地域において担っている役割
つがる西北五広域連合が所管する5病院の中核病院として、平成26年4月1日に開院。西北五地域に3院しかない救急告示病院の中心的施設である。当地域唯一の2次救急医療施設として、入院が必要な重篤救急患者を休日・夜間を問わず受入れしており、救急車受入件数は年間3,000件を越えている。また、当地域で唯一全身麻酔手術を行っている施設であり、地域の急性期医療において重大な役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
・経常収支比率平均値を下回っている。単年度赤字が続いているが、比率は上昇しているので、経営改善に向けた取組みを継続する。・医業収支比率平均値を下回っている。単年度赤字が続いているが、比率は上昇しているので、医業収益増に向けた取組みを継続する。・累積欠損金比率平均値を下回っているが、比率は毎年上昇しているので、減価償却費の圧縮等、収益力向上に向けた取組みを継続する。・病床利用率平均値を下回っているものの、利用率は上昇しているので、経費に見合う診療収入確保に向けた取組みを継続する。・入院患者1人1日当たり収益平均値を下回っている。病床利用率の増加に比べ収益は横ばいなので、収益増に向けた取組みを継続する。・外来患者1人1日当たり収益平均値を下回っている。収益は増加しているものの、平均値との開きが大きいため、収益増に向けた取組みを継続する。・職員給与費対医業収益比率平均値を上回っているので、職員配置等再考の必要がある。・材料費対医業収益比率平均値を上回っているが、材料見直しにより改善している。
老朽化の状況について
・有形固定資産減価償却率平成26年度開院につき、資産が新しいため、平均値を下回っている。・機械備品減価償却率平成26年度開院につき、資産が新しいため、平均値を下回っている。ただし、旧西北中央病院から引き継いだ機器も多数所有しているため、適正な機器更新計画を策定する。・1床当たり有形固定資産平均値を上回っている。臨床研修医宿舎を自前で建設したことも理由の一つだが、その他の原因を調査し、改善に向けた検討を継続する。
全体総括
・経営の健全性、効率性経常収支、医業収支、病床利用率、患者1人1日当たり収益とも類似病院平均値・全国平均値を下回っており、医業収益における職員給与費の占める割合も大きいため、医業収益増に向けた取組みの強化が必要である。・老朽化の状況平成26年開院につき施設・設備はまだ新しく、減価償却率も平均を大きく下回っているが、旧西北中央病院から引き継いだ機器もあるため、適切な機器更新計画を立て、機器更新費用の平準化を図る必要がある。また、現施設の長寿命化を図るため、屋根や外壁等のメンテナンスも計画的に実施する必要がある。