経営の健全性・効率性について
【収益的収支比率】前年比較で3.79ポイントの減。事業経営に係る単年度の総費用及び下水道整備のために借入れした地方債償還額に対して総収益の割合が過去5年間は83~88%程度で推移しており、また、総費用及び地方債償還金が増加傾向にあるため、維持管理費などを回収できていない状況である。【企業債残高対事業規模比率】企業債残高の減少などにより前年度と比較して37.95ポイントの減となり、類似団体より低い状況にある。【経費回収率】前年度と比較して15.13ポイントの増となっており、依然として類似団体よりも高い水準となっている。汚水処理費の減少及び使用料収入の増に伴い増加している。【汚水処理原価】前年度と比較して44.37円減少している。汚水処理費の減少に伴うものである。類似団体より低い単価にある。【施設利用率】有収水量の増加などに伴い、前年度と比較して4.1ポイントの増となっている。【水洗化率】前年比較で0.1ポイントの減であるが、類似団体より高い水準にある。
老朽化の状況について
個別排水処理事業は、公共下水道区域又は農業集落排水処理区域以外の区域を対象にしている事業で、平成11年3月から供用開始しており、最も古い市設置型浄化槽は18年が経過している。浄化槽の耐用年数は30年以上であり、これまで施設の更新又は老朽化対策等を行っていないが、適正な管理を行い、一度に多額の修繕や更新の経費の負担が生じないように管理して行く。
全体総括
個別排水処理事業の持続可能な健全経営の確保のためには、浄化槽の維持管理経費及び更新費用を使用料収入で賄えることが必須であると考えます。そのため、今後は浄化槽の維持管理形態の見直しを行い、更なる経費削減を目指します。なお、公共下水道事業の公営企業会計の適用に合わせて、個別排水処理事業についても平成32年度からの開始を検討しています。