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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
市債の償還終了等による公債費の減少や雇用・所得環境の改善による個人市民税の増加等により、財政力指数は横ばいの0.56であったものの、今後も人口減少や少子高齢化等に伴う市税の減収や義務的経費である扶助費の増加が見込まれ、依然として厳しい状況にあり、類似団体内順位においても下位に位置している。今後は行財政運営にあたり、定員管理計画・行財政改革プラン・財政プラン等を着実に遂行し、歳入の確保・歳出の削減に努めていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
歳入面では地方消費税交付金の増、支出面では、市債の発行抑制による公債費の減少や障がい者福祉及び児童福祉関連の扶助費の減といった低下要因があったものの、普通交付税の大幅な減額や給与費削減の解除や人勧に伴う給与改定等による人件費の増、駅前庁舎の開設に伴う経費及び燃料費高騰等に伴う物件費の増といった上昇要因が上回ったため、経常収支比率は前年度と比較して1.1ポイント上昇している。今後も行財政運営にあたり、定員管理計画・行財政改革プラン・財政プラン等を着実に遂行し、歳入の確保・歳出の削減に努めていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
給与費削減の解除や人勧に伴う給与改定等による人件費の増や、駅前庁舎開設等に伴う物件費の増加といった要因もあり、人口1人あたりの人件費・物件費等の決算額については、前年度よりも増となったものの、定員管理計画による人件費の抑制等に努めていることもあり、前年度と同様に類似団体平均としては下回っている状況にある。今後も行財政改革による取組や、適正な定員管理を継続していく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
給与制度や諸手当については、人事院勧告や青森県人事委員会勧告を勘案し、適時適切に見直すこととしており、本市独自で実施していた一般職の給与減額措置は平成31年3月31日で終了したが、ラスパイレス指数は100を下回る状況である。今後も、市民理解が得られる給与制度の運営に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
定員管理計画(計画期間:平成28年度~令和2年度)は、これまでと同様に業務量が減らない中での人員削減は行わず、必要な退職者補充は行うことを原則としつつも、行財政改革プランの着実な実施、効率的な人員配置の取組を推進するとともに女性活躍の推進等の視点も加えながら、住民サービスを維持し、行財政運営を安定的に進めていくことを前提としたものとなっている。今後も引き続き適正な定員管理に努めることにより、これまでどおり類似団体における最低水準が維持されるものと見込んでいる。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
これまで国の経済対策に呼応した公共投資の実施や大規模な施設整備事業の実施に際し、交付税措置のある比較的有利な市債の活用や公債費負担の平準化を図ってきたところ、単年度比でみると対前年度より0.4ポイント減少(平成29年度:15.5%、平成30年度:15.1%)し、前年度の算定値と比較すると前年度同値の15.2%となった。今後においても、公共投資経費に充当する市債発行額を可能な限り抑制することなどを継続的に実施し、比率の抑制を図っていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
地方債の発行を抑制してきたことに伴う地方債残高の減少や、青森駅西口用地の買取りに伴う青森市土地開発公社に対する債務保証の減少などにより、前年度に比べ6.8ポイント減の97.5%となった。今後においても、将来負担に配慮した地方債発行と公債費償還の適正化に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
給与費削減の解除や人勧に伴う給与改定等に伴い、人件費が前年度から増となったために0.4ポイント上昇したものの、定員管理計画による人件費の抑制もあることから、類似団体の中で最も低いものなっている。今後も、定員管理計画を基本としながら、施設の管理体制の見直し、指定管理者制度の導入、アウトソーシングの活用など行財政改革の取組を推進し、適正な定員管理を継続していく。
物件費
物件費の分析欄
燃料費単価の高騰や光熱水費の増加等により、前年度と比較して0.4ポイント上昇したものの、類似団体平均と比較して2.3%下回っている。しかしながら、近年は緩やかな増加傾向にあることから、施設の管理体制の見直し、指定管理者制度の導入、アウトソーシングの活用など行財政改革の取組を推進し、継続的に経費削減に取り組んでいく。
