は、人件費や扶助費が減少した一方で、分母となる経常一般財源収入額が減少したことによるものです。少子高齢化等により扶助費が今後増加することが見込まれるため、給付内容や対象者の適正化に努めるとともに、事務事業の見直し等により経費抑制に努めます。
(増減理由)基金全体の令和4年度末現在高は14,108百万円で、昨年度末と比較して1,430百万円増加しました。増加した主な要因としては、原油価格や物価の高騰等への対策経費の財源などとして、基金繰入金が前年度に比べ549百万円増加し、前年度に財政調整基金の繰入れを行わなかったため対前年皆増となった一方で、令和3年度決算に基づく剰余金積立が1,600百万円であったことから、その差し引きとして財政調整基金現在高が1,051百万円増加したことと、公共施設整備基金について、今後の施設の更新に係る支出の増大に備え、運用利子分と合わせ、475百万円を積み立てたことによります。(今後の方針)財政調整基金については、財政運営の安定化の観点から、一般会計当初予算額の10%の保有高を目標にしていきます。その他特定目的基金については、各基金とも設置された目的があり、各基金の目的が達成されるまで存続させていく必要があると考えています。特に、公共施設整備基金については、公共施設の個別施設計画や総合計画実施計画の見直しの中で、今後整備等に必要となる金額を確保していく必要があります。
(増減理由)財政調整基金の令和4年度末現在高は7,988百万円で、昨年度末と比較して1,051百万円増加しました。原油価格や物価の高騰等への対策経費の財源などとして、基金繰入金が前年度に比べ549百万円増加し、前年度に財政調整基金の繰入れを行わなかったため対前年皆増となった一方で、令和3年度決算に基づく剰余金積立が1,600百万円であったことから、その差し引きとして基金現在高が増加する結果となっております。(今後の方針)財政調整基金は、年度間の財源の調整を図るほか、経済情勢の著しい変動等により大幅な財源不足に見舞われた場合に不足額を補填することや、災害により生じた経費の財源又は災害により生じた減収を補う場合等に、機動的に財源を投入して対応するなどの目的があります。基金残高の確保については、原油価格や物価の高騰等に伴う経済状況の変動により、通常の事業実施に必要な財源が不足する事態も懸念されるところでありますので、今後の予期せぬ支出増加等に対応するためにも、引き続き一般会計当初予算額の10%程度を目安として、基金現在高の確保に努めます.
(増減理由)減債基金の令和4年度末現在高は1,251百万円で、昨年度末と比較して増減はありませんでした。これは、基金運用利子の積み立てを行ったものの、百万円に満たなかったことによります。(今後の方針)令和3年度に積立てた減債基金の臨時財政対策債償還基金費分の1,215百万円については、後年度、普通交付税の算定において、令和3年度臨時財政対策債に係る「臨時財政対策債償還費」に算入されないこととなるため、令和3年度臨時財政対策債の償還に併せて、その償還に充てる分を毎年度取り崩す予定です。また、それ以外の部分については、公債費の増加等により繰上償還を行う必要が出てきた場合には、その財源として活用することで、健全な財政運営に努めます。
(基金の使途)その他特定目的基金としては、令和4年度末時点において全15基金保有しており、各基金条例でその目的を定めています。(増減理由)その他特定目的基金の令和4年度末残高は、積立額が617百万円に対し取崩額が239百万円であったことに伴い、全体で378百万円増加し4,868百万円になりました。増加した主な要因としては、公共施設整備基金について、今後の施設の更新に係る支出の増大に備え、運用利子分と合わせ、475百万円を積み立てたことによります。(今後の方針)各基金については、それぞれ設置された目的があり、各基金の目的が達成されるまでは、存続させていく必要があると考えています。主な基金の今後の方針についてですが、公共施設整備基金については、個別施設計画や総合計画実施計画の見直しの中で、歳入の状況や公共施設等への更新に投入できる財源の状況等とのバランスを考慮しながら、計画的な運用に努めます。また、都市環境整備基金については、駅周辺をはじめとする土地区画整備事業は、今後も事業を進めていくために多額の一般財源が必要となることが見込まれています。土地区画整理事業の進捗を図るため、都市環境整備基金の目的に鑑み、計画的な運用に努めます。
有形固定資産減価償却率は68.3%で、類似団体平均より5.8ポイント高く、類似団体より保有施設の老朽化が進んでいると考えられます。また、類似団体では前年度から0.6ポイントの上昇であったのに対し、当市では1.7ポイントの上昇となりました。有形固定資産減価償却率は毎年度上昇しており、類似団体平均値よりも高い状況が継続しています。このことから、今後、事業用資産、インフラ資産ともに類似団体よりも早く取替更新が生じる可能性があります。また、資産の老朽化が進むにつれて、施設の保有により生じるコスト(維持管理費等)も増加すると想定されることから、固定資産台帳をより精緻化し、固定資産に関する情報の透明性を確保するとともに、施設の更新時には集約化・複合化を進めるなど、より一層の資産管理に努める必要があります。
債務償還比率は466.6%で、類似団体内平均値より29.2ポイント高く、類似団体より償還財源に対する実質債務が多いと考えられます。また、類似団体では前年度から134.1ポイントの下降であったのに対し、当市では251.2ポイント下降しております。これは、分子となる将来負担額が充当可能基金の増加により減少したことが主な要因です。引き続き地方債の計画的な発行に努め、健全な財政運営を図る必要があります。
類似団体においては、将来負担比率が13.1%、有形固定資産減価償却率が62.5%となっております。一方で、当市では、将来負担比率が13.3%、有形固定資産減価償却率が68.3%であり、類似団体と比較して、前年度から将来負担比率が大幅に減少し同水準となった一方で、有形固定資産減価償却率は高い水準となっております。これは、類似団体と比較すると老朽化した有形固定資産を多く抱えていることを示していると考えられます。将来負担比率は、令和2年度の33.0%から19.7ポイント減少しました。これは、分母となる標準財政規模が増加したこと、分子となる将来負担額が充当可能基金の増加により減少したことが主な要因です。一方で、有形固定資産減価償却率は増加傾向にあります。将来負担比率が低下することで将来世代の負担が軽減されている一方で、有形固定資産減価償却率が上昇傾向にあることから、中長期的には保有施設の更新時期が到来するタイミングで将来負担比率が大きく上昇する可能性があります。そのため、今後も固定資産に関する情報の透明性を確保するとともに、個別施設計画に基づいた中長期的視点に立ち、施設規模の適正化を図る必要があります。
類似団体においては、将来負担比率が13.1%、実質公債費比率が3.6%となっています。一方で、当市では、将来負担比率が13.3%、実質公債費比率が5.2%となっており、将来負担比率は類似団体と同水準となっておりますが、実質公債費比率は高い水準となっています。これは、類似団体と比較すると財政の弾力性が低下していることを示していると考えられます。実質公債費比率は、令和2年度の5.1%から0.1ポイント上昇しました。これは、令和元年度に第4期最終処分場整備事業や文化会館改修事業等の大型事業を実施したことに伴い、分子となる元利償還金が増加したこと等が主な要因です。公債残高は減少している一方、老朽化に伴う施設の更新や改修が見込まれるため、今後も市債の発行に伴い増加するものと想定されます。今後も将来世代への負担を軽減するため、住民ニーズを的確に把握し、事業の選択により地方債の発行に頼らない財政運営に努める必要があります。
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