扶助費
扶助費の分析欄
障害者総合支援法に基づいて支出する扶助費や児童福祉施策に要する扶助費が増加傾向にあり、類似団体平均を3.5%上回っている。今後においても、高齢化社会の進展や障がい者福祉施策、児童福祉施策の課題に対応していく必要があることから、適正なサービス提供に努め適正な扶助費の管理に取り組んでいく。
その他
その他の分析欄
今年度は、介護保険事業特別会計、下水道事業特別会計などへの繰出金の増加が影響し、前年度と比較して0.7ポイント上昇している。また、地域特性である除排雪経費により、類似団体平均よりも高い値で推移しており、これは毎年の降雪状況により事業費の増減が大きいものの、除排雪体制や出動の効率化等により経費の節減に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
病院事業会計への支出金や、青森地域広域事務組合への負担金の増加等により、前年度と比較して0.1ポイント上昇したものの、類似団体平均と比較すると1.8%下回っている。近年は概ね横ばいで推移しているが、引き続き経費削減に取り組んでいく。
公債費
公債費の分析欄
国の経済対策に呼応した公共投資や新ごみ処理施設・小学校給食センターの整備などの大規模事業の実施にあたり市債を発行してきたことから、公債費に係る経常収支比率は類似団体平均を6.0%上回っている。今後も合併特例債事業や臨時財政対策債に係る償還もあることから、中期財政見通しにより、可能な限り将来的な数値を把握し、適正な公債費の管理に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
定員管理計画に基づく職員数の削減等により、類似団体平均よりも低い値で推移しているものの、企業会計への支出金、特別会計への繰出金が増加したことなどにより、前年度と比較し1.6ポイント上昇している。これら他会計への支出金、繰出金は近年、全体的に上昇傾向にあることから、自主財源確保や業務内容の見直しなどにより、健全な運営を維持できるよう努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
目的別歳出の分析欄
民生費は、住民一人当たり188,009円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、民生費のうち社会福祉行政に要する経費である社会福祉費において対象者の増等による自立支援給付費の増加が主な要因となっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり413,665円となっている。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり40,895円となっており、類似団体の中でも最も低くなっている。これは、定員管理計画に基づく職員数の削減の取組等によるものであり、今後も、定員管理計画を基本としながら、施設の管理体制の見直し、指定管理者制度の導入、アウトソーシングの活用など行財政改革の取組を推進し、適正な定員管理を継続していく。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄地方交付税が減少傾向にあることや、庁舎建設の本格化等の臨時財政需要により、平成28年度より実質単年度収支としては、赤字が続いている状況にあるが、実質収支額は継続的に黒字を確保している。しかし、前年度から、第三セクター関連経費等の終了に伴う歳出減により、財政調整基金の取崩額が減少したこともあり、標準財政規模比における実質単年度収支は1.91ポイント上昇した。今後も臨時財政需要が見込まれているため、より一層の行財政改革の取組により、自主財源の確保や経費節減に努め、健全な財政運営を図っていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄病院事業会計及び自動車運送事業会計において、収益が悪化している状況であるが、経営改善計画の見直しを図り、収益改善に努めていくこととしている。また、母子父子寡婦福祉資金貸付金特別会計の赤字部分については、純計上収支均衡となっているものである。公営企業及び準公営企業については、公営企業の基本に則り、中期的な経営計画に基づき、積極的な収入確保と経費削減による経営基盤の強化を図ることにより自律的な経営が原則となっており、その結果として一般会計からの負担が適正な水準となるように見直すこととしている。水道事業会計は、事業のコスト削減をはじめ、起債償還額のピークを超えたことに伴う歳出減少により実質収支が黒字で、標準財政規模に占める割合が最も大きく、次に割合が大きい一般会計も、建設事業費等の経費削減や交付税措置のある有利な起債の活用により、安定的な財政運営に努めている。今後も行財政改革プランに基づき、補助金・負担金の見直しと財源の確保、公債費の適正化、公営企業・準公営企業の見直しなどにより、行政の効率化に努め財政の健全化を図っていく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄元利償還金等は特殊要因であった平成25年度の土地開発公社経営健全化対策事業の一括償還分を除くと、国の経済対策に呼応した公共投資の実施等により概ね増加傾向にあったが、市債発行の抑制等により、近年は減少傾向にある。今後も、臨時財政対策債や合併特例債など交付税措置のある比較的有利な市債の活用や、公債費負担の平準化を図り、実質公債費比率の抑制に努めていく。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債なし。
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄新ごみ処理施設整備事業及び青森市・浪岡町合併に伴うまちづくり関連事業等の大規模プロジェクトの実施等により、市債残高が将来負担額の大半を占めているが、市債の発行抑制を実施してきたことなどにより、投資的経費に充当する市債の残高は減少しており、将来負担額も減少傾向にある。充当可能財源等のうち、充当可能基金は減少したが、財源調整のための財政調整基金や減債基金などの取り崩し額の抑制など、今後も行財政改革プランに基づき、基金残高の確保に努めていくこととしている。将来負担比率においては、減少傾向にあることから、今後においても将来負担に配慮した市債発行や公債費償還の適正化に努めていく。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・豪雪による除排雪対策経費の増や病院事業の経営基盤安定化のための病院事業会計への基準外繰出の増などに伴い、財政調整積立金(財政調整基金)が2億円の減となったことや長期債元金償還金に充当するため減債基金を10億円取崩したこと等により、基金全体として16億3千万円の減となった。(今後の方針)・財政調整積立金(財政調整基金)、市債管理基金(減債基金)及び公共施設整備基金(その他特定目的金)は、財源調整のための基金として50億円の確保を目標としている。・青森市次世代健康・スポーツ振興基金:食育に関する事業(「こども食育レッスン1・2・3♪事業」、「小学生のための食育チャレンジ・プログラム事業」)及び、スポーツの振興及び市民の交流を促進するための施設整備に係る事業(「青森市操車場跡地周辺整備推進事業」、「青森市アリーナプロジェクト推進事業」)の実施に基金を全額充当する予定
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・豪雪による除排雪対策経費の増・病院事業の経営基盤安定化のための病院事業会計への基準外繰出の増(今後の方針)・財政調整積立金(財政調整基金)、市債管理基金(減債基金)及び公共施設整備基金(その他特定目的金)は、財源調整のための基金として50億円の確保を目標としている。
減債基金
減債基金
(増減理由)・長期債元金償還金に充当するための取崩しによる減(今後の方針)・財政調整積立金(財政調整基金)、市債管理基金(減債基金)及び公共施設整備基金(その他特定目的金)は、財源調整のための基金として50億円の確保を目標としている。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・青森市地域振興基金:本市における地域住民の連帯の強化又は地域振興等に資するため・青森市次世代健康・スポーツ振興基金:市民の平均寿命の延伸が重要であることに鑑み、次代の社会を担う子どもの健康の増進に資する食育に関する事業を実施し、並びにスポーツの振興及び市民の交流を促進するための施設を整備するため・青森市公共施設整備基金:公共施設の計画的な整備充実に資するため・元気都市あおもり応援基金:本市を応援しようとする個人又は団体から受ける寄附金を財源として事業を実施することにより、市民と共に進める市政を推進し、元気都市あおもりを実現するため・青森市社会福祉事業基金:市民の社会奉仕活動を推進し、併せて社会福祉事業の充実を図るため(増減理由)・青森市地域振興基金:地域振興に資する事業に充当するための2億9千万円の取崩しによる減・元気都市あおもり応援基金:寄附金の使途先に合致する事業に充当するための1億1千万の取崩しによる減(今後の方針)・青森市次世代健康・スポーツ振興基金:食育に関する事業「こども食育レッスン1・2・3♪事業」及び「小学生のための食育チャレンジ・プログラム事業」並びに、スポーツの振興及び市民の交流を促進するための施設整備に係る「青森市操車場跡地周辺整備推進事業」及び「青森市アリーナプロジェクト推進事業」の実施に基金を全額充当する予定・その他の基金:予算編成の過程で積極的に基金の活用を行っていく予定
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本市の有形固定資産減価償却率については、経年により前年度から1.7%増の55.8%となったが、類似団体内平均値は下回っている。しかしながら、資産の大半が償却している状況からも、今後は人口減少・公共施設のあり方等を踏まえながら、計画的な更新を検討する必要があるものと考える。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
本市の債務償還費率については、地方債の発行の抑制に伴う地方債残高の減少が進んでいるものの、市税等の経常収入の減少や充当可能基金残高減少により、前年度から14.8%増となり、依然として類似団体平均値を上回っている現状にある。今後、社会保障費の増加や施設更新等の普通建設事業による財政需要が見込まれることから、市債発行額や償還額を考慮しながら、将来負担の適正化に努める必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
本市の将来負担比率においては、依然として類似団体内平均値と比較して非常に高いものとなっている。また、有形固定資産減価償却率についても、経年による資産償却が進んだこともあり、大半の資産が償却している状況である。このような状況からも、世代公平感を考慮しつつ、人口減少・公共施設のあり方等を踏まえながら、計画的な更新を検討する必要があるものと考える。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率については、国の経済対策に呼応した公共投資の実施や大規模な施設整備事業の実施に際し、交付税措置のある市債の活用や公債費負担の平準化を図ってきたものの、事業費補正により基準財政需要額に算入された公債費も併せて減少したことなどにより増加してきたものである。しかしながら、将来負担比率は、市債発行額の抑制等により減少傾向にあるものの、いずれの率においても類似団体内平均値を上回っていることから、今後も規律ある財政運営に努める必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
施設情報の分析欄
道路及び橋梁、学校施設については、計画的な更新を進めていることからも類似団体内平均と比較しても下回っている状況である。また、公営住宅については平均値を上回っている状況にあるが、現在は老朽化が進んでいる小柳団地の建替えを進めているところである。しかしながら、いずれの施設においても老朽化が進んでいることや、学校施設や市営住宅などの旧耐震基準による施設が多いことから、今後、人口減少等を踏まえながら、施設のあり方や複合化を検討するなど計画的な更新を進める必要があるものと考える。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
施設情報の分析欄
庁舎及び消防施設において、類似団体内平均値を大きく上回っている状況にあるが、現在は市役所庁舎の建替を進めているところであることからも、庁舎における有形固定資産減価償却率は改善する見込みではある。ただ、消防施設においては、分署等施設の大半が旧耐震基準による施設であり、また、償却が完了しているように老朽化が著しい状況であることから、今後は地区別配置状況等を把握しながら計画的な更新を進める必要があるものと考える。※庁舎及び市民会館の減価償却率の大幅な増減については、固定資産台帳中における区分整理によるもの。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
平成30年度末時点における資産合計は、一般会計等で3,219億円、全体会計で4,074億円、連結会計で4,340億円となっている。また、負債合計では、一般会計等で1,542億円、全体会計で1,960億円、連結会計で2,050億円となっており、資産と負債の差額である純資産は、一般会計等で1,677億円、全体会計で2,114億円、連結会計で2,290億円となっている。前年度との比較において、資産の部においては、一般会計等全体会計・連結会計ともに前年度から減となっているが、この要因の主なものとしては、青森駅西口駅前広場の土地取得(約195百万円)や、小柳第一団地E棟(約2,383百万円)、小柳小学校校舎(約2,399百万円)の完成に伴う有形固定資産への資産計上があったものの、有形固定資産や無形固定資産の減価償却による資産減耗(約△9,597百万円)をはじめ、市債管理基金(△1,000百万円)、地域振興基金(約△289百万円)等の基金の取り崩しによる財政運営によるものである。また、負債においては、地方債等の発行抑制による地方債残高の減少が進んでいること、職員数減の影響による退職手当引当金の減などにより、減少傾向となっている。
2.行政コストの状況
平成30年度における行政サービス等の提供に要した人件費や物件費などの経常費用については、一般会計等で1,087億円、全体会計で1,946億円、連結会計で2,275億円で、使用料及び手数料などの経常収益は、一般会計等で46億円、全体会計398億円、連結会計422億円となり、経常収益から経常費用を差し引いた「純経常行政コスト」は、一般会計等で1,041億円、全体会計で1,547億円、連結会計で1,853億円となった。また、臨時損失と臨時利益を含めた「純行政コスト」は、一般会計等で1,044億円、全体会計で1,544億円、連結会計で1,849億円と前年度とほぼ同程度となっている。一般会計等における前年度比較の主な内訳については、人件費が約4億円の増となっているが、これは給与削減の解除ならびに人勧に伴う給与改定による職員給与費の増額と、職員数減に伴い退職手当引当金計上額が前年度より減少したことによるものである。また、物件費では約5億円の増となっているが、これは駅前庁舎開庁に伴う経費が増額となったこと、燃料単価高騰に伴う光熱水費の増等によるものである。この他、臨時福祉給付金(経済対策分)の支給事務終了による移転費用が約5億円の減といった様々な増減要素もあり、前年度と同程度となっている。
3.純資産変動の状況
純資産変動計算書における前年度比較としては、一般会計等では、前年度末から約40億円減の1,677億円、全体会計では前年度末から27億円減の2,114億円、連結会計では前年度末から31億円減の2,290億円となっている。純資産残高が前年度から減少した要因としては、貸借対照表の概要でも述べたように、有形固定資産等の減価償却や固定資産に係る基金取り崩しによるものが大きな要因である。
4.資金収支の状況
業務活動収支は、一般会計等で52億円、全体会計で86億円となったが、投資活動収支においては、一般会計等で2億円、全体会計で42億円の減となっている。また、財務活動収支では、一般会計等で58億円、全体会計で69億円の減となった。業務活動収支が、前年度から減となった要因としては、一般会計等の業務支出はほぼ前年度同程度であったものの、業務収入を構成する税収等収入において、H29では20億円の寄附金収入があったほか、市税減収の影響等により、前年度から収入減となったことから、収支額が減となったものである。その結果、本年度の資金収支額は、一般会計等で7億円、全体会計では25億円の減となり、本年度末の資金残高は、一般会計等で15億円、全体会計で112億円となった。これに、歳計外現金を含めた本年度末の現金預金残高は一般会計等で22億円、全体会計では119億円となり、一般会計等では前年から7億円、全会計では25億円の減となった。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、類似団体平均値と比較して大きく下回っているが、これは当団体において、資産の大半を占めている建物や工作物といった有形固定資産の減価償却率が50%を超え、特に、公共施設等の老朽化が進んでいることなどが要因となっている。なお、平成30年度では「小柳団地」や「小柳小学校校舎」の完成や、令和元年度完了の「市役所本庁舎」の建て替えといった、公共施設の改築更新を行っており、今後、有形固定資産減価償却率については、改善されるものと考えるが、依然として老朽化が進む公共施設もあることから、老朽化対策の平準化など適正管理が必要となることが考えられる。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均値よりも低く、将来世代負担比率は、類似団体平均値を大きく上回るなど、当団体における将来世代の負担が高くなっている。当団体における負債の大半が地方債等であるため、将来世代負担が高い結果となっているが、地方債等の発行抑制による地方債残高の減少が着実に進められていることからも改善傾向となっている。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、純行政コストが前年度から減となっているものの、人口も減少していることから、一人あたりの金額については、ほぼ横ばいとなっており、依然として前年度と同じく類似団体平均値を上回っている。行政コストのうち約6割を占める移転費用において、生活保護や医療費給付に係る社会保障などの扶助費や、経営状況が厳しい病院事業会計への基準外繰出金などが増加傾向にあることから、今後に向け改善に取り組む必要がある。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、前年度に引き続き、類似団体平均値を上回っており、負債の大半を占めている地方債等の新規発行を抑制等の効果により残高の減少しているものの、それ以上に人口減少が大きいとによるものが要因となっていると考える。また、基礎的財政収支は、投資活動収支は赤字だったものの、業務活動収支においては黒字であり、類似団体比較でも上回っている状況ではあるが、収支額が減少傾向にあることからも、今後も適正な財政運営に努める必要がある。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、直接的な負担の割合は相当低いものとなっているが、令和元年度に公共施設等における使用料改定を実施している。
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